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「ワンオペ育児』」の根底にある「アウェイ育児」 育った町以外での子育ての辛さ

更新

疲れた母親は子供と昼寝をしていた。
globalmoments/gettyimages

自分の育った市区町村以外で子育てすることを『アウェ イ育児』といいます。日本でアウェイ育児をしている母 親は7割以上との調査結果もあります。ただでさえ不安の多い アウェイ育児、不安を安心に変える方法を取材しました。

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「地域子育て支援拠点」を利用すれば、必要なサポートが受けられることも

4月は転勤や引っ越しが多い時季。これから知らない土地で育児をスタートする人、すでに地元以外で育児中の人も多いことでしょう。

NPO法人子育てひろば全国 連絡協議会が2015年に行った調査によると、自分の育った市区町村以外で子育てしている母親の割合は、全国で約72%。多くの母親がアウェイ育児をしているという結果に。同協議会の奥山千鶴子さんにお話を聞きました。

「横浜市で地域子育て支援拠点を運営しているのですが、利用者を見ていて、転入者が多いという印象がありました。私たちは地域子育て支援拠点の利用者の声を集めたエッセイ集の制作もしているのですが、そこからも転入者が地域で孤立している姿が浮かんできました。ちょうど『ワンオペ育児』が話題になったころでもあり、一度、実態を明らかにしたいと思い調査を行いました」

家族を超えた子育て支援が必要に

都市部では 80%を超えるというアウェイ育児。なじみのない土地での子育てに加え、夫も仕事が多忙で頼れないという人が少なくないそうです。

「かつて家族の問題は家族で解決していましたが、今はそうではありません。地域や自治体がチームになり、家族を超えたサポートをする時代です。地域子育て支援拠点も育児を支援しています。全国に約7400カ所あり、主に 3才未満のお子さんとその家族が利用できます。市区町村が行っている事業で、『子育て支援センター』『子育てひろば』 などとも呼ばれています」

でも、初めて地域子育て支援拠点を利用するときは、不安がつきものです。初心者が上手に利用する方法を教えてもらいました。

「産前に夫婦で下見しておくのがおすすめです。産後に初めて行くときは、オープン直後の時間がねらい目。すいている時間帯は職員も対応しやすく、赤ちゃんものびのび過ごせるでしょう。職員に初めてであることを伝えると、なじめるような工夫をしてくれる場合が多いです。心配なら事前に電話で問い合わせ、初回は下見だけでもOK。さまざまな子育て支援プログラムが設けられているので、同じ月齢の赤ちゃんを育てる人が集う会などに参加してみるのもいいと思います」

地域との架け橋になってくれるのが地域子育て支援拠点。顔見知りが増えることで地域とのつながりが深まり、子育てだけでなく、災害時にも心強い味方になるはず。アウェイ育児をホーム育児にするために、まずは一歩、地域子育て支援拠点に踏み出すことを考えてみてもよいかもしれません。

7割の人がアウェイ育児と回答。

ホームとアウェイの違い

近所で子どもを預かってくれる人はいますか?の質問に。ホーム育児の人とアウェイ育児の人との間には歴然とした差がありました。

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人づき合いが苦手、人づき合いをしたくないというママ・パパもいることでしょう。そのような場合は無理に地域の子育て支援拠点に行く必要はないと思いますが、もしも『アウェイ育児』に悩んでいるようなら、地域のサポートを利用することも考えてみてはいかがでしょうか。
(取材・文/ひよこクラブ編集部)


■お話
奥山千鶴子さん
(NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事長)
横浜市で地域子育て支援拠点やファミリー・サポート・センター事 業、小 規 模 保 育 事 業などを運 営する認定NPO法人びーのびーの理事長。


※アンケート結果は、NPO法人子育てひろば全国連絡協議会「地域子育て支援拠点事業に関するアンケート調査2015」(母親1175人が回答)を基にしています。

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