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吐き気に頭痛、不眠によだれづわり…謎の不調に包囲された妊娠生活。ダルダルのダル子さんにインタビュー

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妊娠中のメンタルや体の不調をTwitterにアップしていたダルダルのダル子さん。次々とあらわれる妊娠中の“謎の不調”を疾走感あふれる漫画で表現し、「わかりみが深い」「笑い事じゃないけど笑える!」とママたちの共感を呼んでいます。今回は、そんなダル子さんに妊娠中の不調や、妊婦漫画に込めた思いをお聞きしました。

■プロフィール /ダルダルのダル子
2022年2月21日に帝王切開をした妊婦。Twitter(@darudarudaruiko)に妊婦漫画、ブログで出産レポ漫画をアップ。

妊婦の幸せなイメージとはかけ離れた不調の数々

ダルダルのダル子さん

――妊娠生活を漫画にするようになったきっかけはなんですか?

ダル子「自身の記録のために妊婦生活の漫画を描き始めました。

妊婦といえば、子どもを授かって“幸せの絶頂”といったイメージですが、いざ妊婦になってみると体のトラブルや夫婦のすれ違い、未知の体験への不安などが抱えきれないほどありました。この葛藤の日々は出産したら忘れてしまうと思い、なんだかそれも悔しい気がして漫画に残そうと思ったんです。

妊娠中はつわりで机に向かい続けることが難しかったので、手を動かせる時に少しずつ、1日かけて描いていました」

“喚きながら励まし合う優しい世界”

<マタ垢っていいよね>

――妊娠がわかったときの心境は?

ダル子「望んだ妊娠でしたが、妊娠当初は育児へのプレッシャーやキャリアへの不安が大きく、素直に喜べない自分が嫌いになっていました。周囲はお祝いムードで盛り上がり、私は体調不良と将来の不安でいっぱい。自分で選択したことなので弱音も吐き辛く、つわりで体調が悪いことも重なり、心身共にやられてしまって、『あんなに荒れたことはないな』ってくらい気持ちが荒れていました」

“ここにいるよ”

<妊婦、透けがち>

つわりでカップ麺が酸素マスクに!?

――ダル子さんが経験した妊娠初期の不調は?

ダル子「吐き気とキツめの頭痛です。ずっと車酔いのような状態で、少し動くたびに頭がガンガンと痛むので寝るしかないんですが、今度は寝過ぎて別の種類のジーンとした頭痛が……。妊婦が飲める鎮痛剤も試しましたが、頭痛が完全に消えたのは安定期に入ってからでした

妊娠初期のつわりは妊娠中期で一時的に消えて、妊娠後期に復活しました。妊娠中は何が食べれて、何が食べれないか、自分でも全然わからなかったです」

“妊娠中、一番意味わからんかったやつ”(1)

<夫が差し出してきたのはカップ焼きそば>

“妊娠中、一番意味わからんかったやつ”(2)

<カップ焼きそばのにおいから離れられなくなった>

ダル子「“妊娠中、一番意味わからんかったやつ”は妊娠後期のつわりの漫画ですが、妊娠初期と妊娠後期は同じつわり症状でした。

健康的だと思って食べた蒸し野菜で吐き気が止まらなくなり、不健康だろうと避けていたカップ麺がおいしく食べられました。完食後、今度は部屋のにおいで吐き気が湧いてきて、ずっとカップ麺の空き皿のにおいを嗅いで吐き気止めにしていました。

私が妊娠初期にカップ麺を食べていたことを、旦那が覚えてくれていたおかげで食事がとれて助かりました。次々と体調が変化して心の余裕がないときに、旦那が『これなら食べれるかも』『食べれないかも』と一生懸命試してくれたので、気持ちが励まされて実際に助かることも多かったです」

――ダル子さんが経験した妊娠後期の不調は?

ダル子「不眠と動悸、腰痛です。眠くて仕方ないんですが何故か眠れず、明け方になって2時間ほど寝て腰痛で起きるというのを繰り返していました。昼間は机に突っ伏して目と脳を休ませていました。動悸は息苦しくて気持ちも落ち着かず、ずっと部屋をウロウロ。最後は無感情なのに涙が出たりとハードでした」

“まず出産の体力がないのね”

<なにもしないことに集中させて>

妊娠初期の不調「周囲に理解が得られない」という声が多数

―― 最も反響が大きかった漫画はどれでしょうか?

ダル子「“戦ってたの”という漫画です。

『妊娠初期の不調がうまく説明できず、家族や職場の理解が得られなくて苦しかった』という感想が多く寄せられました。

『不調は薬で対処できて当たり前』という感覚があるために『なぜいつまでも寝込んでるのか』『怠けているのでは』と周囲に疑われてしまい、悩みを抱え込んでしまったという方が非常に多かったです。この出来事が夫婦間のしこりとして残ったという方もいました」

“戦ってたの”

<「なにしてたの?」とか無慈悲なこと言わないで>

――さまざまな不調を乗り越えてきたダル子さんですが、出産を終えて、今はどのような心境でしょうか?

ダル子「40週の時点で3,900g予想の巨大児で、入院をして※ラミナリア桿(かん)→促進剤をしたものの子宮口が開かず、帝王切開になりました。産後は傷が痛くて大変でしたが『これから回復していける』という前向きな気持ちが大きかったです。体もすごく軽くて原因不明の不調もない。不調に対処できることが嬉しくて、おなかの傷はあまり気にならなかったです。

私は最後まで子どもを持つことに現実味がないまま、不安ばかり抱えて出産に至ってしまいましたが、今は『大切なものが増えた』という感覚と『絶対楽しくやっていける。なんとかなる』っていう謎の自信があります。不思議ですね」

※ラミナリア桿……子宮口を広げたいときに使われる、海藻からできた器具

“現代へようこそ”

<温かくて重くて「生きてる〜!」って思った>

「自分で臨んだ妊娠だから」とひとりで悩まないで

――最後にたまひよの読者のみなさんとこれから出産・育児を経験するパパ・ママたちにひと言お願いします。

ダル子「ありがたいことに、 SNSで沢山の方からコメントを頂きます。今の時代、子どもを生まない選択肢がある中で『自分で生むことを選んだのだから』と悩みをひとりで抱え込んでしまう人が多いと感じています。

私も初期にその沼にはまり抜け出せなくなったんですが、選んだ瞬間に覚悟まで決まるわけじゃない。生真面目になろうとせず、今まで何十年と生きてこれた自分を信じて『なんとかなるさ』と流れに身を任せてもいいのでは。弱音も吐いてみると仲間が見つかって楽しいですよね」

妊娠を自分で望み、決めたことだから、妊娠中の不調は我慢しなくちゃならない……と思ってしまう気持ちとてもよくわかります。妊娠中の不調は人それぞれですし、一度経験してみないとわからないから、他者にわかってもらうのがとても難しいですよね。それでもひとりで抱え込まず、周囲の人やSNSなどで悩みを吐き出すと少し心が軽くなるかも。案外同じ思いをしている仲間がそばにいるかもしれません。(文・清川優美)

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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