体重オーバーの妊婦さん必見!【管理栄養士直伝】太りにくい食べ方のポイント
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冬の間につい食べ過ぎて動かず、体重が急に増えてしまった妊婦さんはいませんか?
妊娠中はダイエットはNGですが、おなかが大きくなり始めて目立ってきたら、急激な体重増加はリスクになることも。ここからの体重増加がゆるやかになるような食生活の改善ポイントを、管理栄養士の嶋崎愛子さんに聞きました。
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妊娠中のダイエットはNG。ゆるやかな体重増加になるようリセットを
「急激に体重が増えてしまった場合でも、妊娠中は食事を抜いたり、体重を減らすようなダイエットをするのはよくありません。これ以上増やしすぎないために、体重増加がゆるやかになるように食生活を見直す必要があります」
体重増加をゆるやかにするための食生活のポイントは、以下の3つです。
規則正しく3食をとり、夕食は遅い時間にならないように注意
「食事を抜くと、かえって太りやすくなるので逆効果。空腹時間が長くなると、体はエネルギーを節約して脂肪の合成を促進しようとするからです。1日3食を規則正しい時間にとるようにしましょう。また、就寝前の食事や間食はNG。就寝前の3時間は食べないようにしましょう。どうしても夕食が遅くなってしまうときは、ボリュームのあるメニューは避けるなどして調整をしましょう」
量を決めて、ゆっくりかんで食べる
「ドカ食いを防ぐためにも、決められた量を、よくかんでゆっくり食べるようにしましょう。しっかりかんで食べることで、満腹中枢が刺激され、満足感が得られます。まず、汁ものやサラダから食べて、空腹を落ち着かせてからほかのおかずを食べるのも効果的。食べる前に温かいお茶や白湯(さゆ)を1杯飲んで、空腹と心を落ち着かせてから食事をとるのもいいでしょう」
揚げもの・脂の多い肉・糖分は控えめにする
「『太りそう』なものに敏感になる感覚も大切です。『これは食べたら(したら)太りそう』と感じたら、避けるようにしましょう。たとえば、糖分が多いケーキなどのお菓子、ボリュームがある揚げもの、脂身の多いステーキなどは控えめに。どうしても食べたいときは、少量を味わって食べるようにして、エネルギー消費されやすい、15時までに食べるようにしましょう」
普段の食事でできる、カロリーダウンテク6
撮影/成田由香利
栄養バランスに気をつけているつもりでも、外食が続いてしまったり、ボリュームがある食事が続くことで、カロリーをとりすぎてしまっていることも。知っておくと役に立つ、妊婦のためのカロリーダウンテクも教えていただきました。
1.野菜たっぷりのスープをとり入れる
「普段の食事に、野菜たっぷりの具だくさんスープをとり入れて。クリームスープやシチューはカロリーが高いので、汁の色が透明なあっさり味のスープが◎。最初にスープを食べると、ドカ食いを防ぐ効果も」
2.生野菜サラダで見た目のボリュームをアップ
「たくさん食べてもカロリーが少ない生野菜サラダを1品たすのもおすすめ。たっぷり盛っておくことで、見た目でも満足できます。ただし、ドレッシングやマヨネーズなどをかけすぎないように気をつけて」
3.食べるときは1回ずつ箸を置いて、ドカ食いを防ぐ
「太りやすい人は、早食いが原因でドカ食いをしていることも。よくかんでゆっくり食べるためにも、1回ずつ箸を置く習慣をつけましょう。箸置きを用意して、食べるごとに箸を置くようにすると、早食い防止に」
4.脂の少ない肉をチョイスする
「肉を選ぶときは、できるだけ脂の少ないものを。豚肉や牛肉だったら、
①もも肉
②ロース肉
③ばら肉
の順番に選びましょう。鶏肉だったら、皮を取り除いたもも肉、ムネ肉、ささ身が○」
5.食べごたえのある根菜を、大きく切ってとり入れる
「よくかんでゆっく食べるためにも、かみごたえのある食材を使うのがおすすめ。根菜などを大きめに切ると、かむ回数が増えて満腹感が得られます。根菜は、食物繊維が豊富なので、便秘対策にも」
6.油を使わない調理法にする
「カロリーの高い油は極力カット。フライパンに具材を入れて、少量の水を入れて『蒸し焼き』にしたり、ホイルに包んでオーブントースターで焼く『ホイル焼き』もおすすめ。どちらも栄養分がこわれにくい調理法です」
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太りすぎてしまった人のためのカロリーダウンテク、参考になりましたか?
おなかの赤ちゃんの成長のためにも、栄養はしっかりとりつつ、カロリーを抑えるよう意識してみてくださいね。(文・たまごクラブ編集部)
■監修/厚生中央病院 管理栄養士 嶋崎愛子さん
■参考:たまごクラブ2018年2月号「ニンプの体重管理・体形崩れの悩み オール解決Q&A」
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