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「夜中に何回も起きる」「寝相が悪い…」この症状、赤ちゃんの睡眠の質が悪くなる?【米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタント】

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「赤ちゃんのねんねで悩んでいることはありますか?」というたまひよONLINE編集部のアンケートに、ママ・パパからたくさんの声が届きました。今回取り上げるのは「赤ちゃんの睡眠、この寝かせ方で十分に取れているの?」という悩み。赤ちゃんのねんねの専門家愛波文さんに話を聞きました。

乳幼児突然死症候群も心配…。ねんねの環境について、まずはじめに注意することは?

――たまひよONLINE編集部がインターネットで実施したアンケートには、毎日寝かしつけをするなかで「夜中に何度も起きてキチンと眠れているの?」「寝相が悪くて睡眠の質が落ちていないか心配」と悩む声が数多く届きました。

まずは、赤ちゃんのねんね環境や最適なねんね時間について、ママ・パパで注意しておくといいことを教えてください。

愛波さん(以下敬称略) 赤ちゃんのねんね環境は「安全と安心」という観点で、まずは十分配慮してください。
米国小児科学会では、一番安全なベビーベッドにして、掛布団も何もベビーベッドに入れないことと伝えています。また、室温は親が肌寒く感じる20-22℃くらいにすることも大事です。寝かせるときの服装は、室温の冷えが気になる時はスリーパーを使うのもおすすめ。

また、室温が高いと熱がこもってしまい、乳幼児突然死症候群のリスクもあがるということは多くの論文で示されています(Pediatrics (2022) 150 (1): e2022057991.)。室温が高いと、熱すぎて頻回起きにつながることがあります。
各月齢(各年齢)別に推奨されている合計睡眠時間は以下です。許容範囲に入っていれば、心配し過ぎることはありません。

子どもの各年齢別のベストな睡眠時間

赤ちゃんの睡眠の質を上げる為にママ・パパが気をつけることは?

赤ちゃんの睡眠の質を上げる為に気をつけて欲しいのは以下の3つです。

①安全な睡眠環境であること

安全な睡眠環境を作ってあげることで、親子ともに安心して眠れます。
赤ちゃんの寝床に掛布団があったり、まくらがあったり、紐などがある場合、ママ・パパも不安で眠れなくなってしまうので、置かないようにしましょう。
安全な睡眠環境は本当に大切です。

②赤ちゃんが疲れすぎにならないこと

赤ちゃんは疲れすぎてしまうと、ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌しはじめてしまい、興奮状態になってしまうことがあります。
興奮状態から寝かしつけを始めると、疲れすぎているため寝かしつけのときにギャン泣きになったり、寝たとしてもすぐ起きてしまうことがあります。
赤ちゃんは機嫌よく起きていられる時間が、月齢ごとにある程度決まっていますので、こちらを参考にしながら寝かしつけのタイミングをはかってみてください。

赤ちゃんの月齢別 活動時間の目安

③ねんねルーティンがあること

医学論文でもねんねルーティンがあることは、赤ちゃんに以下の効果があると言われています。(Sleep Med Rev. 2018 Aug; 40: 93–108.)

1.就寝時間を教えることができる
2.ねんねトラブルが少なくなる
3.お子さんをリラックス&安心させる


ご家庭で簡単にできるねんねルーティンを作り、毎日寝る前は行ってみてください。もし何をしてよいかわからない場合はこちらを参考にしてみてください。

【愛波先生インスタグラム】1~5歳おすすめねんねルーティン

「赤ちゃんの睡眠の質、悪くなっていない?」ママ・パパのリアルな悩みに一問一答!

赤ちゃんの睡眠の質の気がかりついて、愛波先生に一問一答でこたえてもらいました。

【Q1 お悩み】寝てから朝までに何回も起きる…。十分な睡眠が取れていますか?

寝てから朝までに何回も起きてしまいます。朝まで起きずに寝るには、どうしたらいいか分かりません。(10カ月の赤ちゃんのママ)

【A1】何回も起きるのは、睡眠の質に影響を及ぼすことも。睡眠環境の見直しを

寝てから何度も起きてしまうと睡眠の質には影響が出ます。お子さんがぐっすり眠っていないということは、ママやパパもぐっすり眠れていないので、ママやパパ睡眠の質にも影響がでてきてしまいます。

短期ランダム化比較試験では、昼寝をした赤ちゃんのほうが記憶課題で良い成績を収めたことや、疲れている赤ちゃんはストレスに対する対処に苦労したという研究結果もあるため、ぐっすり眠ることは成長にとても大事です。(Ross, C.N. and Karraker, K.H. (1999), Effects of fatigue on infant emotional reactivity and regulation. Infant Ment. Health J., 20: 410-428

朝まで起きずに寝るためにはさまざまな要素がありますが、上記でお伝えした睡眠環境を整えることが大切です。
また、寝かしつけのクセがある場合は、とる必要があります。寝かしつけのときに抱っこをしていたり、授乳をしていたり、とんとんをしていると、赤ちゃんの睡眠サイクルで浅い睡眠になったときに、抱っこされてない!おっぱいがない!とんとんされていない!と不安になって起きてしまうことがあります。

【Q2 お悩み】細切れの睡眠は、睡眠の質が下がりますか?長く寝てくれるようにするには?

睡眠が細切れでなく、長く寝てくれるようになるにはどうしたらいいでしょうか。(新生児の赤ちゃんのママ)

【A2】短い睡眠は情緒的、身体的、社会的な健康問題が生じるリスクも。

夜ぐっすりまとまって寝ていることは、成長にもとても大切なので、昼寝をいっぱいしているから夜は短くてもよいというわけではありません。
短い睡眠が長期化すると、情緒的、身体的、社会的な健康に問題を生じやすいと言われています(Chaput JP.2017)。
夜の睡眠時間を長くするためには睡眠環境を整えること、疲れすぎに注意し、ねんねルーティンを確立することが何より大切です。

【Q3 お悩み】赤ちゃんの寝相が悪いことと睡眠の質には関係がありますか?

寝相が本当に悪くて困っています…。寝相が悪いことと睡眠の質は関係ありますか?
(1歳代の赤ちゃんのママ)

【A3】よく動くのは体温調整をしている証拠。睡眠の質には影響ありません

赤ちゃんや子どもは睡眠中によく動きます。睡眠中に動くことで体温調節をしているので動くことは自然なことです。
睡眠の質には影響ありませんので、そのままにしてて大丈夫です。小学生になるまでには落ち着いてくると思います。
もし、足を常に動かしていたり(痛いといっていたり)、口呼吸をしていたり、呼吸が途切れたりしている場合は一度小児科の先生に見てもらうとよいでしょう。

例えば、ベッドで一緒に寝ている時に、お子さんの寝相が悪くベッドから落ちそうになりママ・パパが起きて連れ戻している場合は、ママ・パパの睡眠の質にも影響が出てきている可能性も。安全な睡眠環境であるベビーベッドに切り替えるか、ベッドから落ちないように布団にするかなど、安全な睡眠環境を作ってあげてください。

【Q4 お悩み】夜中に目覚めて泣いて呼びます。1人で寝て欲しいのですが、どうすればいい?

夜中に目覚めて泣いて呼ぶようになりました、以前のように朝まで1人で寝てくれるようにするにはどうしたらいいですか?(1歳代の赤ちゃんのママ)

【A4】なぜ夜中に起きるの?という原因を探ることから、睡眠環境の見直しを!

睡眠コンサルタントとしてまず、なんで夜中に起きてしまうんだろう?というところを探っていきます。
しっかり日中寝ているかな?暑くないかな?寒くないかな?寝入ったときと起きてしまったときが同じ環境かな?などをまず確認したいところです。
昼寝から夜に就寝するまでの起きている時間が長すぎないことも大事です。

1歳代だと、ねんねのおとも(ラビー)などがあるとよいでしょう。これがあると寝る!というものがあると、安心して寝てくれるようになります。
分離不安もあると思うので、ママは見えなくてもしっかりいるよということを伝えていくために、日中いないいないばーの遊びも効果的になります。
ねんねルーティンをしっかり続けていて、入眠時にクセがない場合は、また以前のように1人で寝てくれるようになりますので大丈夫ですよ。

お話/愛波文さん

イラスト/うえだしろこ 取材・文/たまひよONLINE編集部

“赤ちゃんの睡眠の質”のさまざまな悩みについて、対策を教えてもらいました。愛波さんのアドバイスを参考にしてみてくださいね。

●記事の内容は2023年4月の情報で、現在と異なる場合があります。

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