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国際災害レスキューナースに聞いた!読んだ直後から始められる災害への備え

夏の水たまりで母親と息子のクローズアップ脚。背面図
IRYNA KAZLOVA/gettyimages

夏から秋にかけて注意したい台風や大雨などが原因の災害。どのように防災対策をしているのか口コミサイト「ウィメンズパーク」のママの声とともに、国際災害レスキューナースの辻直美さんに災害に備えるポイントを聞きました。

ウィメンズパークのママの声「我が家の防災グッズの中身」とは

■赤ちゃんと一緒に避難する場合
「離乳食用のスプーン。避難所には小さいものがないことが多いんです。あとはラップが1つあるといろいろと使えました。食べかけの食材を包むだけでなく、すぐに捨てられないおむつをラップで包んでから、ごみ袋に入れていました」

■リュックには生理用品とサージカルテープ
「各自にひとつずつリュックを用意。あとはスニーカー。靴底がしっかりしたものを用意しています。私と娘のリュックには生理用品とサージカルテープ。怪我をした時の止血などで役に立ちます。生理用品で圧迫止血をしてテープで固定すれば応急処置はできます。そのほかは鎮静剤。ケガなどで痛みがあると辛いですしね」

■スマホとは別にラジオの準備
「生理用のナプキン、下着(使い捨て)、オムツ、常備薬(予備の薬や薬の明細書)、ビニール袋、タオル、使い捨ての食器とお箸です。スマホでは通信障害があるので、別にラジオの用意は必要かと」

■3ヶ月に1度の見直し
「うちは3ヶ月に1回非常用持ち出しリュックの見直しをしていますよ! 子どもたちは小学生ですが、1人で避難することも想定しています。飴やお菓子など、ちょっと嬉しいものが入っていることで、不安の中でも少しの心の支えになればいいなと」

■ゴム手袋やビタミン剤
「被災地に住んでいた者です。ゴム手袋と使い捨て手袋もなにかとあると便利です。ガス、水道、電気は止まってしまい、もちろんお風呂には長い間入れませんでした。下着もなかなか替えられなくてそんな時お尻拭きはとても重宝しました。あとはビタミン剤。1ヶ月ぐらい野菜などが食べられなくて家族全員ひどい口内炎や口角炎ができてしまいました」

■小銭などの現金
「地震や災害等の大規模停電などで電気系統がやられたら、現金以外は使えません。店舗は現金のみで物を売る状態でした。また、電気が復旧してもしばらくは釣り銭が不足するため紙幣は使えないケースも。小銭が最強の決済手段になります。少なくとも1万円分くらいの小銭を丈夫な缶に入れておくとよいそうです」

唯一備えができる水害。その準備と心得とは

各地で増えている大雨や台風など水害の備えについて、災害についての書籍を多数執筆し講演会でも活躍する専門家、辻直美さんにアドバイスいただきました。

今年は海水温が高く、各地でこれまでにない大雨や台風など水害が頻発しています。一気に大量の雨が降ると、地面がそれを吸収しきれずに冠水します。今まで水害の少ない地域でもリスクが高まっているので注意が必要です。
水害は突然やってくる地震に比べ、唯一備えができる災害です。ウィメンズパークの皆さんが準備しているように防災の備えと、日頃から家族で水害など災害について話し合っておくことが大切ですね。

まず水害など災害の備えですべきことは、避難所の選択です。
水害の避難所は、自宅よりも海抜の高い場所であることが重要。避難場所は水害、地震、火災によって異なることがあるので、地域のハザードマップをチェックして歩いて行ける避難所を3つ探しておきましょう。今は、コロナ禍の影響で、避難所の収容人数が通常の1/3程度になっていますから、キャパオーバーならすぐ次の避難所に移動できるようにしておきましょう。

避難のタイミングは、お子さんや高齢者がいるご家庭は、警戒レベル2で避難リュックを手元近くに置き、レベル3になったら避難しましょう。子どもは恐怖のあまり泣きだしたり、思ったように歩いてくれなかったりするからです。避難のタイミングはママやパパの判断が重要になるので、早め早めの決断と行動を心がけましょう。
そして、水害など災害について親子で話す時に大切なことは、『〇〇したら、死んじゃうよ』などと怖がらせないことです。『雨がたくさん降ってお水が溜まってきたら踵をつけて歩こうね。そうすればちゃんと避難所に着くからね』『〇〇すると助かるからね』とポジティブな声かけをしましょう。子どもを怖がらせてしまってはせっかくの防災知識が頭に入りません。大雨が降った時や災害のニュースが流れた時など、折に触れて話しておくことが大切です。日頃の小さな積み重ねが、いざという時の子どもたちの行動につながります。(辻直美さん)

災害ナースが指南!水害の備えのポイント

●ハザードマップで避難所の確認
ハザードマップに水害に適した避難場所を3箇所決めたら、避難ルートの確認を。いざという時に慌てないようにお子さんとのお散歩などで、実際に歩いてかかる時間や道順など避難ルートを確かめておきましょう。可能ならリュックを背負っていきましょう。

●園や小学校の避難についても確認を
子どもが幼稚園や保育園、小学校にいる時の避難方法についての確認をしましょう。お迎えは、ママやパパだけでなく、祖父母、親戚などにも情報の共有をしておくことが大事です。

●避難する時は、スニーカー
避難する時は長靴やサンダルを選びがちですが、紐付きのスニーカーを選んで。長靴は水が入ると歩けなくなりますし、サンダルはケガの原因や足が汚水まみれになるからです。

●傘を持って踵をしっかりつけて歩く
冠水した道は危険がいっぱいです。傘などの先で地面を確認しながら側溝やマンホールなどに気をつけて、なるべく道の真ん中を歩きましょう。注意深く歩こうとすると、爪先立ちで歩きがちです。つま先で歩くと足を取られ転んでしまうこともあるので、歩く時は踵をつけてゆっくり歩きましょう。

非常用持ち出しリュックのポイント!

●非常持ち出しグッズはビニールでパッキング
水害の場合、多いのがせっかく準備した備えが水で濡れて使えなくなることです。必ずチャックつきのビニール袋に入れておきましょう。

●おやつやおもちゃの準備
おやつやおもちゃは子どもにとって、ホッとするものです。避難所で配られる食料には、子どものおやつやアレルギーの除去食がないので、あらかじめ準備を。子どもの気を紛らわせるには、動画を見せることもあります。しかしデジタルものは充電できないこともあるので、アナログなおもちゃを選びましょう。

●ホッとできる3・3・3の法則を準備
3・3・3の法則とは、3秒、3分、30分でホッとできるモノを用意すること。非常事態の時は大人も心を落ちつかせることが大事。3秒はアロマなどの香り、3分は触って落ち着くモノ。大好きなタオルなどでもOK。30分は小説、家族や推しの写真などがオススメです。

●カイロを準備して冷え対策を
暑い時期でも雨に濡れると、体は冷えます。体を温める使い捨てカイロやレスキューシートを準備しておくと安心です。

●熱中症対策に粉末の麦茶を準備
熱中症の心配な時期は、ペットボトルで簡単に作れる麦茶や経口補水液の粉末・錠剤の準備を。熱中症予防にはミネラルが入った麦茶や経口補水液、もしくは塩をひとつまみ入れたお水をゆっくり飲みましょう。利尿作用の高いコーヒーや紅茶はNG。人気のルイボスティーの中には利尿作用が高いものがあるので注意して。

●簡易トイレの準備
備えておきたいものに非常用の簡易トイレですが、高価なことも。そこでオススメは、ペットシーツと45ℓのビニール袋です。ビニール袋にペットシーツを入れると非常用トイレとして使えます。避難所や自宅のトイレが壊れている時も便器が使えるなら、便座をあげてビニール袋(2重にしたもの)をセットして、その中にペットシーツを入れて便座をセットすれは、非常用トイレとして使用することも可能。1枚で大人1回分の尿を吸収します。

自宅の備えのポイント

●ベランダと排水溝の掃除
ベランダは意外にホコリやゴミ、土や砂が溜まりがち。特にベランダで家庭菜園をしている家庭は要注意です。大雨でベランダの土や砂、枯れ葉などが一気に流されると、排水溝がつまる原因に。排水溝から溢れた水は、部屋や階下の水漏れの原因になるのでしっかり掃除を。

●大雨や台風前のトイレ対策
大雨や台風時は配管から大量の水が流れ込み、トイレの汚水があふれ出すことも。予防のためにトイレには水を入れた水のうなどを入れておきましょう。

●在宅避難の場合は、垂直避難
在宅避難の場合は、建物の2階以上の垂直避難が基本です。そのほかパソコンや高級家電はビニールをかけて高い位置もしくは、2階以上へ移動させて被害を最小限に。

大雨や台風が各地頻発しているので今一度、家庭で備えを見直し、水害対策について話し合っておくことが大切ですね。
(文・酒井範子)

■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。

辻 直美さん

Profile 
国際災害レスキューナース。一般社団法人育母塾代表理事。看護師として活動中に
阪神・淡路大震災を経験し災害医療に目覚めたことから、災害レスキューナースとして活躍。本当に使える防災術を多くの人に知ってほしいと、全国で講演を精力的に行っている。
著書に『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(扶桑社)など多数。

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