片付けのプロが語る 多くの人が悩んでいる、増え続ける「書類」の片付けポイント7
今回のお片付けのポイントは”書類”。
重要書類から封書、ハガキ、説明書や保証書など。なかなか手強い”書類”のお片付け。そのポイントをお伝えしていきますね。「誰でもできる暮らしを彩るお片付けメソッド」第14回、実践編
■教えてくれたのは…さかもとりえさん。
日本収納検定協会、収育指導士、整理収納アドバイザー、ホームステジャーなど。ときめき片づけインストラクター(旧名称)資格取得後、様々な片付けの手法を学び、講演・セミナーで講師として活躍。日々の現場で、片付けの悩みに寄り添いながら「一人一人に応じた暮らしを彩るためのお片付け方法」を伝えている。ブログ『暮らしを彩るお片付け』が好評。
とにかく一枚一枚判断することが必要な書類を知る近道!
知らず知らずのうちたまり続けるのが書類。何気なく食卓に置いておくと、その上にどんどん積み重なり、いつの間にか食卓の半分が学校の書類で埋まっていたり、とりあえず紙袋に入れたら最後、もう二度と見返すことはありません。
そんな”書類”のお片付けは根気よく一枚一枚見ていくことが、最大の近道です!
ポイント1 全部出す
たまっていてぐちゃぐちゃな書類を片っ端から一箇所に集めて山にします。
紙袋や段ボールに突っ込んだ書類はありませんか?
紙一枚は薄っぺらですが、ため込むと膨大になることを認識してください。
ポイント2 一枚一枚、判断する
とにかく一枚一枚です。どれだけ束になっていようと、ファイルがパンパンになっていようと、怯まずに一枚一枚取り出し、判断していきます。
ポイント3 封書
封筒に入っているものは、必ず封筒から出し、たたまれた書類は開き、一枚一枚確認、要不要を判断してください。
普段、届いた封書から書類を出し、確認したら、また、封筒に戻していませんか?
封筒の役割は中に入っている”書類”を無事に相手に届けること。受け取った時点で封筒の役割は終了しています。無事に届けてくれたことに感謝し、すぐに処分、中の必要な書類はカテゴリー毎に保管します。
書類が数枚入っていても、必要なモノは一枚だけということも少なくありません。
本当に必要な書類だけを見極める習慣をつけてください。
ポイント4 取り扱い説明書
取り扱い説明書をポケットファイルに入れている方を多く見かけますが、これはNG。
一度ポケットに入れてしまったら、2度と取り出すことはありません。
それが証拠に、すでに存在しない家電の説明書とともに、ファイルがパンパンになっていませんか?
中には簡易工具や業者宛の設置説明書が入っていることも。
冊子タイプの説明書は、ファイリングせず、本のように説明書というカテゴリーで立てて収納すれば問題ありません。小さな説明書はクリアファイルにひとまとめでOK。
添付の説明書以外の書類や工具も、本当に必要なモノなのかを見極めてくださいね。
家電に関しては、型番がわかればたいていはネットで検索できます。そもそも紙の説明書を置いておくのかどうかも考えてみてください。
ポイント5 保証書
様々なモノについてくる保証書。そのモノはまだ存在していますか?保証期間、保証のための領収書の有無を確認。
最近ではメーカー保証の他に、販売業者が長期保証してくれるところもあるので、しっかりと確認しておきましょう。
保証期間はひと目で確認できるように、『〇〇年まで』とわかりやすい場所に大きく書いておくと、管理がしやすくなります。
説明書があるものは、領収書と一緒に説明書に貼り付けておくと失くしません。
一枚ペラの保証書はクリアファイルでひとまとめにして、出し入れする際に期限が切れているものがないかをチェックすれば増え続けることはありません。
ポイント6 その他
セミナー資料や習い事など、その書類は何度読み返しましたか?必要な書類は、しっかりとカテゴリーに分けてファイルしておきましょう。
いつか再開しようと思っている趣味の資料などは、何年も見ていなければ、思い切って手放す勇気を。次に始める時には最新の情報で習うほうがいいですよね。
兄弟姉妹の学校、習い事のお便りは、人別で分けると管理しやすくなります。
それ以外の書類はカテゴリー別で管理してください。
ポイント7 現在進行形書類
近日中に処理しなければいけない伝票や返信書類などの現在進行形の書類に関しては、専用のクリアファイルを用意。入っている書類は早めに処理を終わらせましょう。
意識的に中を確認するようにすれば、『あの提出書類いつまでだった~?』『あの書類がない!!』というトラブルも防げます。
お片付けが終わった後も、モノとの関係は一生続いていきます。
絶対にモノを買わないと思ったとしても、私たちの意思とは関係なく、書類はやってきます!
大量に積まれた書類と向き合い、一枚一枚判断していくことは、気の遠くなるような根気のいる作業に思えるかもしれませんが、必ず終わります。
お片付けの中でしっかりと書類と向き合うことで、お片付けが終わった後に入ってくる書類が、自分にとって必要かが一瞬でわかるようになるのです。
一枚の書類も私たちの暮らしに大切なモノ。モノと自分の最良の関係を築くことは、暮らしの彩りにつながります。