SHOP

会員登録

  1. トップ
  2. 赤ちゃん・育児
  3. 【専門家】2語文・3語文って? 語彙が爆発するとき、子どもの頭の中で起こっていること

【専門家】2語文・3語文って? 語彙が爆発するとき、子どもの頭の中で起こっていること

家族の母と子の抱擁と冬の夜の暖炉のそばで笑って
※写真はイメージです
evgenyatamanenko/gettyimages

2・3歳は、言葉がどんどん発達する時期です。言葉の発達を促し、語彙を豊かにするコツを言語聴覚士で「ことばの相談室ことり」代表を務める、寺田奈々先生に聞きました。

2語文は2歳代、3語文は3歳代が言葉の発達のおおまかな目安

2語文は「パン ちょうだい」「赤い くつ」など2つの単語からなる文で、2歳代から話し始めるのが目安です。
3語文は「ママ おもちゃ とって」など3つの単語からなる文で、話し始めの目安は3歳代です。

「1・2歳代になるとママやパパのマネをしたがりますが、これは言葉が発達し始めるサインです。まだ言葉がたどたどしくても大人のマネをしながら、子どもはどんどん言葉の芽をはぐくんでいます。

3歳代になると生活習慣が身についていきますが、たとえば朝、起きてトイレに行く→歯を磨く→着替えをするなど、1日の流れをルーティンにすると“手を洗う”“タオルでふく”など身のまわりに関する言葉に、繰り返し触れることができ覚えやすいです。
一見、言葉の発達とは関係ないようなことでも、実は心や体の発達は、言葉の発達と深いかかわりがあります。

また3語文を話し始めても、2語文に戻ったり、2語文と3語文が混ざったりするなど、行きつ戻りつを繰り返しながら子どもの言葉は発達していきます」(寺田先生)

語彙は24カ月で200~300語が目安。普段の会話で、語彙を増やすポイント

2語文、3語文と増えていくには、語彙(ごい)が増えていくことが大切です。月齢別の語彙の目安は次のとおりです。

12カ月ごろ 2~6語
15カ月ごろ 10語
18カ月ごろ 50語
24カ月ごろ 200~300語
30カ月ごろ 450語
36カ月ごろ 1000語

「語彙の目安を見て“うちの子、こんなに話せない“と思うママやパパもいるかもしれませんが、子どもは意外と語彙が豊かです。
語彙が少ないサインは2・3歳代になっても指さしが多かったり、“あっち”“あれ”など指示語が目立ったりする場合です。気になるときは、次で紹介する語彙の増やし方を参考にしながらかかわってみてください。

また語彙が50語ぐらいまでは、比較的言葉の発達はゆっくりです。しかし50語を超えたあたりから、新しい単語がどんどん言えるようになります。ちょうどその時期が、2語文が出始めるころです。
だからといって新しい言葉を無理に教えたり、一度にたくさんの話しかけをし過ぎてしまうと、かえって逆効果になってしまうことも。ママやパパに心がけてほしいのは、子どもが今、話している言葉に少し補足してあげるかかわり方です」(寺田先生)

寺田先生が教える語彙の増やし方5つのポイント

普段の会話で意識したい、語彙を増やすポイントを寺田先生に聞きました。

【point1】2語文話せる子には、3語文で返事をする

子どもが「わんわん いた」と言ったら「白い わんわん いたね」と3語文で返事をしましょう。3語文話せる子には、4語文で返してください。こうしたかかわり方を繰り返すことで新たな語彙や表現に無理なく触れていくことができます。

【point2】年齢に合った形容詞・動詞を会話に取り入れる

語彙というと「りんご」「車」などの名詞をイメージするママやパパもいるかもしれませんが、名詞だけでなく形容詞や動詞もバランスよく増やすことが大切です。2・3歳代で教えたい形容詞・動詞は次のとおりです。

●2歳代の形容詞・動詞
形容詞は「大きい」「小さい」「熱い」「冷たい」「怖い」「暗い」など。
動詞は「食べる」「寝る」「ちょうだい」「泣く」など生活の中でよく使う形容詞・動詞を会話の中に取り入れましょう。

●3歳代の形容詞・動詞
3歳代になると比べる力がついてくる時期なので「長い」「短い」「強い」「弱い」「よい」「悪い」などの形容詞も理解できるようになります。
動詞は「見る」「聞く」「(帽子を)かぶる」「(ボタンを)はずす」など、幼稚園などの集団生活でよく使う動詞を、家庭でも意識して使いましょう。

【point3】物と言葉を結びつける

言葉は五感で覚えるものなので、たとえば朝食のときに、実物を見ながら「パンだよ」「サンドイッチおいしいね」など教えて。目で見て、触って、食べたりすることで「これがパンだ」「これがサンドイッチだ」と覚えていきます。また「朝ごはんで、いつも出てくる」など、日常生活の経験は新しい言葉を習得するのにとても役立ちます。

【point4】新しい言葉は、自然な発音で教える

知らない言葉だと「に・ん・じ・ん だよ」など1つずつ音を区切って教えるママやパパもいますが、それだと言葉を耳でとらえることが逆に難しくなってしまいます。子どもは「にんじん だよ」と自然な抑揚や話し方で教えてもらったほうが耳でとらえやすいです。

【point5】赤ちゃん言葉を使うときは、普通の言葉も一緒に教える

3・4歳ごろの子は、「わんわん」「くっく」などの赤ちゃん言葉を使って話すことがよくありますが、ママやパパは「くっく履こう。くつ履こう」と普通の言葉も合わせて話しかけましょう。言葉の発達は、言葉を理解することから伸びていきます。また赤ちゃん言葉を使っていても、大人の言葉を理解していることもあります。大人の言葉が話せるようになるまでは、しばらく時間がかかるので気長に教えてあげましょう。

発音が気になる子は、食事のときよくかんで食べる習慣を!

2語文、3語文と話せるようになると、発音が気になるというママやパパもいますが、2・3歳のうちはまだ気にしないで大丈夫!

「発音は、4~6歳ごろになると気にしたほうがいいのですが、2・3歳だと舌や口まわりの筋力や脳が未発達なため、たどたどしく話す子がたくさんいます。
気になるときは発音を正すよりも、食事のとき、よくかんで食べる習慣をつけましょう。丸飲みや早食い、こぼし食べが多い子は、ゆっくり、よくかんで食べるように促してください。繰り返すと舌や口まわりの筋力がついてきて、発音の力につながります。

また“くっく”“わんわん”など名詞を赤ちゃん言葉にするのは構いませんが、“~~でしゅね”“~~きまちゅね”のように、語尾を赤ちゃん発音にして話しかけるのはやめましょう。まずは大人が正しい発音を聞かせてあげることが大切です」(寺田先生)

お話・監修/寺田奈々先生 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

寺田先生は「言葉を話し始めるお子さんにとって、まず大切なのは日々触れている日常生活の繰り返しから学ぶ表現です。また今、持っている言葉の力と同じくらい〜ちょっとだけ上のレベルをしっかり抑えていくことが重要」と言います。「いろいろな経験を積まなきゃ」「知らない言葉をどんどん教えてあげなきゃ」とあせると、言葉の習得には逆効果なことも。肩の力を抜いて、親子で目線を合わせながら、あせらずに進めていきましょう。

寺田奈々先生(てらだ なな)

Profile
言語聴覚士。慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100症例以上の言葉の相談・支援に携わる。臨床の傍ら、「おうち療育」を合言葉にコトリドリルシリーズを製作・販売。専門は、子どもの言葉の発達全般、吃音、発音指導、学習面のサポート、失語症、大人の発音矯正。
インスタグラムはhttps://www.instagram.com/stkotori/

■おすすめ記事
おすすめの赤ちゃんとの遊び方

赤ちゃん・育児

更新

赤ちゃん・育児の人気記事ランキング

関連記事

赤ちゃん・育児の人気テーマ

新着記事

ABJマーク 11091000

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第11091000号)です。 ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら→ https://aebs.or.jp/

本サイトに掲載されている記事・写真・イラスト等のコンテンツの無断転載を禁じます。