子どもにイライラしちゃうママにどうしても伝えたいこと【ママ専門カウンセラーが発信】
大切に思っているし、愛しているはずのわが子に、なぜイライラしてしまうのか。子育て中のママにとって永遠のテーマではないでしょうか。気がつけば毎日イライラしている、そしてイライラする自分に自己嫌悪感を持ってしまうという無限のループ状態になってしまうことも…。
子育てママ専門カウンセラー・福田花奈絵さんは、自身も子育てに息詰まった経験があるといいます。自身の経験や育児中のママに伝えたいことを聞きました。
小学校教諭の自分が子育てに行き詰まるなんて許せなかった
現在は子育てママ専門カウンセラーとして活躍している福田さんですが、かつては自身も子育てに悩み、ノイローゼ状態にまで陥ったといいます。
「長男が1才11カ月のときに長女を出産しました。2人とも不妊治療を経て授かったので本当にうれしかった。それまでは小学校教員として忙しく毎日を過ごしていたので、育休最高!と思っていたくらいでしたね。
ところが、しばらくすると長男が長女にいじわるをし始めたんです。これが本当につらくて、何とかしてやめさせなければと必死になりました。
小学校教員として10年以上勤務し、子どものかかわり方はわかっているつもりでしたし、実際、学校のいろいろな問題も解決してきました。なのに、たった一人のわが子を変えられないのはどうして?と責める日々が始まったのです」(福田さん)
どん底の日々に出会った「変えるべきは子どもではなく自分」という気づき
夫が早朝出勤、深夜帰宅のいわゆるワンオペ育児だったという福田さん。しだいに夜寝られない、子どもに怒鳴ってしまう、朝子どもの顔を見ると涙が出てくる、といった症状に襲われたといいます。
「つらくてどうしようもなくて、子育てテクニックの本を読みあさるようになりました。いろいろなテクニックを試して、うまくいくとラクになります。でも、うまくいかないときもあって、なぜこの前うまくいったのに、今回はダメなの?と逆に落ち込むようになってしまったのです。
もしかして、頑張っている方向が違うのでは?と思い始めたころ出会ったのが「
心のしくみ」を知る、ということです。
私はずっと子どもをどうすればコントロールできるのか、どうすれば子どもが変わってくれるのか、と考えていたけれど変えないといけないのは自分なんだ、と。私が苦しいのは子どものせいではなく、私がもともと生きづらさを持っていたんだなと。ようやく気づくことができたのです」(福田さん)
「ママ専門」の子育てカウンセラーでなければいけない理由
福田さんはその後カウンセリング、保育学、コーチング、パートナーシップなどの学びを深めます。
「いろいろな講座を受けてあらためて実感したのは、子育てがうまくいかないのは子どものせいではなく自分の生き方、育ち方、とくに母親の影響が強いということでした。
それがわかったとき、本当に切なくなりました。なぜなら、自分は母にすごく愛されていましたし、母みたいになりたいと思っていたくらい大好きでした。母の子育てに対して不満に思ったことはほとんどありません。しかし、私の生きづらさのもとは、母の言葉や表情、生き方が影響していたのです。
愛情をたっぷり与えてくれたはずなのに、そのやりかたが私の生きづらさに影響してしまうなんて。こんな切ないことない、と思いました。そして、また私も同じようなことをしようとしていた。世のお母さんもそうだ。
これだ、これこそ世のお母さんに伝えたいことだ、と思いました」(福田さん)
子育てに悩んでいるなら、自身の心のしくみを知ってほしい
その後福田さんは育休復帰後1年で小学校教員を退職。子育て中のママたちへメッセージの発信を始めました。
「子育ては親、とくに母親から大きく影響を受けていること、母親がいつも大変そうで自分を抑えて生きているように見えたことが、自分自身の「自己否定」につながっていること、その自己否定が原因で、子どもにイライラしてしまうということ、そんなママ特有の心のしくみを伝えたい、そう思いました。
まずはブログから始め、 今メインで活動しているInstagramと活動の場を広げていき、2020年の4月には念願の本も出版しました。
今、子育てが苦しい、毎日がつらい、という方はぜひ手に取っていただけたらうれしいです」。
お話・監修/福田花奈絵先生 取材・文/岩崎緑、ひよこクラブ編集部
子どもにイライラするのは、子どもが悪いから、と思っていたママもいるのではないでしょうか。子どもはそのままでいい、必要なことはママが自分の心のしくみを知ること、という福田先生のメッセージに、とても考えさせられました。
福田花奈絵先生(ふくだかなえ)
(子育てママ専門カウンセラー)
公立小学校教諭として10年以上勤務。2人目を出産後子育てに行き詰まり、カウンセリング、保育学、コーチング、パートナーシップなどを学ぶ。教員を退職後、活動を開始。2020年4月に初の著書『泣いてる子どもにイライラするのはずっと「あなた」が泣きたかったから』(サンマーク出版)を刊行。
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がんばり屋のママのための幸せレッスン