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今こそチャンス! パパの育休、取ってみませんか?

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パパの育休取得率はなんと2.3%。低さの理由とは……?

 パパの育児休業(以下、育休)の取得率をご存知でしょうか? 2.3%(2014年度)と、ママの取得率が86.6%であるのに比べて、桁違いに低いのが現状です。男性の3割が「育休を取りたい」と言っているにも関わらず、2020年に政府が目標とする13%に到達できるかどうか、雲行きは怪しくなっています。

 このような現状を打破するために、国はさまざな取り組みを始めています。

 男性が育休を取りたくても取れない主な理由は、職場の理解がない、代替要員がいないことです。そこで厚生労働省は、男性の育休取得を奨励するために、企業への助成金を新設しました。過去3年間で男性の育休者がいない企業を対象に、1人目には30万円、2~5人目には15万円を企業に支払うそうです。

 「くるみんマーク」というものをご存知でしょうか? 次世代育成支援対策推進法に基づき、子育てサポート企業として厚生労働大臣の認定を受けた証が「くるみんマーク」です。平成27年より、「プラチナくるみんマーク」という新しいグレードができました。「プラチナくるみん」を取得するためには、男性の育休取得率、もしくはそれに相当する制度の利用率に高い基準が定められているのです。

 また、企業独自の取り組みも進んできています。男性の育休取得率100%を目標とする企業が出てきました。中には2年連続で達成した例もあります。少子化対策や女性活躍推進との関係で、男性の働き方を変えることが「待ったなし!」と理解されるようになってきました。

育休を取得しているパパに多い共通項とは?

 ところが、肝心のパパはどうでしょうか。「育休? 取りたいけど、ムリ。早く帰るのだって難しいのに」という人が多いかもしれませんね。ママとしても、「パパが育休取ってくれたらうれしいけど、収入が減るのは困るし、パパが職場で出世してくれないと困る」と思っている人もいるかもしれません。
 
 職場復帰セミナーでお会いするパパたちを見ていて、比較的長く育休を取ったパパに共通することがありました。なんだと思いますか? それは、お子さんが双子であることです。

 双子の場合、育児の大変さをパパも目の当たりにしていることから、「自分が育休を取らなければどうしようもない」ということがはっきり認識でき、職場にも言いやすいため、それほど無理なく育休を取れるのでしょう。

 双子でなくても、ママ本人や子どもの健康状態に不安があるなど、1人で育てるのは無理だと思ったら、パパに育休を取ってもらえないか頼んでみましょう。

 特に職場で育休取得を推進していないような場合には、パパ本人の抵抗感が強いことが予想されます。しかし、20代~40代の男性の考え方は、その上の世代とはかなり異なります。

 パパと育休について一度も話し合ったことがないという場合は、まず育休を取るつもりがあるかどうか、先入観を持たずに聞いてみましょう。

パパの育休中の収入はどうなる?

 心配なのは、育休中の収入でしょう。育児休業の開始から6カ月までは、休業開始時の賃金の67%が支給されます。また「育児休業」という名目にこだわることなく、有給休暇を使ったり、多くの企業で設けている有給の「配偶者出産休暇」を使ったりすれば収入に影響しません。

 「育児休業給付」は雇用保険から支払われるのであり、会社が給料を払っているのではありません。もし「休んでいるのに給料をもらうなんて!」と誤解している人がいたら、「そうじゃないのよ」と教えてあげてくださいね。

 それでも、なかなか取りづらいというパパには、「会社で取得している人がいるかどうか聞いてみたら?」とアドバイスしてあげてください。
最近では男性の育休取得を推進している企業が増えてきました。職場でそういう人がいなかったら、人事やダイバーシティ推進室のような組織で聞いてみると教えてくれるでしょう。また、イントラネットのサイトで産休、育休の手続きなどが出ているところを見て、担当者に直接会って聞いてみてもいいかもしれません。

 職場の上司にも、まずは、パパ本人が「育休を取りたい」という意思をきちんと話せることが大事ですね。

 実際に育休を取ったパパは、上司に早いうちから育休を取りたいということを伝え、引き継ぎなどの準備をしっかり行った上で取得したそうです。人事部やダイバーシティ推進部署などを味方につけると、上司を説得しやすいようです。

パパが育休取得するメリット

 パパが育休を取るメリットは、何といっても、育児や家事の大変さを身をもって実感できることです。

 こんな感想を持ったパパがいました。「家事や育児は、仕事よりも時間に追われて大変だということを意識できた。育休中の共同作業で夫婦の絆が深まった。」

 どうですか? パパがこんな風になったらうれしいですよね。きっと育休が終わっても、早く帰ろうと努力するに違いありません。

 初めての出産を迎える方や、2人目、3人目を考えている方は、今から準備を始めればパパが育休を取れるかもしれません。まずは、パパに「育休、どう?」と聞いてみるところから始めましょう。



山口理栄 先生
育休後コンサルタント

総合電機メーカーにてソフトウェアの設計開発、製品企画に従事。社内の女性活躍推進プロジェクトのリーダーを経て2010年より現職。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。共著に「さあ、育休後からはじめよう 働くママへの応援歌」(労働調査会)。育休後の働き方を考え、情報共有し、交流するための「育休後カフェ」を随時開催。

※この記事は「たまひよコラム」で過去に公開されたものです。

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