2・3歳で伸ばしたい「自分で! サイクル」と自立につながる3つの力
2・3歳になると「自分で!」が増え始めます。一生懸命チャレンジする姿はほほえましいけれど、うまくできずに泣いたり、ママやパパが手伝うと怒ったり…。かかわり方に悩んでいるママやパパも多いのではないしょうか。しかし2・3歳の「自分で!」は、自立の第一歩。上手につき合うコツを考えてみませんか。
手出し・口出しをすると大泣き! 2歳の子のママの困った体験談
「自分で!」は成長の証しですが、時には「どうしたらいいの?」と悩む場面も。2歳の子をもつママからは、次のような声も聞かれます。
●うちの子は、思い通りに行かないと1からやり直します。たとえば私がげた箱から靴を出すと、「ダメ!」と怒って、出した靴をげた箱に戻し、靴を選ぶところからスタート。こだわりが強いので、かかわるのが大変です。
●息子は、何でも自分でしないと気が済まないタイプ。うっかり私が手や口を出すと怒るのですが、自分でできないと悔しくて大泣き! どうしたらいいのかわからなくて…。
体験談にもありますが、「自分で!」を上手くいかすのに「どうしたらいいの?」と悩んだときは、子どもの主体性を尊重しながら、次で紹介する「自分で! サイクル」にチャレンジさせてみませんか。
「自分で! サイクル」の進め方
「自分で! サイクル」は、子ども自らが STEP1~STEP3をつなげて行うことがポイントです。子ども自身で気づき、自分でやる体験を通して自立が促されていきます。
また「自分で! サイクル」は、子どもの主体性が大切なので、忙しいときに無理して行う必要はありません。時間に余裕があって親が見守れるときに行いましょう。
STEP1.自分で気づく
2・3歳は好奇心旺盛な時期です。自分で気づいた新しい発見は、「なぜ?」「どうして?」と疑問がわいたり、「もっと知りたい!」と自然と思うように。
STEP2.自分からやってみる
ママやパパにとっては簡単なことでも、子どもにとっては大きな挑戦と思って。
STEP3.「自分でできた!」が増える
挑戦を積み重ねると「自分でできた!」が増えて、自信をはぐくみます。また、そこから新たな気づきが生まれ、「挑戦したい!」という意欲がさらに広がっていきます。
2・3歳で伸ばしたい! 自立を後押しする3つの力とは!?
前述の「自分で! サイクル」以外にも、意識してほしいのが、自立を後押しする力を養うことです。本当の意味での自立とは、将来、自分で考えて行動できるようになることです。そのためには次の3つの力を意識して伸ばしていくことが大切です。
1.自分なりに考える力
「知りたい!」という知的好奇心を刺激し、自分なりに考える力を養うと、言葉や知識を増やしたり、自分なりに考えて表現したりできるようになっていきます。
2.自分のことは、自分でする力
2・3歳になったら「トイレに行く」「自分で着替える」などの生活習慣のほかに、社会のルールやマナーも教えたいもの。こうしたことが身につくと、すぐにまわりを頼らず、自分で考えて行動できるようになります。
3.人を思いやる力
自立には、他者を思いやる心の成長も必要です。2・3歳は、ママやパパ、小さい子、お友だちなど、いろいろな人にやさしくすると“自分もうれしい”とわかるようになる時期です。やりとりを通すことで、相手の気持ちにも気づけるようになっていきます。
子どもの自立を促すとき、横からママやパパが手を出したり、口を出したりすることは控えてほしいのですが、失敗して泣いたり、怒ったりしたときは「〇〇できなくて悔しかったね」「××したらうまくできるよ」など、子どもの気持ちに寄り添いながら言葉をかけてあげて。こうしたやりとりが自立を後押しします。
取材・文/麻生珠恵
取材協力/こどもちゃれんじ
※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿からの抜粋です