【4児のママ・山田ローラ】夫・山田選手と話すのは「子どもかラグビーの話、世界のどこに住むか(笑)」。夫がラグビーをする場所が家族一緒に暮らすところ
たまひよONLINEでの人気連載を持つタレント・コラムニストの山田ローラさん。6才の双子、2才の女の子、2022年9月に生まれたばかりの女の子、の4人の子どもとハワイで生活しています。この冬、4人の子どもたちを連れ、日本に一時帰国したローラさんにインタビュー。コロナ禍でのハワイ生活の様子や、多胎育児のこと、家族について考えることなど、話を聞きました。
ハワイでは街中の人はほとんどマスクをしていない
――ハワイでの新型コロナウイルスの状況や、行われている感染対策などについて教えてください。
ローラさん(以下敬称略) 外でマスクをしている人はほぼ見ないですね。お店の中では心配な人はマスクをしています。6才の双子が今通っている小学校のキンダーガーテン(1年生の前の学年)も、マスクをしたい子はしてもいいし、しなくてもいい、という感じです。
――今回来日して、コロナ禍での日米の対応の違いで何か驚いたことはありますか。
ローラ 2020年、初めの流行のころはハワイも対応が厳しいほうだったと思います。街は完全にロックダウンしましたし、マスクや予防接種は職業によっては強制だったりしました。ただもうすぐ3年になるので、最近はWITHコロナ的な生活になっていると思います。アメリカの報道ではコロナよりRSウイルスやインフルエンザのほうが心配されています。RSウイルスの感染者が増えて小児病棟が満床になった、といったニュースが多いですね。
街中ではみんな、マスクはほとんどしていませんが、病院に入るときは体温計測とマスクは必須で、厳しく管理されています。
日本に帰って来て、空港やホテルでの対応が少し不思議な感じがしました。「海外のどこに滞在していましたか」とよく聞かれるけど、日本ですでにこれだけ流行しているのに、海外のどこにいたかが関係あるのかな?とは感じます。そして、日本の空港では入国審査のほかにも何度も検温や質問をされた印象です。アメリカは予防接種をしていないと入国は厳しいですが、予防接種の証明書があれば、コロナ前とほぼ同じステップで、スムーズに入国できます。子どもが多い分手続きが多いとストレスも増えるので、それはありがたいです。
――日本帰国後のマスク生活にはすぐ慣れましたか?
ローラ 飛行機の中で「マスクを着用してください」とアナウンスされました。久しぶりにマスクをするので、ちょっと不思議な感じがしました。今、外を歩いているときはつい忘れてしまい、お店に入るときあわててマスクを探してつけていたりしています。
日本の都市部は多胎育児しにくい環境!?
――先日、日本では双子ベビーカーでの公共交通機関の利用についてニュースになりました。ローラさんが双子を出産したのは6年前ですが、多胎育児の大変さで日米の違いを感じることはありますか?
ローラ 私たち家族は2021年の夏はアメリカ本土のシアトルに住んでいて、2022年9月の第4子の出産の時期にはハワイの実家に暮らしていました。アメリカは、年の近いきょうだいがいる家族が多く感じられますし、それに加えて双子や三つ子もよく見かけます。ハワイはとくに子どもが多くて、子どもが4人の私たち家族は、全然珍しくないです。年子などで双子ベビーカーのようなものを使っていることもあり、双子ベビーカーがスタンダードというくらいよく目にします。アメリカは車移動が多いし、道幅も広いし、ショッピングするにもスペースがあるから、双子ベビーカーでも生活に困ることはほとんどないんです。
日本は都市部では公共交通機関の移動が多いと思いますし、道幅もエレベーターもスーパーの通路も、どうしてもスペースがたりないですよね。すでに街の構造からして、双子ベビーカーで生活するのには無理があるというか・・・私も日本で1回、双子のベビーカーで電車に乗ろうとチャレンジしてみて「これは無理だ」と思いました。それ以来双子ベビーカーでの電車はあきらめて、1人抱っこ、1人ベビーカーの状態でよく移動していました。
――住んでいる地域や交通状況によっても違うかもしれませんが、日本の都市部は多胎育児しにくい環境なのでしょうか。
ローラ 双子育児をしていて、どうしてもバスなどの公共交通機関を利用しなきゃいけない場面ってあると思います。1才くらいで歩くようになると、抱っこひもを嫌がるけど長時間は歩けなかったりすると、どうしてもお出かけにベビーカーは必須ですよね。だからベビーカーでバスなどを利用するのはやむを得ないと思います。
とはいえ、電車やバスを利用できたとしても、周囲の人に邪魔だろうなとか、騒いだらどうしようとか、ママやパパもすごく気をつかいますよね。申し訳ないな、ごめんなさい、という気持ちで利用する一方で、なんで謝りながら子育てしなきゃいけないんだろう、っていう気持ちもあります。
難しい問題だと思うのですが、みんな少しずつでいいから優しくなって、優しさを分け合って協力し合えるようにならないかな、とも感じます。
――多胎育児をしているママは、コロナ禍もありさらに人と会いたいのに会えないと、孤立を感じている人もいるようです。ローラさんは何か工夫をしていましたか?
ローラ 私はSNSを通して友だちとやりとりをしています。子どもがいると気軽に友だちと会えなかったりしますよね。私はとくにハワイにいると日本の友人とは会えなかったですし。でも、インスタで友だちの近況や子どもの成長ぶりを見ていると、実際に会っていなくても近くに感じられる気がします。
でも、コロナ前で、本当に私と双子の3人きりで過ごしていたときには、気持ちがいっぱいいっぱいになってしまっていました。ずっと子どもとだけ過ごしていると、大人の言葉を話せなくて、気がまいってしまいますよね。だからその時期は、気分転換に毎日お散歩に出かけて、毎日同じスタバに行っていました。
店員さんに注文するというだけのことでも、大人の言葉をしゃべりたくて。それだけでちょっと何かリセットできる感じがありました。双子ベビーカーで行って、お店の中に入れないと、店員さんがお店の外に来て注文をとってくれたこともよくありました。
夫がラグビーをする場所に合わせて、家族の過ごす場所が決まる
――夫の山田選手は今シーズンから九州のラグビーチームに所属とのこと。ローラさんと子どもたちは今後もハワイに住むのでしょうか?
ローラ 山田の九州電力キューデンヴォルテクスとの契約が数年間あるので、2023年3月まではハワイで過ごし、その後は日本で生活する予定です。だから双子は4月からは日本の小学校1年生に。ハワイの家は賃貸に出して、しばらくハワイには帰らない予定です。ちょっと寂しいですけど・・・。
――以前、夫婦の会話はラグビーのことがほとんどと聞きましたが、最近は夫婦でどんなことを話しますか?
ローラ そうですね・・・、子どもの話かラグビーの話か、次に世界のどこに住むか、という話ですね(笑)。彼の人生の9割はラグビーなので、やはり夫婦ではラグビーの話題が多いです。あとは、引退後の将来の話も少ししています。子どもが小学生の間はもしチャンスがあればヨーロッパでもアメリカでも、どこか海外に家族全員で住んでみたい希望はあります。もちろん家族全員一緒に、です! いちばんの希望はスペインですね。
夫がラグビーをする場所が決まれば、私たち家族もそこに住む、ということは決めています。次にどこに住むにしても、家族みんな一緒に、笑顔の絶えない時間を過ごしたいと思っています。
お話・写真提供/山田ローラさん 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部
日本とハワイ、異なる環境の中でも、4人の子どもたちを連れてフレキシブルに楽しんで生活しているローラさん。日本滞在中のホテルから参加してくれたオンライン取材は、4人の子どもたちのにぎやかな声と、ローラさんのほがらかな笑顔がいっぱいの楽しい時間となりました。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
山田ローラさん
PROFILE
タレント・コラムニスト。1988年9月23日生まれ。アメリカ・アイオワ州出身の日米ハーフ。アメリカで大学を卒業後、日本でモデルデビュー。2015年3月にラグビー選手の山田章仁さんと結婚、2016年9月に男女の双子を出産。2020年9月に二女をハワイで出産。2022年9月、第4子となる三女をハワイで出産。