片付けのプロが語る「モノを大切にする」気持ちで家が片付ける方法3
今回のテーマは、片付けする際の気持ちについて。私が片づけられないから子どもも……と悩む人も。さかもとりえの「誰でもできる暮らしを彩るお片付けメソッド」入門編 第10回。
■教えてくれたのは…さかもとりえさん。
日本収納検定協会、収育指導士、整理収納アドバイザー、ホームステジャーなど。ときめき片づけインストラクター(旧名称)資格取得後、様々な片付けの手法を学び、講演・セミナーで講師として活躍。日々の現場で、片付けの悩みに寄り添いながら「一人一人に応じた暮らしを彩るためのお片付け方法」を伝えている。ブログ『暮らしを彩るお片付け』が好評。
「モノを大切にする」気持ちがあればお片付けは終わります!
昨年から始まったこのコラムもおかげ様で10回目を迎えました。
いつもお読みくださりありがとうございます。
”暮らしを彩るお片付け”が、一貫してお伝えするのは「モノを大切にする」ということ。
常にその気持ちをもってお片付けを進めれば家は片付きます。
今回はこれまでのお話を振り返りつつ、その極意をお伝えします。
振り返り1 まずはお片付け方法を「知る」
理想の暮らしを考える→カテゴリー毎に片付ける→全部出す→見極める(残すモノを選ぶ)→カテゴリー毎に収納する(定位置を決める)。
これが”暮らしを彩るお片付け”がお伝えしているお片付けの順番です。
この順番でお片付けを進めることで、モノと向き合い、お片付けが終わった後も、モノとどんな付き合い方をしていけば良いのかを、しっかりと考える時間を作ることができます。
結果、モノを大切に思う気持ちをはぐくみ、お片付けが上手になるのです。
振り返り2 モノの気持ちを考える
お片付けで要不要の判断をする時も、残したモノを収納する時も『モノの気持ちを考える』。
無造作に放置されたモノは帰る家がないのと同じ。存在を忘れさられたり、気に入らないからとぞんざいに扱われるのはとても辛いこと。
同じ価値観や好みが一緒の人と暮らす方が楽しいように、同じ種類や共通項が多いモノ同士が収納されている方が、モノも居心地が良いはず。
同じ仲間(カテゴリー)がいる家(定位置)に、いつでも帰れる(戻せる)状態にしてあげることは収納の基本です。
『モノも人も同じ』。
誰しも『いてくれてありがとう』『大好き』そんな風に大切に思われた方が嬉しいし、何かをするにもがぜんやる気が出てきますよね。
モノの気持ちを考え、大切に思う気持ちでお片付けを進めていくと、本当に自分にとって必要なモノが何かがわかるようになります。
高価なモノやとてもお世話になったモノ、あるいは全く使わなかったモノは、『もったいない』からと手放しにくいかもしれません。しかし、気持ちをごまかしてまで一緒にいることを、モノも望んでいないと思いますよ。
出会いに感謝し『ありがとう』の気持ちとともにお別れしましょう。
モノの気持ちを考えれば、お片付けはぐっと進めやすくなります。
振り返り3 自分にあったお片付け方法を探す
家の広さ、モノの量、モノとの向き合い方は一人として同じではなく、それぞれ大きく違ってきます。
同じ間取りの家に住んでいても、住む人が変われば全く違う家になります。
それと同じように、お片付けの方法も自分にあった方法があるはずです。
自分に向かない法でお片付けを続けてもなかなか進まないのも事実です。
正しい方法は一つではありません。世の中にはたくさんのお片付けメソッドがあります。
どのメソッドも、お片付けで心地よい暮らしを実現するいう最終目標は同じ。
新型コロナの影響で仕事のリモート化、巣ごもり生活など、心地よいお家時間が推奨されるご時世。
ぜひ、自分にあったお片付け方法を探すところから始めてみてください。
ギューギューに詰まったお洋服も、積み上がった書類も、あちこちに押し込まれた小物たちも、決して増殖はしません。ひとりでにやってくることもありません。
どんなにたくさんのモノであふれていても、諦めずに進めればお片付けは必ず終わります。
そして、心地よい暮らしは自分を大切にすることにもつながります。
“暮らしを彩るお片付け“は『モノを大切にする』ことがお片付けの根底にあります。
とことん大切にできるモノを残す。
感謝して手放すことで、今あるモノをより大切にする。
それが心地よい暮らし、暮らしの彩りにつながるのです。
人生が変わるきっかけは、
誰かの発した一言、一冊の本、一曲の音楽との出会いだったり、
メイク、お洋服、お料理、様々です。
そして、片付けで人生が変わる人がいることも確かです。
もし、今、片付けられないことでモヤモヤしているならば、
今いる場所を心地の良い空間にしてみる。
それがあなたの人生を変えてくれるきっかけになるかも知れません。