おだやかな親子の光景、そこに隠された戦い[ハハのさけび #56]
2歳の息子のお母さんをしています、わぐりです。「ハハのつぶやき」という子育てイラストをTwitterとInstagramで描いています。
2年の不妊治療を経て子どもを授かり(連載「モヤサバ妊活」)、たくさんの発見があった妊娠期を経て(連載「妊婦のハッケン」)、出産した私(連載「ハハになった日」)。この連載「ハハのさけび」では、育児をする中での気持ちの変化や、母親になって変わった世の中の見方などを書いていきます。親という共通点を持つみなさんに、共感してもらえたら嬉しいです。
おだやかな親子の光景、そこに隠された戦い[ハハのさけび #56]
子どもの「飽きない力」ってすごいですよね・・・。最近は保育園におむかえに行ったあと、子どもが道端で何かしらの遊びにハマってしまい、なかなか家に帰りつけません。水たまりがあれば、バチャバチャとひたすら踏んでいるし、小さな坂を見つけると、ひたすら登ったり下ったりして楽しんでいます。こういう時は、「早く帰ろうよー」と話しかけても、彼の耳には届きません!放っておけばずーーーーーっとそこで遊んでいるんじゃないかという集中力。
他にも、、工事現場でショベルカーが動いているのを見かければ、ずーーーーーっと見ているし、砂場でもなんでもない公園の砂を、ずーーーーーっと握っては落としを繰り返しているし、大人としては不思議になってしまうのですが・・・
でももしかして、この「ずーーーーーっと」につき合うことが、私にできる、我が子の可能性を伸ばすことなのでは、とも思えてきます。(ハハのさけび#53参照)そう考えると、なるべくつき合ってあげたい、でも色々やることもある、でもつき合ってあげたい、でも疲れる・・・親の忍耐力が試されます。
飽きっぽい性格の私は、公園などで他の親子が長いこと同じ遊びをしているのを見ると、「あのお母さん、よくあんなに子どもにつき合ってあげられるなあ・・・」なんて思ったりしちゃうのですが。もしかして、そういう光景の水面下では、「子どもの飽きない力」と「親の忍耐力」の戦いが、高確率で繰り広げられているのでは・・・。少なくともうちの場合はそう。
子どもが飽きるのが先か、私が待てなくなるのが先か、今日も・・・ファイッ!!!
子どもを産んでから、「あー、育児というのは、『待つ』ことなのだな」と思った瞬間があったのですが、まさにそれ。
普段仕事などで考えることって、いかに「無駄をなくすか」とか「成果をあげるか」ということだったりするのですが、子育てって全然違って・・・死なせずに、無駄も楽しみながら、今日も明日も、子どもが成長するのを見守る感じなんですよね。そして気づけば、子どもが成長してる。すごい。
[わぐり]
2018年4月に息子を出産した35歳。
「ハハのつぶやき」Twitter(@ninputweet)とInstagram(@ninputweet)で、妊娠中から現在の育児中までのイラストを、ほぼ毎日更新しています。