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フリーアナウンサー吉田明世 長女の大号泣に胸が痛い「朝起きたらいるはずのママがいない!」復職への葛藤

更新

現在、3才の女の子、1才の男の子のきょうだい育児に奮闘中のフリーアナウンサーの吉田明世さん。第2子の出産後、しばらくしてからスタートしたのは早朝に生放送があるラジオのお仕事。復職後の日々の過ごし方や、吉田家流の夫婦の育児・家事シェアについて教えてもらいました。

吉田明世さんの育児エッセイ第27回は「復職後の過ごし方~仕事復帰で強まった家族の『チーム感』~ 」です。

仕事復帰後は早朝3時半に起き、4時には家を出る日々

2021年の4月から、TOKYO FMで月曜から金曜まで朝6時〜9時まで、月曜日と火曜日は午後3時から4時50分までラジオの生放送番組を担当しているため、寝ている子どもを家に残して仕事に向かう生活に。

共働き家庭の多くが「産後のママの仕事復帰」問題に直面すると思うのですが、わが家の場合として、今回は、実際どのようにして日々の生活を送っているのかお伝えさせてください。

早朝のラジオ番組がある平日は、朝3時半に起き、家を出るのは4時。TBSアナウンサー時代の朝番組担当経験と、夜中の授乳で、こま切れ睡眠に慣れていたということもあって、最初は問題なかったものの、雲行きが怪しくなってきたのは、長男が保育園に通い出して約2カ月後のことでした…。

長男の体調不良や、長女の号泣に両立の難しさを実感

そのころ、生後6カ月の長男は、頻繁に風邪をひくように。せきや鼻づまりで泣きわめく長男を授乳しながら寝かしつけ、ぐずって起きてはまた授乳して寝かしつける、という、まさに絵に描いたような眠れない日々。それに加えて、仕事へのプレッシャーからベッドに入っても交感神経ギラギラでうまく眠れず、“のび太くん”の寝起きみたいな顔でラジオの現場に向かう日々でした。

それでも眠れない、という体力的な問題は、日中仮眠を取ることで乗りきれました。それ以上に頭を抱えていたのは、私が出かけるタイミングで長女が起きてしまうことでした。

夜中に私がこっそりと部屋を出て準備するのを、野生動物なのかな?ってくらい敏感に察知し、「ママぁぁ〜」と大号泣。一緒にいたいのにいてあげられない。朝起きたらいるはずのママがいない。どんなに寂しい思いをさせてしまっているのだろうと、胸が締めつけられる日々でした。

成長とともに長男の免疫力は高まっても、私が朝出かけることへの長女の耐性は上がらず。こればっかりは長女も私もいまだに慣れない日々です。

「子どもたちに気づかれないよう家を出ること」に必死

そのためにできることは、とにかく子どもたちを起こさないように家を出ること。前日の夜、翌朝の着替えと荷物を完璧に準備し、起床後は、そそくさと着替え、コンタクトをつけて歯磨きだけして、ひどい顔もひどい寝癖も気にせずそのまま家を出ています。

なんなら、子どもたちの眠りが浅いかも…というときは、そのまま着替えと荷物を抱え込みパジャマで家を出ちゃいます。抜き足差し足の忍者のごとく。

それでも、長女が起きて泣いてしまった日には、時間の関係で娘が落ち着くまで寄り添ってあげることもできず、なんともどんよりした気持ちで仕事に向かうのでありました。いつの日か、長女が起きても「あ、ママ行くの?いってらっしゃい。」なんてあっさりお見送りしてくれる日が来るのかなと思うと、それはそれで寂しかったり。親は勝手なものですね。

夫は子どもたちの朝ごはんに奮闘している様子

とはいえ、私は朝早く起きて家を出てしまえばそれまで…。そこから大変なのは、やはり夫です。まず初めに、大きなハードルとなったのが朝ごはん。長男の離乳食は作り置きをして冷凍しておけばなんとかなりますが、料理が苦手な夫にとって、長女の毎日の朝ごはんは悩みの種。

仕事を終えて帰宅すると、食卓には起床後、保育園までの時間との格闘と苦労が見てとれる食器たちと丸こげのロールパンが…。

それでも、夫的朝ごはん三種の神器である「ミックスベジタブル」「卵料理」「ぶどうパン」で乗りきってくれている様子。ミックスベジタブルをきらした時の夫のあわてようたるや…いつも頑張ってくれて、本当にありがとう!今では休日私が作る卵料理より、「パパの卵がいい!」と長女に言わせるまでに卵料理の技術が向上したようです。

仕事復帰で強まった家族の「チーム感」

そんなわけで、ものすごい勢いで過ぎてゆく平日。子どもたちに寂しい思いをさせてしまっているのは事実で、母としてこれでいいのかな?と不安に思わないといったらうそになります。

それでも、仕事復帰の選択をしたことで、夫との信頼関係は格段に向上し、家族のチーム感もかなり強まったと感じています。

朝一緒にいられない分、平日の夜や休日は、家が散らかっていても、家事をほったらかしてでも、子どもたちとの時間を大切にする。これが当面の目標となりそう。
そして何より、毎日のラジオの仕事は本当に楽しく、日々やりがいを感じています。家族の協力あってこそ、好きな仕事をさせてもらえていることに感謝し、今後、長女と長男に夢ややりたいことが出てきたら、そのときは全力で応援することで恩返ししたいと思っています。

文/吉田明世 構成/ひよこクラブ編集部

第2子出産後、仕事に復帰してからの日々の生活を教えてくれた吉田明世さん。ママになってからの新しい仕事へのチャレンジで、家族のチーム感が強まっているようです。吉田明世さんのきょうだい育児×仕事の両立の日々はまだまだ続きます。次回もお楽しみに!

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

吉田明世(よしだあきよ)

PROFILE
1988年生まれ。2018年5月に女の子を、2020年12月に男の子を出産した。TBSのアナウンサーを経て、19年にフリーとなり、テレビ・ラジオ・イベントなど幅広く活動。保育士資格のほか、絵本専門士の資格も取得。

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