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「虐待保育」に注意。信頼できる園か、避けたい園かを見極める保育園見学の秘訣は?【専門家解説】

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美しい心理学者と幼児のグループは、幼稚園でおもちゃの多くの周りに感情絵文字を使用して治療を行います
AaronAmat/gettyimages

保活の基本に立ち返り、入園を検討している保育園の見学ポイントについて解説します。
「たまひよ」アプリユーザーへのアンケートで集めた声とともに、保育ジャーナリストの普光院亜紀さんにお話をうかがいました。

「見学の大切さはわかるけれど、基準がわからない」

保活の悩みについてアンケートをとってみると、「見学の大切さはわかるけれど、一体、何を見ればいいかわからない」という声や「園によって、そんなに違うものなの?」という声も。

「何を基準に決めたらいいの?」(くる)

「保活では、情報収集の大事さがよく言われるけど、どんな情報を集めればいいの? 入りやすくなる方法があるって本当?」(ちぃちゃん)

「見学の際に質問したほうがいいことを知りたい」(なお)

「保育園見学で見るべきポイントって?」(みれ)

「園によってどんなところが違うのか知りたい。第1子だったため、保育園によって持ち物が違うとか、オムツの処理方法が違うなんて知らなかった」(オカミホ)

「どんな情報を集めたら良いか、重視すべきところ、参考にすべき点は何かなどを知りたい」(あや)

そこで、候補にしている保育園を見学する際のポイントについて、専門家に解説いただきます。

子どもにとって望ましくない園を見定めるためにも見学は重要と専門家

認可保育園ならどこでも同じだろうと思っている人も多いかもしれませんが、実は結構個性があります。個性があるのはよいのですが、子どもにとって、あまり望ましくない特徴が出ている園もあります。
見学は、そんな落とし穴にはまってしまわないために、できるだけ行ってほしいと思います。

といっても、見学で何を見たらいいのかはわかりにくいものです。
一番わかりやすいのは施設・設備、清潔さなど。
また、オムツの持ち帰りの有無や持ち物の多い・少ないに注目する人も増えていますね。
でも私からすると、それらはあまり本質的ではありません。

施設・設備が立派でも、ぴかぴかのフローリングが広がっていても、オムツの持ち帰りがなくて持ち物が少なくて利便性が高くても、保育士や園長が信頼できなければ、そこは選ばないほうがよいでしょう。

信頼できるかどうかというのも難しいのですが、保育の様子を見たり、話してみたりすることで、保護者にもわかることがあります。
保育者が子どもにしっかり向き合えているか、子どもの人格を尊重しているか、子どもは安心しているか、子どもは先生を好きか、園長は保育について理念をもって語れるか、などなど。
直感的に感じることも大切にしてください。

質問をできるのであれば、子育てに関することや、目の前の保育環境のことをなんでもいいので身近なことを聞いてみてください。
「トイレトレーニングってどんなふうにやるのですか?」
「絵本って赤ちゃんでも楽しめるんですか?」
そんな質問に対して、たとえば、「この時期の発達はこうなので、こんなことを大切にして、こんな保育をしています」というように、子どもの発達に関する専門知識、経験に裏打ちされた保育の手法、子どもへの愛情が感じられる答えが返ってくるようなら、安心です。

何よりも子どもの気持ちや育ちを大切に考えてくれているということが、入園後の生活にとっていかに大切かということが、後からわかったりします。

反対に、避けたい園の特徴としては……。
保育士や園長に余裕がなくてピリピリしていると、子どもに対しても厳しい接し方になりがちです。保育者のチームワークが悪くても保育に余裕がなくなります。
やたらと子どもを整列させる園も心配。保育の技術が低くて子どもがバラバラになってしまうため号令でまとめていることの現れだったりします。
年齢に合わないルールに子どもを従わせることを「しつけ」と称する園もあります。そんな中から「虐待保育」が生まれてしまうことがあります。

保育の専門家の間では、「よい園では、号令などで子どもを従わせないため、保育者の声のボリュームが小さい」とも言われています。

乳幼児期は、人生で最も著しく成長する時期で、環境や生活のあり方が心身の発達に大きく影響を及ぼします。赤ちゃんのときから、認められ尊重され愛されること、楽しく生き生きと過ごせることが、心の発達の栄養になります。
反対に、厳しく叱られてばかりだったり、嫌なことを無理にさせられたりする生活は、子どもの自己肯定感を損ねます。

保育園を考える親の会で、たくさんの悩ましい相談を受けてきた経験から、後者のような保育を選ばないことを強くお勧めします。(お話・普光院亜紀さん)

見学というと、施設や持ち物などについての要素を考える人もいますが、大事なのは、保育の内容なのですね。我が子が長い間、生活することになる保育園だけに、信頼できる施設を選びたいですね。
(取材/文・橋本真理子)

普光院亜紀さん

PROFILE
働く親のネットワーク「保育園を考える親の会」アドバイザー、保育ジャーナリスト、大学講師。保育園や仕事と子育ての両立についての著述・講演活動などをしている。著書『後悔しない保育園・こども園の選び方』(ひとなる書房)ほか多数。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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