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子どもの食事のときのある習慣が、言葉の発音や活舌に影響?!【専門家】

ソファの上の親子
※写真はイメージです
maruco/gettyimages

小さな子どもがたどたどしく話す様子は、とってもかわいらしいものです。その反面、成長に伴って話す言葉が増えたとき、上手に発音できていなかったり、いつも発音できない「音」があると、気になるママやパパもいるのではないでしょうか。子どもの発音について気になることを、言語聴覚士の寺田奈々先生に聞きました。とくに「さしすせそ」の発音は難しいと言います。

「さしすせそ」の発音は難しい!

――3、4才になっても、「さかな」を「たかな」、「おそと」を「おとと」と言ってしまうように、「さしすせそ」が言えないことがあるのはどうしてでしょうか?

寺田先生(以下敬称略) まず、発音には獲得していく順序があり、子どもにとって簡単な発音からできるようになっていきます。「さ行、ざ行、つ、りゃ、りゅ、りょ」といった音は、発音する時に舌の微妙な調整が必要で難しい音なのです。
舌がうまく使えないうちは、「さかな」を「たかな」と言ってしまうことはありますが、多くの子どもは4〜6才くらいには発音できるようになります。5才くらいになっても自然に発音できるようにならない場合は、専門家に相談して練習してあげたほうがいいかもしれません。

――5才くらいになっても発音を獲得できない理由はどんなことがありますか?

寺田 成長しても「さ行」が言えるようにならない場合、身体的な原因がはっきりしている「器質性構音障害」と、はっきりした原因がわからない「機能性構音障害」というものがあります。

「器質性構音障害」は、舌の裏側にあるヒダが生まれつき短いなどの症状がある「舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)」や、口の中の天井部分や唇に割れ目があり、口の中と鼻の穴がつながった状態になっている「口蓋裂(こうがいれつ)」などによって、発音がうまくいかないことを指します。これらの身体的要因がある場合は、歯科や耳鼻科で手術や治療を行ったのち、言語聴覚士の指導で発音練習を行います。

「機能性構音障害」は、身体的に原因はないけれど、発音のしかたを間違って身につけてしまい、間違った発音をしてしまうことです。箸の持ち方を間違って覚えてしまうようなことと同じです。たとえば、「い列」の音に起きやすい構音障害では、本人は「きりん」と言っているつもりでも、「ち(き)りん」のように「き」なのか「ち」なのかがはっきりしない音に聞こえる(側音化構音)、といった症状があります。

また、このほかに発音を獲得できない理由として、耳の聞こえの悪さ(聴覚障害・難聴)が隠れている場合があります。これは子どもの聴覚検査を専門にする耳鼻科で検査をすることができます。

発音はなるべく注意しない、何度も聞き返さない

――身体的に問題がなくても自然に発音が直らない場合、親が注意して直してあげてもいいのでしょうか?

寺田 なかなか発音が獲得できない子どもの場合、「違うよ、もう一度言ってごらん」などと注意してしまうと、一生懸命やってもうまく直せないうえに「注意された」という気持ちが残ってしまいます。それよりは、大好きなママやパパと、楽しいおしゃべりの経験を積めたほうが、言葉の発達にもつながります。
子どもが「おたかなたんがいる」と言ったら、「そうだね、おさかなさんがいるね」と、自然な会話で正しい発音を聞かせることを意識しましょう。

――子どもが言っていることがよく聞き取れない場合、聞き返さないほうがいいのでしょうか?

寺田 発音が不明瞭な子どもは、保育園などでも周囲の人に聞き返される経験をしているはずです。ママやパパはできる限り聞き返さないで、子どもとの話題や、その日のできごとから推測しておしゃべりしてあげるほうがいいと思います。または、聞き取れなかったところは置いておいて「そうなんだ、遊んだんだね」と、聴き取れた部分から推測をしつつ、子どもがもう少し話を続けるように促してみると、言いたいことがわかるかもしれませんね。5才を過ぎても、どうしても発音が不明瞭で何を言っているのかわからない場合には、専門家に相談してみましょう。

親は子どもの話をたくさん聞いてあげよう

――子どもの発音が気になるとき、親が日常生活でできることはどんなことがありますか?

寺田 食事をしっかりよくかんで食べる習慣をつけることは、実は滑舌の発達に関係があります。食事の時は、歯やあごでかむイメージがありますが、舌は歯の上に食べ物を乗せる、飲み込む時にタイミングよくのどへ送り込むなど、かなり活躍しています。おしゃべりし始める前の0〜3才くらいのうちに、食事をよくかんで食べることで舌の運動がしっかりできるようになると、発音にもいい影響があります。

また、日常生活では親が子どもの話をよく聞いてあげるのがとても大事なことです。発音が悪いと、注意されたり聞き返されたりといった失敗を積んでしまいがちです。けれど、一生懸命話すとたくさん聞いてもらえ、楽しくおしゃべりできる経験が積めると、自信を持って話せるようになり、言語発達につながります。

「さ行」の発音は難しいので、小さい年齢のうちは「さ行」の発音ができない…と気にしすぎなくても大丈夫です。しにくい発音だけではなく、聞く、理解する、話す、といった、全体的な言葉の力がついているかどうかに目を向けてあげることが大切です。

取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

お話・監修・画像提供/寺田奈々(てらだなな)先生

発音が心配だからと何度も直してしまうと、子どもには残念な気持ちが残ってしまいます。大切なのは、子どもが大好きなママやパパとのおしゃべりが楽しい、と感じられること。親子で会話を楽しみながら、子どもの言葉の世界を広げてあげましょう。

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