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夫婦間に心のディスタンス!? 妻を唖然とさせた夫の行動

更新

お互いを無視して腹のカップル
Antonio_Diaz/gettyimages

今回のテーマは「妻を唖然とさせる夫の行動」です。よかれと思ってしていることが裏目に出たり、家事の指示待ちで呆れられたり。夫の言い分(つぶやき?)はいかに…。

ボイルしただけではNGなの?!

「妻が週末に熱出して寝込んでいました。『晩御飯はつくれないから、何か買ってくるか、うちにあるウインナーをボイルして』と言われたので、ウインナーをボイル。ボイルし終わって妻に『ボイルしたよ~』と言ったら、何か悲しそうな顔。妻いわく、ボイルしたらザルでお湯切って、皿に盛りつけろ!ということでした」

ウインナーを一袋全部食べたら怒られた!

「『冷蔵庫のウインナーを食べていいよ』と言うので一袋食べたらえらく怒られました(泣)。『ひとりで一袋全部食べるなんて! 明日のお弁当用に少しは残しておくのが当たり前でしょ?』ですって…」

ママ友の愚痴にアドバイスしたら逆ギレ

「嫁がママ友の話(半分愚痴)をたまーにしてくるんですが、ちょっとアドバイスしたら『あんたはなんにもわかってないー』ってさ。建設的なアドバイスしたら、すっげー怒るんですが、あれどうにかなりませんか?」

衛生面の感覚に妻との隔たりが…

「共働き夫婦です。だから、家事はかなりやっています! でも、妻は気に入らないみたい…。風呂掃除では、「浴槽のヘリを洗わなかった!」と怒られる。食後の洗い物は食洗機だから、簡単♪と思っていたら、『こびりついた食べカスはできるだけとってから!』だって。洗い物の後、完了!と思ってソファに座ったら…、なんか気配? 振り向くと無表情の嫁が、シンクの中の洗い桶を洗っていました。あれも洗うの???」

自分の母親をママ呼びすると嫌な顔

「自分の母親を『ママ』と呼んではいけないんでしょうかね? 子どものころから『ママ』呼びだったので今さら変えられないんですよ。母も僕のことを『けんちゃん』と呼ぶし。でもそう呼び合うと嫁がすごく嫌な顔をするんですよね…。嫁と子どもは『たっくん♪』『ママ』と呼んでいます。何が違うんでしょうか? ダメですか?」

釣った魚に餌をやらないというけれど…

「昔は、かわいかったなぁ〜。なんかの拍子に『プッ』とオナラした時、顔真っ赤にしてたのになぁ。今じゃ、予告もなく『ブッ!』って。ほんと勘弁して欲しいよ。釣った魚に餌をやらない方が悪いみたいなことも言われるけど、エサをやりたくなるようなことをして欲しいよ…。俺、考え甘いのかなぁ?」

『お察し』を期待しすぎるのと、ますます夫婦の距離は離れる原因に

妻と夫の心のディスタンスは、本当に離れるばかりなのでしょうか。夫婦関係に詳しい、鳥居りんこさんにお話を伺いました。

「私も長年、夫婦関係のお悩みは見聞きしておりますが、その中で思うには、日本の夫婦は互いに相手に『お察し』を期待し過ぎるってことですかね~。
例えば『仕事で疲れている僕を労うのは当たり前だ!』『アタシが育児と家事と仕事で疲労困憊だって、見りゃわかるだろうが!?自分のことくらい、自分でやれよ!』という見えざる攻防戦が家の中で繰り広げられているんだと思うんですよ。

これって、日本の『空気を読んで、波風立てずに、皆な、仲良く』っていう文化風土が影響しているんでしょうが、夫婦と言えど、別人格。言わなきゃ、分からないってことの方が多いのに、その手間暇を惜しむんでしょうかね~。

結果、察して欲しいのに察してもらえない方に不平不満が渦巻いて、ある日、突然、ブチ切れると。一方で、キレられた側は原因がわからないので茫然自失。防戦一方になるので、余計に話し合いを避ける傾向がありますね~。

夫の家事のやり方が気に入らない妻は多いですが、もし、妻流に仕上げたいと思うのならば、夫を今日、入ったばかりのバイトだと思い、正社員になるまで、育て上げるしかないですね。その作業工程を知らずしては、任務完了は無理があります。妻好みにしたいならば、最初は『一緒にやろう♪』くらいの器を見せて、徐々に大きく育てるのが得策です。

逆に夫の側で『せっかくアドバイスしてあげたのに、妻が余計に不機嫌になった』系のお悩みには、こちらの対策を。妻はアドバイスではなく、共感だけを求めています。あなたが言うべき言葉は『うんうん』『そっかそっか』の2語。その時は、テレビも携帯も見ずに妻のことだけを見ることがポイントです。これ、一瞬でも、他に目が行ったら、あなたは速攻、一生ブロック認定ですから気をつけて。

まあね、夫婦関係も『諦めたら試合は終わり』。諦め悪くやっていきましょう」(鳥居りんこさん)

ウインナーを全部食べたとか、アドバイスしたら逆ギレは夫婦のあるあるです。察して文化とはまさにその通り、言わなくてもわかっているつもりが心のディスタンスをさらに広げているのかもしれません。(文・酒井範子)

鳥居りんこさん
2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。最新作は『親の介護をはじめたら、お金の話で泣き見てばかり』(ダイヤモンド社)。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。
ブログ「湘南オバちゃんクラブ」

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