「お兄ちゃん」になる道も一歩から。妊娠中も上の子の授乳を続けた私の見守り子育て
モンテッソーリ教育をベースに子育てマインドを伝える仕事をしながら、ライターをしている“水野谷つむぎ”です。32歳で第1子となる長男を出産。保育士として職場復帰をするも、すぐに第2子の妊娠が発覚。その後、体調が悪化して退職しました。今回は、長男と過ごした第2子の妊娠生活、そして長男が「お兄ちゃん」に成長していく過程をお伝えしたいと思います。
妊娠中も授乳続行。しょっぱいおっぱいでもおいしい
自然卒乳を目指していたこともあり、保育園入園にあたっても断乳はしなかったのですが、第2子を授かったときは、さすがに悩みました。調べていくと、専門家の間でも賛否両論あるとのこと。悩んだ結果、寝る前の授乳はそのまま続けることにしました。
妊娠7ヶ月ごろになると、赤ちゃんのための体の準備が始まったのか、おっぱいを絞っても半透明の液がにじむ程度…。それでも一生懸命吸っている長男は「出てる、おいしい」と言い張っていたので、見守ることに。唇からの感触と温かさで心に栄養を送っている、まさしくそんな感じでした。
夜の授乳を続けた理由もそうですが、第2子の妊娠生活では、長男との2人だけの時間を大切にしようと心がけました。散歩好きな長男につきあって、ときには5時間も散歩したことも。
ママに涙は見せない。頑張りぬいた入院期間
予定日が近づき、早めに里帰りすると、長男に3つのことを伝えました。その3つは、「もうすぐ赤ちゃんが会いに来るよ」、「ママは病院にお泊りしてくるね」、「じいじとばあばと待っててね」ということ。
なるべく長男の負担にならないように、伝えるのは1日1回を目安にしていましたが、伝え始めて3日目には、夜寝る間際の様子に変化が見られたので言わないことにしました。十分わかっていたようです。
長男は病院へ向かうときも一緒で、陣痛室へ向かう私を見送るときも、神妙な顔つきで見送ってくれました。入院中は祖父母の言うことを聞かなくなったり、週末初めてパパと2人きりで過ごす夜に大号泣したり…。でも、日中面会に来てくれるときには泣くこともごねることもなく、頑張る姿を見せてくれていました。
ぼくのママ。赤ちゃんはおばあちゃんが抱っこするの
私が晴れて退院してくると、ママにべったりな日々が始まりました。出産前は実家にいると私のもとに戻ってくることなどほぼなかったのに、常に私の膝の上にいる状態に。ご飯を取りに立ち上がろうとすると「ダメ、ママはここにいるの。ばあば、もってきて」と、人をつかう姿もありました。
私自身もなるべく赤ちゃんのことは、授乳以外は両親にお願いし、長男の要求に応えられるようにしました。母からは「これからは下の子もいるのだから」とクギを刺されましたが、まだ兄弟ができて数日。
「焦ることはない。下の子が意思を持って動きだすころまでに、受け入れられるようになっていればいい」と思い、数ヶ月スパンで、成長を見守る覚悟でした。
少しずつ、焦らず一歩ずつお兄ちゃんとして成長
産後ひと月を待たず、長男の「おうちに帰りたい」という言葉に後押しされ帰宅。自分のテリトリーに戻ってきた安心感からか、1人で遊ぶ姿も見られるようになって一安心しました。あれほど、私が赤ちゃんの世話をすることを嫌がっていたのが嘘のように平気になり、急成長を感じました。
3ヶ月ごろようやく、「赤ちゃん、抱っこだって」と代弁をしてくれるようになり、5ヶ月ごろには、自ら赤ちゃんを抱っこするようになりました。
そして6ヶ月になり、下の子のハイハイが始まった今、自分のものを取られまいとしたり、それを食べたら危ないと教えしたり、長男は忙しそうです。少しずつ「お兄ちゃん」として成長してきているようで、これからがとっても楽しみです。
次男は妊娠週数40週3日で、身長49.5cm、体重2800gで生まれてきました。とっても安産で、病院到着から1時間とかからず出てきたスピード出産でした。どれだけ長男がそっぽ向いていても、次男はお兄ちゃんが大好き。ずっと目で追いかけています。これからますますお兄ちゃん子になっていくのだろうと思うと、楽しみで仕方ありません。
[ 水野谷つむぎ * プロフィール]
少しずつお兄ちゃんらしさが見えてくる2歳児と日々目に見えて成長していく0歳児とのラブラブな時間を満喫するモンテッソーリアンです。日々の変化を目の当たりにできる幸せを噛みしめながら、子育てマインドをアップさせて、子どもとの生活がより楽しく、より楽になる方法をお伝えしています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。