ゴルバチョフの肖像画、30鉢の菊、レジ袋いっぱいの葉っぱなどなど、みんなの「もらって困ったもの」
「好意であるとわかってはいるけど、正直もらって困ったものってありましたか?」という声が、口コミサイト「ウィメンズパーク」に寄せられました。もらった瞬間「げ!」と、思いつつも、いただいた本人には言いづらい、という体験は誰にでもあるもの。そして予想通り、義母出現率が高めです(笑) せっかくの贈り物を! なんて、野暮なツッコミはなしでお気軽にお読みください。
手作り品、食べ物、インテリアなど、できたら事前にお伺いをたててほしい! 編
「好みの違うハンドメイド作品です。いただいても空間には違和感しか生まれません。
私も趣味は手作りですが、欲しいと言われれば贈りますが、自分からプレゼントすることはしません」
「贈り主が撮ったという風景の写真。しかも立派な額入り。
私たちに縁のある場所ならまだしも、まったく知らない場所の景色を飾っても……感慨はなし。自分の趣味のものって渡したくなるようですね」
「出産祝いのハーブティー。カフェインレスとはいえ、超まずくてびっくりしました。
以来、食べ物を贈るときは、相手の好みにあったものをあげようと心がけています」
「知り合いの農家からいただく高価な農産物です。
傷ものなので市場に出せないけど、味は変わらないからといただくのですが、家族全員が大嫌いで……。
育てている人に苦手とは言えないし、安くないお礼を毎回返して大変です」
「出産した際、友人が産院に来て生花の大きな花かごをお見舞いにくれました。
気持ちはうれしいけれど、退院時は荷物が多いのにどうやって持って帰ろうと、微妙な気持ちになりました」
「手作りの料理やお菓子です。潔癖ではないけれど、味が合わない時は本当に困ります。
相手のことを思うと残すこともできないし、生物なので他の人へ譲ることもできないし、毎回頭を抱えます」
「5円玉で作った亀の置物です。
親戚が指先のリハビリ目的で作ったもので“バラせばお金になるよ”と、言われても……」
「ゴルバチョフの肖像画です。実家を新築にした際に、知り合いの会社社長からいただきました。
当たり前ですが家族一同で困惑。なぜにゴルバチョフ?
ちなみに一度も飾られることはありませんでした」
うちは廃品回収業者じゃなーい。大量のお下がりにうんざり編
「義妹(夫の妹)から、大量の洋服を送られたことがあります。どれも義妹のお古。
事前に“捨ててもいいけど、着られるものも結構あると思うよ”と、連絡がありましたがブランド品はゼロ。安っぽくてセンスも合わないので全部捨てました。
結構な送料がかかっているはずなので、とても不思議でした」
「妊娠したら、従兄弟の奥様からお古のマタニティウエアが送られてきてびっくり。
従兄弟とは年1回会う程度ですが、奥様とは面識があります。なら、わかるはずなんです。
奥様は超小柄でSサイズ。私の体型では入るはずがないと。即ゴミ箱行きです。
出産後はお祝いと一緒に、着古した長肌着1枚が送られてきました。
シワシワでシミだらけ。もちろん即ゴミ箱行きです。
従兄弟の奥様の謎多き行動でした」
「食べこぼしやシミだらけの子ども服をゴミ袋で数袋分、数回にわたって大量に押し付けられた経験があります。
タグに知らない人の名前もあったりして、お下がりのお下がりなんでしょう。
てか、自分の子どもには着せていないであろうお下がりの服ばかりでした。
断っても“近くに来たから”と、勝手に軒先に置いていく。何回目以降は、そのまま廃品回収に出しました。
逆に“いつのまにかサイズアウトしていたから”と、ほぼ新品のブランド服を少数精鋭でくれた先輩ママには、心からありがとうと言いました。
人様に渡すお下がりって、本来そういうものですよね」
「息子を出産したときに、義妹からダンボール4箱分の子ども服のお下がりが届きました。
が、息子と甥っ子の誕生日の季節は真逆。半分は全くサイズが合わず、しかも裾や襟は伸びきり、毛玉やシミなど状態は最悪で、着せられるのは1枚か2枚。
捨てたかったのですが、近居の義母が来訪のたびに、ダンボールの山を眺めて“よかったわね、助かったでしょ”と、言うので捨てられず。
それどころか夫が着ていた30年前の子ども服(状態はお察しください)を持ってきたり、涙が出そうでした。
でも私も強くなりました。数年後、義妹に末っ子が生まれた時、ダンボールをすべて送り返しました」
やっぱり多かった義両親からの贈り物。いいものとはわかっているけど微妙編。
「新婚時代、義母から目がチカチカするようなピンクや黄色のレースのパンティを10枚以上いただきました。
でも私、肌が弱いのでレース素材は無理。タンスの奥にしまいました。
当時は親切でくれたと信じていましたが、今は違うとわかります。15年後に久々に発見。即捨てました」
「出産後の里帰りを終えて自宅に戻ったら、玄関周辺に菊の花が30鉢ずらっと並んでいました。
“全部おじいちゃん(義父)が育てた菊よ。赤ちゃんを歓迎しているようで、きれいでしょ。オホホホホ”と、義母。
初めての育児のなか毎日水やりして、風で倒れたらこぼれた土を掃除して、本当にありがた迷惑でした。
今なら笑って話せます」
「新築祝いにと、義父が長さ80㎝のひょうたんを持ってきました。
義父自慢の親戚の手作りだそうで、にこにこ差し出してきたので“そんなにご自慢なら、義父さんのお部屋にどうぞ”と、返しました」
「私たちの新居は、夫が独身時代に購入した一軒家でした。
私の入居直前、義父が相談もなく結婚祝いにと巨木を削り出したような飾り棚2台と重たいベンチを買ってくれました。
新婚には不釣り合いな重厚感で、しかも足が不安定でグラグラしている。
いい嫁キャンペーン中で何も言えなかった私ですが、子どもが生まれたときに“危ないから撤去したい”と、言ったら、不機嫌そうに“じゃあ、会社の敷地に運んで”と。
運搬に協力してくれた友人たちに“いいものなのに、あの人たちは価値がわからんようだ”と、言っていたのが聞こえました。
あれから15年、その家具は今もそのままで雨風にさらされてボロボロです。
いいものなら自分の家におけ!」
「娘が3歳のとき突然、義両親から雛人形が届きました。
えっと、雛人形は初節句のときに買ってますけど? 即、売りました」
「義父が息子の初節句の兜を贈りたいと言うので、“転勤族なので小さなサイズで”と、リクエストしたのに。
届いた巨大なダンボールを前に、途方にくれたのを覚えています。
15年後、処分しました。我ながらよく頑張ったと思います」
「義母がコストコで買ってきた超巨大な柔軟剤です。
私、柔軟剤の匂いが大っ嫌いなんです。捨てたくても原液をドバドバ排水溝には流せないし、収納の一番奥に眠っていますが、巨大だから邪魔で邪魔で。誰かもらって〜」
「毎回“これ高かったのよー”と、渡される義母の着古した洋服。
そもそもサイズ合わないし、ワインレッドのビロード上下など、私にはハードル高すぎなセンスばかり。
よく義母が自慢していた車数台分の着物とか貴金属の類は、昔も他界後の今も、お目にかかったことはありません」
「義母からもらったレジ袋いっぱいの葉っぱ。土手に生えていたそうです。
“私、食べたことないけど体にいいみたい。お浸しにして”というから、茹でてみたよ。
青臭いし、スジばっかりだし、くそまずい! てか、人間が食べられる草だったの?」
「義母率高いですよね。そんな私にもあります。大量の天ぷらです。
妊娠中はつわりがひどくて、私が料理ができないと知った義母が、大量のてんぷらを作って夫にもたせたんです。
帰宅した途端に部屋中に蔓延する天ぷらの匂いで、私は卒倒しそうになりましたが、笑ってしまいました。
実は同じ日、私の実母は匂いがあまりしない、冷たい料理を届けてくれたんです。
実母は娘を、義母は息子を、それぞれの子ども優先で料理をもたせたら真逆になった、というのが面白くて。
天ぷらには参りましたが、優しい義母とはとても仲良しです」
そして少なからず挙がったのが
「もらって困ったもの? 義母からいただいたものはすべて」
という声です。
「義母からもらったものは“あれ、どうした?”と、聞かれた際のため、ちゃんと保管していました。
昨年、義母が亡くなってやっと処分できたと思ったら、今度は義姉から“義母の遺品”として、時代遅れのアクセサリーを大量に押し付けられました。
そういえば義姉からも使い古しのクリスマスツリー、趣味の悪い洋服など“いいものだから”と、押し付けられていたなぁ(全部捨てたけど)。
修行はまだまだ続くようです」
いろいろなエピソードとともに「贈り物って難しい」という声が、多く寄せられました。
“贈り物はなんであれ、ありがたくいただくべき”という視点から、一歩進んだ価値観に進んでいるように思えます。
また消えものでも、匂いや味は気をつけないと、と参考になりました。
文/和兎 尊美
■文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿を抜粋したものです。