私生活を描いて人気のたかぎなおこさん「ごはんは家族の幸せ。娘にも食べる楽しさを伝えたい」
食事や旅、私生活を描くイラストエッセイで人気のたかぎなおこさん。夫婦や親子でのごはんをつづった最新刊『はらぺこ万歳!おかわり』に込めた思いや、子育てに奮闘中の生活について聞きました。
娘のごはんは食材を豊富に、食事の時間はいつも楽しく
――『はらぺこ万歳!おかわり』が1冊の書籍になって、どんなことを感じますか?
たかぎなおこさん(以下敬称略) 前作の『はらぺこ万歳!』を描いたときは一人暮らしだったので、自分の食べたいものを自由に食べる感じだったのですが、結婚して出産もして、ごはんは家族と食べることが多くなりました。食べたいものだけ食べるわけにはいかなくなったのですが、夫は進んで料理をやってくれる人なので、作ってもらえる喜びを知ったり、娘にしっかり食べさせないと、という責任感が生まれたり…また違う食の世界が広がりましたね。
――子どもが生まれて、食事はどのように変わりましたか?
たかぎ 夫婦2人のときはゆっくり料理して遅い時間に食べたりもしていたのですが、今は急いで料理して早く食べさせなきゃ! という状況が増えました。娘は今3才なのですが、お昼寝をしない日も増えてきて夜早めに眠くなってしまうので、夕食時間はぐっと早くなりました。日の長い季節だとまだ外が明るいうちに夕食をとることもあり、夜型だった以前の生活からは考えられないです(笑)。
――子どもが食べるごはん作りで、意識していることはありますか?
たかぎ できるだけ好き嫌いの少ない子に育ってほしいので、いろんな食材を盛り込むようにしています。それに、「おいしいね~!」と言いながら食べたり、全部食べてくれたときは「すごいね!」とほめたり、食事の時間が楽しい雰囲気になることは心がけています。
「おいしい」は幸せの記憶。娘に幸せを受け継ぎたい
――ごはん作りで、忙しいときに工夫していることはありますか?
たかぎ 作る時間や元気がないときは、冷凍ギョーザを焼いたり、スーパーでおすしを買ってきたり、コンビニで肉まんを買ってきたりすることも。なるべく手作りをと思っていますが、あくまで「なるべく」なので、便利なものにもちょこちょこ頼っています。あと、娘が好きな鮭は冷凍ストックして、おかずに困ったときの切り札にしています。
――家族との食事を通して、「食べる」ことはご自身にとってどんなことだと感じますか?
たかぎ 「幸せ」ですかね。娘にごはんを作っていると、昔、母が作ってくれた料理をふと思い出したりします。子どものころに「おいしいなぁ~」と思った記憶は自分の中にずっと残っていて、幸せの記憶でもあります。娘にもそんな記憶をたくさん残してあげたいし、自分が親からもらったものを娘も受け継いでいってほしいですね。
――お子さんが赤ちゃんのころの子育てを振り返ると、どんなお気持ちですか?
たかぎ ミルクをあげたり、おむつを替えたり、離乳食を作ったり…大変だったけど、振り返ってみるとあっという間の出来事でした。最近は赤ちゃんを見かけると「あんなころもあったなぁ」ときゅ~んとしてしまいます(笑)。抱っこひもの中でスヤスヤ寝る娘を見るのが好きだったので、時間が戻るならもう一度それをやってみたいです。赤ちゃんのころは「今がいちばんかわいいときかなぁ」とよく思っていたのですが、今も同じようなことを思いますね。この先もずっと、大きくなるのはどこかさみしく、「今がいちばんかわいい」と思い続けるのかもしれないです。
――0~2才のお子さんを育てるひよこクラブ読者にメッセージ をお願いします。
たかぎ 子どもがごはんを食べてくれないとき、料理本を見てもいい献立が思いつかないときは悩んでしまいますが「昔、自分は何がおいしかったかなぁ」と思い出してみるとヒントがあると思います。毎日の食事作り、大変ですが、お互い楽しくやっていきましょう!
取材・文/川辺美希 ひよこクラブ編集部
赤ちゃんの離乳食がスムーズに進まないと、気持ちばかりあせってしまいますよね。そんなときは、昔、ママやパパが食べておいしかったものを思い出してみましょう。
たかぎなおこさん(イラストレーター)
Profile
1974年、三重県生まれ。2003年に『150cmライフ。』でデビュー。著書に『はらぺこ万歳!』『おかあさんライフ。』など。15年に結婚、1児の母。
はらぺこ万歳! おかわり
夫婦ごはん&親子ごはん
日々の食事から旅先で出合ったグルメ まで、おいしいものをつづったコミックエッセイ『はらぺこ万歳!』の最新刊。食いしんぼう夫婦の食事、そして42才で授かった娘むーちゃんの離乳食、3人で囲む食卓など、家族ごはんの「おいしい」が詰まった1冊。(文藝春秋)