帰省してお墓参りができなかった夏…ママたちの間で「墓じまい」が話題に

●【9月4日は供養の日】お彼岸やお盆以外にも先祖供養を意識する機会を
墓石や仏壇、仏具の販売などを行う株式会社メモリアルアートの大野屋によって9月4日は「供養の日」に制定されています。
お彼岸やお盆などはお墓参りに行く機会もあり、先祖供養に意識が高まりますが、それとは別のタイミングに供養の大切さを提案、啓発することで供養文化の浸透、習慣化を図るのが目的の日です。日付は「く(9)よ(4)う」と読む語呂合わせから。
早くも永代供養について予約をしているママも!
今年の夏は帰省を避けて、お墓参りをしないままお盆時期を終えた人も多いのではないでしょうか。
お墓参りは先祖や亡くなった家族に感謝を伝える貴重な機会ではありますが、中にはかなり時間をかけてお墓まで向かう苦労や檀家としての務めという負担もあるようです。
口コミサイト「ウィメンズパークには」お墓が遠方でかなり時間がかかる人や、檀家としての務めを果たさなきゃいけない人などいろいろな声が。
なかには「お墓のこれから」について考えるママもいるようです。
お墓参りやお墓についての考え方は、家庭や地域によって意外に差があるもの。「お供え」についてこんな驚きも。
「以前、義実家に帰省する際、お土産にビスケットを買っていったところ、翌日のお墓参りで義母がビスケット(むき出し)をお墓に供えていました。持参したお土産を、しかもそのままお墓に供えとは思っていなかったので、大丈夫か義母に聞いたらカラスか野生のシカが食べるからいいのだとか…」
お仏壇にお菓子など食べ物を供えるのはよくありますが、お墓にそのまま供えるのはやはり珍しいようです。
「いつも帰省のお土産は、まず仏壇に。その後のお墓まいりには、その場で食べられる量をお供えします。お墓にあげますが、帰る際には引き取って、その場で食べるか家に着くまでに食べてしまいます」
「我が家ではお墓に食べ物は供えませんが、感覚としてはお仏壇と同じようなものでしょうか。ただ、お墓の場合はお供えしたものは、帰るときに下げると、決められている、お寺や霊園が多いかと。野生動物が食べるのは、生態系のバランスや衛生面などで問題があるのでは?」
「墓じまい」がかなりホットなキーワードに
今後、少子化の影響で誰もお墓を管理する人がいない、ということも珍しくないのかも。それを見越していろいろと対策をしている人もいるようです。
「夫は次男でお墓を引き継ぐことも無いので、うちは夫婦ともメモリアルでの永代供養の予約をしています。また、母方のお墓を引っ越ししましたが200万弱かかりました。霊園での墓地はあくまでレンタルで返しても返金は無く、かなり費用がかかります」
「夫の先祖代々のお墓が夫の生まれ故郷にあるのですが車で4時間ほどかかるうえに携帯の電波も圏外になるようなところです。一人息子で先々のこともわかりませんので、私たち夫婦が元気なうちに墓じまいしようと話しています。そして私たち夫婦もいずれは永代供養が可能なお寺にお願いする事にしています」
「私の実家は父が今から墓じまいの手続きをしています。大手の霊園で墓じまいの手続きも面倒なうえに、お金もかなりかかったようです。なお夫の実家は昔ながらの菩提寺の檀家で、年間使用料のほかにお墓参りの際のお布施、寄付金などがかかっているようです」
「墓じまいをさせられる子どもが気の毒なので、わが家は私の代で墓じまい。私自身は墓に入るという考えすらしていません。私の実家も少し前に両親が墓じまいの手続きをしていました。結構手間がかかったようです。両親が亡くなったら交通の便がよく、お安いお寺に永代供養する予定です(本人達も納得済)」
今はお墓を持たない永代供養も増えているようですし、「亡くなったら先祖代々のお墓に入るもの」という感覚も少しずつ薄れていくのかもしれません。
「わが家は私の両親が建てたお墓に入りたい人が入ることになっています。今のところは私の両親と、私たち夫婦、妹夫婦です。市の公営墓地なので、後継ぎがいなくなったら永代供養を払って墓じまいすることになります」
「女性は結婚したら、婚家のお墓に入る」というイメージがまだ強いところも。ですが、菩提寺や地域、家庭ごとのならわしはあるものの、それも絶対ではないようです。
お墓参りに行けたら、お墓を今後どうするのかを家族で考えてみるのもいいかもしれないですね。
(文・古川はる香)
■文中のコメントはすべて、『ウィメンズパーク』の投稿からの抜粋です。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。