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早く帰りたい私はママ失格!? 幼稚園のお迎えの時間が苦痛です【専門家に聞く】

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外を散歩しているママの友人や子供たち
maroke/gettyimages

保育園や幼稚園のママ友とはいい関係でいたいけど、自分のペースで付き合えないと、ストレスになることも。今回は、幼稚園の帰り道、なかなかお別れができず家に帰る時間が遅くなり苦痛というママの悩みへの解決法を探ります。
口コミサイト「ウィメンズパーク」のママたちのアドバイスとともに、家庭教育協会「子育ち親育ち」代表の田宮由美さんに、自分なりのペースが保てるコミュニケーション術を伺いました。

子どもの遊びに毎日付き合うのが苦痛な私って変わり者?


――まずはあるママの悩みからご紹介します。

「幼稚園の帰り道、帰る方向が同じ子たちとまとまって帰っています。そして、決まって遊び出して、なかなかそれが終わらず、帰る時間がどんどん遅くなって悩んでいます。
他のママたち予定もないので焦って帰る様子もなく、子どもは遊びたがるので帰りたいのは私だけのようでなかなか解散できません。私もとくに予定はないのですが、外で立ち話をするのが好きではなく、早く帰りたいと思ってしまいます。
何度か『今日は買い物に行かないといけなくて』などと言って切り上げましたが、毎日と言うわけにもいかず…。私もママ友付き合いをしたくないわけではないし、5〜10分くらいは情報交換などをしたい気持ちはあります。また、一緒に帰っているこのメンバーを大切にしたいという気持ちもあります。
どうすればさっと切り上げられるか、何か良いアドバイスがあれば教えていただきたいです」

この悩みに、先輩ママたちが自身の経験からアドバイスをします。


■ 幼稚園の間だけと割り切れないでしょうか
「無理やり切り上げても、お子さんが遊びたがりませんか? 「どうして自分だけ遊べないの?」って。個人的には、近所のお友だちとそういう体験を小さい頃にしたことがすごくいい思い出になっているので、幼稚園の間だけだから付き合ってもいいんじゃないかな、と思いました。家事が気になるなら、夕飯の下拵えだけ済ませてから迎えに行くとかはどうでしょうか?でも、そういうのが苦痛だと感じる人がいるのも理解できます。
毎回がどうしてもきついなら、今日はやらなきゃなんないことがあるんで、うちは何時までって最初に言っておいたらどうかな。そうしたら帰りやすいですよね」

■ ママ友との会話が苦手なら、そこにいるだけでもOKだと思う
「私は、幼児期の友だち遊びとコミュニケーション能力は人生に影響すると考えているので、長男長女の時はマンションの公園で、他の親子と毎日3時間くらい遊ばせていました。幼稚園に行ってる間に夕飯も作って、習い事がない日は暗くなるまでお遊びタイムでした。あくまで私の場合ですが、親が苦手だという理由で子どもの友だち遊びを中断させることはしません。頑張って他のママと会話しなくても、子どもをふんわり見ていればいいと思うし、私はそんな穏やかで口数が少ないお母さんの方が好きですよ」

■ ご近所の方とお迎えの時間をずらしては?
「わかります。その20分も毎日続くと面倒になってくるんですよね。
私は自転車で行って、サッと帰ります。後ろに乗せてサクっと帰るのはどうでしょう。
何でしょうね、あの時間、焦るんですよね。
うちは今はバス通園ですが、歩きで通園なら、他の家族と迎えの時間をズラすとか、迎えを自転車にするとか、習い事を入れてしまうとかはどうでしょうか」

■ 私は体力がないので時間になったら、正直に言って帰りました
「私は体力が持たなかったので、3時になったら『おやつの時間だから帰る。体力ないから長時間立ってると、帰宅してから1時間昼寝が必要だったり、大変なの。ごめんね』と、正直に話して帰ってました」

■ 私もそうした付き合いが苦手だったので働きだしました
「わかります。私も同じようなことがあって、どうしても苦痛だったので、パートを始めました。子どもは預かり保育にしたので、帰る時間が別になって快適でした。
子どもも幼稚園でおやつを食べたり、夕方まで園庭でたっぷり遊べたので、お互いに良かったです」

自分の中で一定のルールを決めて、無理せずに

子どもにとってプラスなことと、自分の性質が合致しないとき、困りますよね。子育て家庭からの相談に数多くのってきた田宮由美さんに、この時期特有の子どもの成長との関係や、ママ友との良い加減の付き合い方の提案をアドバイスいただきました。

「ママ友とのお付き合いで悩まれている方は結構多いですね。
子どもが同じ園に通うなど交流があるので、親同士の付き合い方には神経を使うことでしょう。
ママ友との付き合い方に、親が毎日憂鬱になってしまうと、その気持ちは、日常生活にも表れ、子どもにネガティブな影響を与えかねません。

今回の場合は、幼稚園の帰り道という場面が決まっています。
ママ友との毎日の長話が苦手な人にとっては、本当に苦痛に感じることでしょう。
ですので、相談者さんがされたように、その後に用事を入れるなどし、理由を言って切り上げるのはよい方法ですね。
でも、確かに毎日何か用事を考えるわけにもいかないでしょう。それでしたら、定期的な用事を作ってみてはどうでしょうか。親の介護に定期的に行ったり、働きに出たりするのもよいかもしれません。そうすれば無理に理由を考えることもなく、さっと切り上げることができるでしょう。

ですが、ここで子どもの成長という観点から考えてみましょう。
子どもは『友だちとの遊び』の中で、コミュニケーション能力や社会性を身につけていきます。集団の中で自分の意思を主張したり、反対に一歩退いて相手の考えを優先させたり……。これは一人では学習できないことです。

今の状況がいつまでも続くわけではありません。子どもが卒園すれば変わります。

悩んでおられるママ自身、『情報交換の場』『一緒に帰るメンバーを大切にしたい』などの考えも持っておられ、子どもの遊びたい気持ちも理解しておられます。
ですのでここは、自分の気持ちを少し譲って、子どもの成長の観点から見るのもいいかもしれませんね。

あまり思いつめず、そして無理に仲良くしようとしなくてもいいと思います。子どもを見守るような立ち位置を保ち、長時間になる時は先に帰るなど、自分の中で一定のルールを決められるとよいでしょう。

子どもは、友だちとの遊びを通し、将来に向けて大切な準備をしているのです。
そう考えれば、卒園までの間、ママ友との時間も有意義に感じ、憂鬱でなく過ごせるのではないでしょうか」

(お話/田宮由美さん)

自分を押し殺して、苦痛と思っていることを続けるのは、大変なこと。譲れるところは少しだけ譲り、回数や時間を減らすなどの工夫を少しずつできるといいですね。
(取材/文・橋本真理子)


※文中のコメントは「ウィメンズパーク」(2022年1月末まで)の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

田宮由美さん

PROFILE
家庭教育協会「子育ち親育ち」代表。保育士、幼稚園教諭、小学校教諭の資格を取得後、幼児教室、幼稚園、小学校で勤務。小児病棟への慰問や、子どもの悩みの相談員など、多方面から多くの親や子どもに関わる。現在は、執筆を中心に講演、個別指導等で活動。国内有数の子育てサイトをはじめ、新聞、雑誌、企業への執筆、監修記事は、多くの共感を得ている。テレビ・ラジオにも出演。著書に『比べない子育て』(一万年堂出版)、『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)などがある。

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