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ママげんなり…「鼻水ほじり・鼻すすり・鼻くそ食べ」のリスクとやめさせ方【小児科医】

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白い背景に対して鼻を摘む少年。
※写真はイメージです
tylim/gettyimages

3才ころになると「鼻ほじり」、「鼻水すすり」、そしてなんと「鼻くそ食べ」をする子もいるようです。この行為で気になるのは、健康面でのリスク。多くのママを悩ませる、子どもの「鼻」問題について健康面の話と対処法について、帝京大学医学部附属溝口病院の小児科医・黒澤照喜先生に聞きました。

「鼻水すすり」「鼻くそ食べ」「鼻ほじり」行動にはどんなリスクが?

――「鼻水をすすると中耳炎になりやすい」と聞きますが、本当でしょうか?

黒澤先生(以下敬称略) 鼻水が鼻の奥に行くような圧がかかるため、鼻水が耳にまわれば中耳炎、のどに落ちればせきの原因になります。また、お子さんがもう少し大きくなって副鼻腔(ふくびくう)が発達すると、そこに鼻水がたまる副鼻腔炎(ふくびくうえん)・蓄膿(ちくのう)症になりやすくなります。それを防ぐために大切なことは、鼻はすすらず、こまめに鼻水を外に出すこと。つまり、鼻水吸引か、鼻水をかむことです。


――自分で鼻水をふけない子どもが、垂れてきた鼻水をなめると、どんなリスクがありますか?

黒澤 とくに、大きなリスクはありません。風邪をひいていないときにも鼻水は常につくられており、そのほとんどが、のどに落ちて食道・胃の中に入っていきます。風邪の病原体が入っている鼻水をなめたとしても、もともと鼻とのどはつながっているため、感染の程度が重くなることはないと思います。

――子どもが鼻をほじって、指についた鼻くそを食べてしまう、という話をよく聞きます。鼻くそは食べても体に影響はないのでしょうか?

黒澤 鼻くそは鼻水が固まったものです。したがって、前述のとおり、感染などのリスクを過度に気にする必要はありません。ただ、きれいなものとは言いづらいです。
そして、鼻くそを食べている姿は見ていて、ちょっとお行儀が悪いと感じてしまいますね。

「鼻ほじりをやめさせたい!」でも、子どもは全然やめない問題

小学校に上がっても続くことがある鼻ほじり。「注意していますが、なかなかなおりません…」というママもいるようです。鼻ほじりのリスク、対処法はあるのでしょうか?

――鼻をほじることで、健康面でリスクはありますか?


黒澤 指で鼻をほじると、鼻の粘膜が傷ついて出血しやすくなります。つまり、鼻血が起こりやすくなります。一度傷がつくと、傷口やかさぶたはちょっとした刺激で開いてしまうため、鼻血を繰り返す原因になります。また、傷口から菌が入ることで“とびひ”や蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの感染を起こしてしまう原因にもなります。鼻をほじる習慣はすぐには抜けないと思いますので、鼻ほじりの習慣がある間はいつも手指をきれいにしておくといいですね。また、できれば鼻をこすらないように心がけたいですね。

――鼻をほじるのは、鼻の中がかゆいからでしょうか?

黒澤 鼻の奥がかゆくてほじることもあれば、鼻水が気になっている、鼻くそを口にしまう、単なるくせ、およびこれらの組み合わせなど、いろいろなパターンが考えられると思います。

――鼻をほじり&鼻くそ食べをやめさせる方法はありますか?

黒澤 男の子がおちんちんを触る行動と似ていると思います。つまり、鼻ほじり&鼻くそ食べをする理由は、単なるくせ・触ることによる安心感・ひまなときに無意識に…あたりでしょうか。
子どもに指摘して、やめてくれるならばそれに越したことはないのですが、なかなか難しいかもしれません。別のことに気をそらせるのも、ひとつの手でしょう。また、害は多くないと考えて、取りあえず見守り、時期が来てやめてくれるのを待つのもありです。園でほかの子に指摘されると、プライドからやめてくれるお子さんもいるようですよ。

――鼻をほじりがなおらないので、受診してもいいでしょうか?

黒澤 受診をしてもかまいません。診察を受けたうえで、とくに病気がないようでしたら、前述のような説明があると思います。
ただし、残念ながら特効薬や、すぐにやめさせる方法はないと思います。

監修/【小児科医】黒澤照喜 先生

取材・文/ひよこクラブ編集部

鼻ほじりをしているわが子を見て、げんなりしているママは多いようです。早く止めさせたい!とあせる気持ちもありますが、黒澤先生からの話のとおり、イライラせず、子どもの「鼻ほじりの卒業」をじっくり待ちましょう。

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