「子どもは自然に授かるものではないの!?」知識不足な私たちに必要だった“妊活期間”
小学生の一人っ子を育てながら、編集やライティングの仕事をしている“チャーミー小結”です。妊娠適齢期を過ぎての妊娠で、切迫早産で管理入院したのち、無痛分娩の計画出産を選択しました。独身時代は、【子宮筋腫】や【PMS(月経前症候群)】を患っていたこともあり、婦人科に定期通院していました。“子宮筋腫があると妊娠しにくいケースがある”という知識はありましたが、妊活をすることになるとは思ってもいませんでした。
「結婚すればすぐに妊娠する」と思っていた“誤算”
私が独身時代に通っていた婦人科では、【月経困難症】の薬物療法をしていました。【PMS(月経前症候群)】もひどく、毎回鎮痛剤を服用していたような状態でした。医師からは「妊娠・出産と関係性が深いから産めば自然に治る」と言われていました。しかし症状を改善するために子どもを産むというのもおかしな気がして、何となく受け流していました。
以前、何かで“女性の体質は、生理や妊娠・出産の状態に至るまで、母親に似る”と聞いたことがありました。母も、【月経困難症】で生理痛が重かったそうですが、次々に3人の子宝に恵まれ、しかもとても安産だったらしく、母乳の出もすこぶる良かったと聞いていました。
「自分も同じなのだろう」と信じ切っていたためか、結婚して11ヶ月以上も子どもを授からないことになろうとは思っていなかったのです。
「無排卵?」妊活を意識して初めて知ることばかり
結婚して5ヶ月が過ぎた頃、なかなか妊娠しないことに焦りを感じ始めました。母からも「妊娠しないのなら、もう働きに出たら?」と言われてしまう始末。“たまごクラブ”などの雑誌を読みあさってみると、“無排卵”の文字が目に入りました。「生理が順調でも、排卵がないということもあるのか!」。
恥ずかしいことに、妊活を意識して初めて知ったことで、あまりの無知さに衝撃を受けました。そこでまず、“排卵チェッカー”なるものをドラッグストアに買いに行き、ちゃんと排卵があっていることを確かめると、次は結婚後に移り住んだ新天地での婦人科探しを始めました。
当時、知人から頼まれて期間限定のアルバイトをしに都内へ出掛けていました。バイト仲間も新婚さんだったため、自然と“子作り”の話題が出て、都内で評判の良い女医さんのレディースクリニックを紹介してもらいました。
苦い漢方薬と、毎朝の起床時に基礎体温計測を開始!
“妊活”を目的にクリニックを受診したのは、結婚してから半年経った頃でした。まず、既往症などの問診と【子宮筋腫】の検査などを行い、体を冷やさない生活スタイルの提案や大量の漢方薬の処方がありました。
ここでも、「今ある生理周りの症状や【子宮筋腫】も、出産で改善が見込める」との見解。漢方薬で体調を万全に整えつつ、排卵日を予測するために、毎朝検温して基礎体温表に記録をつけ、次回から受診の際に持参するよう言われました。
小数点第2位まで計測できる基礎体温計を買いに行き、受診日翌朝から早速記録を開始。生理周期が25日と短く、そのため月に2回来ることもあった私の体のリズムを記録してみると、ホルモンバランスの変化により、高温期・低温期が折れ線グラフで面白いほどハッキリと表されました。
夫婦で協力し合わないと授からない“タイミング法”
記録を取り始めて3ケ月が過ぎ、医師からタイミング法の開始を告げられました。ここまでは私だけの努力次第で来られたものの、ここからは合理的に夫婦で協力しなければ、この方法は成り立ちません。
これでも授からなければ、次は“男性側の問題”の可能性もあるということも、このとき初めて知ったのでした。
毎朝寝たままの状態で、検温と表に記録を付ける私を見て、夫は「事務的だな」と感じていたようでした。「子どもは自然に授かるもの。そこまでするのは不自然だ」という考え方だったので、女性の私自身の無知はもちろん、男性にも、妊娠・出産に対する知識を得る機会は必要なのだなと痛感しました。
こうした妊活が実を結び、ようやく授かった赤ちゃんは、妊娠37週目、身長48.5cm、体重2868gで元気に産声を上げました。“子どもは親を選んで生まれてくる“と聞いたことがありますが、うちの場合「あのママがいいって神様にお願いしたんだよ!」というタイミングは、子どもを授かるということをちゃんと考えた妊活時期を経てからだったのだなと実感しました。妊娠・出産に関することは奇跡の連続で、妊活をしたから妊娠するというものではないかもしれません。私が無知で、赤ちゃんを迎える心身の準備ができていなかったからこそ、必要な妊活期間だったと思います。この経験で、男女問わず子どもの頃からの体のケアや、知識を持つことが大切だと感じました。子どもには4歳から包丁や火を使った料理や家庭菜園で食育をし、自分の体作りに関心を持たせ、意識の土台作りに努めています。
[チャーミー小結*プロフィール]
フリーランスで働く1児の母。慣れない子育てに悩み、保育士資格の勉強や、子育て支援サポーターのリーダーとして活動した経験を持つ。今は自宅の庭で母猫や母鳥が子育てしているのを、ママ仲間として見守っている。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。