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「小さいころは幼児教室や塾には通わず、家が学びの場所でした」。東大脳を育てた教育法とは?【東大卒クイズ女王・三浦奈保子】

更新

5カ月のころの三浦さん。

東京大学卒業で、クイズ女王としても活躍するタレントの三浦奈保子さん。三浦さんは小学1年生、小学2年生の2人の子のママですが、自身はどのような子ども時代を送っていたのでしょうか。
東大脳の土台になった三浦奈保子さんの両親の子育てについて聞きました。

親子で首都クイズを楽しむなど、遊びながら知る楽しさを実感!

2歳のころ家族で出かける三浦さん。

三浦さんは東京大学卒ですが、幼児期は幼児教室などには通っていなかったと言います。その代わり、家庭で遊びながら学ぶ時間が多かったそうです。

――三浦さんの両親は、教育熱心なタイプでしたか。

三浦さん(以下敬称略) 父母ともに決して教育熱心だったわけではありません。ただ、母自身はあまり勉強が好きなタイプではなかったため、私には「学ぶことの楽しさ」を知ってほしいと考えていたようです。
楽しく学べるきっかけを探していた母は、3歳ごろに、近所の幼児教室に私を連れて見学に行きました。そこでの教え方を見て、母が「これなら家でもできる!」と思ったそうです。そのため私は幼児教室には入りませんでした。

――それでは、家庭ではどのような学ぶ体験をしたのでしょうか。

三浦 幼いころは、カードやかるたなどを使って、「ひまわりはどれだ?」「アイスはどれだ?」など、絵探しをしたりしてよく遊んでいました。正解すると母が「すごい! 天才」ってほめてくれたり、「なんでわかったの?」と驚いてくれたりして、それが子ども心にとてもうれしくて。母と遊ぶ時間が大好きでした。

――お父さんとも、遊びながら学んだのでしょうか。

三浦 父は、クイズをよく出してくれました。幼稚園のころから「日本の首都は?」「フランスの首都は?」など首都クイズを出したりしていて、父も正解すると「すごいな~」ってほめてくれるのでうれしくて、自分からどんどん首都をおぼえるようになりました。
「知ることが楽しい」ということが脳の発達にはとてもいいことだと思うのですが、私が「知ることの楽しさ」を知ったのは、このころの経験が大きいと思います。

幼いころから読書が好き! マンガを読んで漢字を覚えた

小学5年生のとき。学校行事のハイキングに参加。

三浦さんは、幼いころから読書が大好きです。お母さんが毎週末、図書館に連れて行ってくれることで読書の習慣が身につきました。

――三浦さんは、なぜ読書が好きになったのでしょうか。

三浦 私はひとりっ子で、幼稚園から帰ってきても一緒に遊ぶきょうだいがいなかったんですよね。それで暇なときは、よく本を読んでいました。
幼稚園のころは、母が毎週末、近所の図書館に連れて行ってくれるのですが、その日が待ち遠しかったです。
図書館って、貸してくれる冊数が決まっていますよね。母に「〇冊まで借りられるよ」と言われると、上限いっぱいまで借りないともったいないと思っていました。「好きな本を借りていいよ」と言ってくれたのも、本が好きになった理由だと思います。

――幼稚園のころは、どのような本をよく読んでいましたか?

三浦 生き物図鑑やイソップ物語が大好きでした。暗記するぐらい、何度も読み返しました。

――「うちの子、本を読まなくて・・・」と悩んでいるママ・パパもいると思いますが、どうしたら本が好きになってくれると思いますか。

三浦 ママ・パパが「これ読みなさい」とすすめるのではなく、子どもに好きな本を自由に選ばせてみてはどうでしょう。ゲームが好きな子ならば、ゲームの攻略本でもいいと思います。クイズの本でもいいです。

私は、幼稚園のころから家にあるマンガもよく読んでいました。マンガって、絵があるから完全に文字が読めなくても、なんとなく内容がわかるんですよね。
そのうち自分でちゃんと読みたいという気持ちが強くなってきて、マンガを見て漢字を覚えるようになりました。
母や父が「すごいね! 水って読めるんだ」とほめてくれるので、ますます漢字を覚えるようになりました。

――幼稚園児でも漢字って覚えられるのでしょうか。

三浦 私が考えるには、子どもってひらがなのほうが覚えにくいと思います。漢字って成り立ちがありますよね。子どもは右脳の働きが活発で、目で見て覚えるのが得意な時期だといわれています。たとえば犬という漢字は、犬の絵と一致させると覚えやすいです。
もし子どもが漢字を読めたら、「すごいね!」「天才だね!」とぜひほめてあげてください。幼児期はママ・パパからほめられると、学ぶ意欲がどんどん高まります。

就学後は、先を見通してお母さんは親を頼らずに自分で勉強するように導く

友だちとスノボを楽しむ東大時代。

三浦さんの読書好きは、小学生になっても変わりません。読んで理解を深める力は、就学後の学びにつながっていきました。

――小学生になってからはどのように勉強しましたか? 勉強のしかたについて教えてください。

三浦 母は「自分は勉強が苦手だったから、いつか奈保子に教えられなくなる」と思っていたようです。そのため小学生になったら、自分で勉強をするように言われました。
「ワークの問題を解いたら自分で丸付けをして、できなかった問題は解説を読んでみなさい」と言われました。
幼児期から本が好きだったので、解説を読むことは苦ではなかったです。
解説を読むと、わからなかった問題が解けるようになっていくことのほうが楽しかったです。

――小学生のとき、学習塾のようなところには通ったのでしょうか?

三浦 中学受験のために、小学校5年生から学習塾に行くようになりました。その前までは習い事はしていましたが、学習塾には通っていません。小学校の低学年のころにしていた習い事はピアノ、水泳、書道です。地域のドッジボールクラブにも入っていました。あとの時間はほとんど読書をしていました。

読む本は物語や図鑑だけでありません。国語や社会、理科の教科書などを読んでいてもとても楽しいんです。そのため授業中も、教科書を黙々と読み進めて、わからないところには付せんを貼っていました。先生が、その部分を説明し始めるとしっかり聞いて、理解を深めていくような勉強のしかたをしていました。
こうしたベースができたのは、幼児期の読書習慣だと思います。

お話/三浦奈保子さん、取材・文/麻生珠恵、たまひよONLINE編集部

三浦さんの学びの原点を作ったのは、両親の幼児期のかかわり方のようです。三浦さんは「好奇心旺盛な幼児期は、子どもの力を伸ばす黄金期! いいところを見つけてほめて、その子の持っている力をぐんぐん伸ばしてあげてください」と言います。

●記事の内容は2023年6月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

三浦奈保子(みうら なおこ)

PROFILE
東京大学卒。気象予報士、ファイナンシャル・プランナー2級の資格を持つ。豊富な知識をいかしてクイズ番組などで活躍する。小1、小2の子のママ。

『東大脳を育てる 1才から読む漢字どうぶつマンション』

右脳の働きが活発で、視覚イメージを吸収しやすい乳幼児期の特性をいかして、楽しく漢字が覚えられる知育絵本。15センチ×15センチのサイズだからお出かけ用にも便利。三浦奈保子著/1210円(ビーエスフジ)

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