ヒットプロデューサー・小脇美里「1年間の2人目育児を振り返って思うこと」
2児の母であり、エディターや整理収納アドバイザーとしても活躍中の小脇さん。今回のテーマは、約1年前に始まった「2人目育児」を振り返って思うこと。
「1才を迎える娘に『ありがとう』を伝えたい」という小脇さんが、娘さんの1才の誕生日を前に感じたことについて、ホンネを語ります。
1人目の経験があるからこそ、2人目育児を楽しめています
娘は1才の誕生日を迎えます。「2人目の成長は早いよ〜」とは聞いていましたが、本当に早かったです(笑)。でも、振り返ってみると娘の成長をすごく楽しめているなと思います。
やはり1人目は、不安のほうが大きく、成長を純粋に楽しむ余裕がなかったんですね。息子が1才になったときも、「なんとか今日まで生きられた、息子も私も…!」みたいな気持ちも正直あって。寝ないで、泣いてばかりいる息子を前に、途方に暮れる日も多くて。当時の育児日誌を読み返してみると、だいぶ追い詰められていたなと(笑)。心配性な性格ゆえ、いろいろなこと調べ尽くし、聞きまくり、経験しまくり…。そんな不安だらけの1人目育児があったからこそ、2人目育児はすごく気持ちがラクで、とても穏やかな気持ちで育児ができているなと感じています。
母乳が出ないときは「1人目のときはこれで苦しんだから、今回はミルクも上手に使おう」、抱っこじゃなきゃ寝ないときは「こんなに抱っこできるのも今だけ!あと2年くらいしかない。とにかく仮眠が重要。抱っこして寝たら、そのまま自分もソファで仮眠しよう」、夕方に泣き始めたら「これって『たそがれ泣き』だよね。息子のときはずっと外を散歩していたな〜。今はその余裕はないから、取りあえず抱っこをしてひたすら家事をするぞ。これも数週間すれば落ち着くはず」、夜泣きがひどいときは「泣いてもすぐに抱っこしないでちょっと様子を見よう。寝ぼけてる可能性もあるぞ(実際、2〜3分泣いたら寝ちゃうこともありました)」、離乳食を食べないときは「大丈夫、ずっと何も食べないなんてことはないから。今日はそういう気分なだけ。また明日頑張ろう」…というように、何か悩むことがあっても、息子で経験していることがほとんど。すでに自分なりの解決方法を見つけられていたり、『今は待つ時期』なんだと考えられたり。
子どもが元気でいてくれることは、当たり前じゃないと感じる日々
育児において、「経験」というのは何よりの安心材料になるんだなと感じた1年でした。そして1人目が本当に手がかかって、悩んで、とことん育児に向き合ったこと・・・当時はすごく苦しかったけど、2人目育児にはそのすべてが役に立っているし、初めて育児をするまわりの新米ママの相談に乗ることも増え、少しでも気持ちをラクにしてあげることができているのかな?と思うことも、最近多くて。悩んだ経験も、今はとてもいい思い出だなと感じています。
きっと今、育児が「しんどい」「大変」と感じているママやパパもいますよね。でも大丈夫。いつかきっとその大変だった日々も、ぜ〜ったいに笑い話になる日が来ます。だから今は、まわりに頼ったり、たまに息抜きをしながら、赤ちゃんとの生活を楽しんでください。今は、いろいろなことがあって「元気で、生きてくれているだけでありがとう」と思うことがたくさんありましたよね。泣いても、怒っても、笑っても、子どもが元気でいてくれることがどれだけ幸せなことなのか。当たり前のことだと思ってしまうけれど、決して当たり前ではなくて。だからこそ、無事に、元気に娘が1才の誕生日を迎えてくれることに、心からの『ありがとう』を贈ります。
文/小脇美里 撮影/辻田美咲[miicha_photo] 構成/ひよこクラブ編集部
小脇美里さん(こわきみさと)
Profile
アパレルプレス&デザイナーを経てファッションエディターに。整理収納アドバイザーや商品企画のプロデュースなど多岐にわたり活躍。2015年に第1子、19年8月に第2子を出産。2019年の経済部門ベストマザー賞を受賞。