目の機能は6歳までに決まる!? プロに教わる正しいメガネ選び
今、「裸眼視力が0.3未満の小学生が38年前より3倍以上」(*2013年学校保健統計調査より)という驚きの事実をご存知ですか?
「生まれたばかりの赤ちゃんは明暗が分かる程度ですが、生後6カ月を過ぎると徐々に物が見えるようになり、視力は『見る』という自然の訓練を通しておよそ6歳頃までに完成されます。だからこそ、日頃の子どもの様子をチェックしつつ、3歳児健診などを利用して、大人が注意深く見守って気づいてあげることが大切です」と、キクチメガネ 認定眼鏡士の近藤良幸さん。正しい判断と早めのケアで「見る」が育つ時期を大切に過ごしましょう。
正しく視力をチェックしよう
お子さんを見ていて、次のリストに当てはまることがありませんか?
早めの気づきは家族の観察から、と近藤さんはいいます。
「就学前の子どもは、自分で『見えづらさ』を上手に訴えることができません。テレビを観たり人と話をするとき、普段何気なく過ごしているときに、目を意識して子どもを観察してみてください。あてはまる項目があるようなら、眼科を受診しましょう」
メガネは顔の形や大きさにフィットさせて
「子どもの視力は、症状によっては早い時期の的確なケアで視力回復が望める場合もあります」と近藤さん。もし、お子さんがメガネをかけることになったら! そのためのチェックポイントを伺いました。
1)メガネの幅を決める
子どもの顔は、大人の顔を小さくしただけではありません。「フレームの幅が顔の幅に収まっているか、フレームが眉と重なるか少し開くくらいか、チェックしましょう。少しゆるく感じるくらいが、かけ心地のよさにつながります」
2)かけ具合をチェック
「耳の後ろや、鼻の角度も確認して。必要なら鼻パッドで高さを調整しましょう。鼻パッドは滑りにくく柔らかな素材がおすすめです」
3)レンズの中心と瞳が合っているか
「瞳の中心の位置は左右対称ではなく、姿勢や視線、あごの動かし方などでも違ってくるもの。子どもの目の動きの特徴を見極めてレンズの位置を決めるので、信頼のおけるメガネ専門店に任せましょう」
“似合う”を選んでメガネライフを楽しもう!
めがねをかける生活を前向きにとらえている子ども達を取材しました。みんな自分に似合うめがねを選んでいるのが印象的です。
治療用のめがねというと透明で目立たないイメージなので、逆に伊達めがね!?と思ってもらえるようにあえて黒のフレームを選んだそう。遠視で弱視治療中のかんなちゃん。今、一番トレンドのラウンドフレームをキュートにかけこなしています。
3歳児検診で指摘され、4歳で弱視と診断されたハルアくん。乱視と遠視もありましたが、めがねをかけて半年で視力が上がってきたそう。大阪名物「太郎君」とお揃い風の丸フレームは、ブルーとカーキのバイカラー。大人顔負けのおしゃれぶりです。
もし子どもの目が悪いことがわかっても、メガネをかけることは決してマイナスなことではありません。早めに治療をすれば視力アップも期待できるので、まずは検診を受けて、目の状態を把握しましょう。
メガネの種類も、選ぶのに迷ってしまうくらい充実しています。「似合うね」「カッコイイ」など、子どもの気分が上がる言葉をかけて、メガネ選びから一緒に楽しむ感覚で参加させてあげれば、メガネ生活がスムーズにスタートできます。(文・向井真樹)
取材協力/株式会社キクチメガネ https://www.kikuchi-megane.co.jp/kids/
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。