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夫の無精子症がわかり、養子を迎えることを決意。血のつながりはなくてもわが子はかわいい!【体験談】

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特別養子縁組

あきママさんは、息子のそらまめくん、パパと3人暮らしの人気ブロガーです。結婚後、妊活をしていたあきママさん夫婦でしたが、夫の無精子症が判明。その後、特別養子縁組の制度を利用し、息子のそらまめくんをお迎えしました。

現在は、自身の体験をもとに、そらまめくんとの日常や、特別養子縁組に関するさまざまなできごとについてインスタグラムとブログで漫画を発信しています。

今回はあきママさんに、特別養子縁組のことや、自身の子育て、漫画を描くようになったきっかけについてお話を聞きました。

夫の無精子症が判明。「前に進める!」とポジティブに進めた特別養子縁組

無精子症、特別養子縁組

――特別養子縁組を考えたきっかけと経緯を教えてください。

あきママさん(以下敬称略) 元々私が結婚前から特別養子縁組のことを知っていて、いつか結婚したあとに自分に子どもができなかったら養子をもらって育てたいなぁとなんとなく思っていました。

そして結婚後、なかなか子どもができず、病院で調べてみると夫の無精子症が判明したんです。そうなると子どもを授かるのはだいぶたいへんそうだな…となり、ふだんから夫とも養子のことを話していたことがあったので、わりとスムーズに「じゃあ養子のことをちゃんと調べてみようか」となりました。

もちろん女として「産めないのか〜」という多少の切なさはありましたが、妊活をしていてもなかなか子どもができず、原因もわからずモヤモヤしていた時期に比べると「やっと前に進める!」と晴ればれした気持ちのほうが大きかったです。

――特別養子縁組に向けて動き出して、実際に赤ちゃんをお迎えするまでにどれくらいかかったのでしょうか?

あきママ 最初は児童相談所に電話をして申し込んだのですが、コロナの影響で児童相談所の研修が止まってしまい…。民間の斡旋(あっせん)団体に切り替えるまで、あわせて2年くらいだったと思います。

――特別養子縁組で赤ちゃんを迎えるまでに、たいへんだったことや苦労したことなどはありましたか?

あきママ いざ養子を迎えようと思ったときにそもそもどこに問い合わせればいいのか、児童相談所経由と民間の斡旋団体では何が違うのか、斡旋団体はどう選べばいいのかなど、調べてもわからないことが多く、思ったより珍しいことなんだなぁと感じました。まわりに知っている人もいなくて…とにかく情報集めがたいへんでした。

出会った瞬間に親バカフィルターが作動!夫もそらまめくんにメロメロ

家族になったそらまめくん
家族になったそらまめくん

――実際に赤ちゃんをお迎えすることが決定したとき、母になることに対する不安や葛藤はありましたか?

あきママ とくになかったです(笑)。赤ちゃんが来てくれたら、どんな子でも愛せる自信はありましたし、子育ても「まぁ何とかなるだろう」と楽観的に考えていました。でも夫がうちに来た子を本当に愛せるのかは多少の不安がありました。夫が子どもを愛せなかったら…もうわが家は夫婦としてうまくいかなくなるだろうなぁと思っていましたが、結果メロメロでよかったです。

――そらまめくんをお迎えしたときの印象や、あきママさんの当時の気持ちを教えてください。

あきママ 実は初対面の前に1度そらまめの写真が送られてきたのですが、そのときは正直あんまりピンとこなかったんですよ(笑)。でも実物のそらまめに会ったら、それはもう小さくてかわいくて、母性と涙が一緒に大放出して…。今でも感動で忘れられない瞬間です。

事前にもらった写真とあまりにもイメージが違ったので、よっぽど写真写りが悪かったのかと思ったのですが、あらためて見てみると写真のそらまめもかわいいんですよね。なので、きっと出会った瞬間に親バカフィルターが作動したんだろうなぁと思います。

――そらまめくんをお迎えしてから、ご夫婦の関係や生活にどういった変化がありましたか?

あきママ けんかが増えました(笑)。最初の半年くらいはとくに。お互い初めての子育てで、考え方の違いが多く、私も多少神経質になっていたので、何かともめていたと思います。それはよくないなぁということで、夫とたくさん話し合い、お互いの妥協点などを探って家庭内でのこまかいルールがたくさんできました。最近はほとんどけんかはしないですし、日常の会話は息子のことばかりです。

養子ということでの苦労はない!毎日うれしいことばかり

特別養子縁組
3人でおでかけ

――そらまめくんの育児でたいへんだったことや苦労したことなど教えてください。

あきママ そらまめが来る前に子どもを待っていたときは、わが家に子どもが本当に来るのか、いつまで待つのか、と不安でつらかった時期はありました。でも息子が来てからは、思い返してみてもそんなに苦労という苦労はなくて…。

しいていうなら、夜なかなか寝てくれなくて困るくらいでしょうか。とくに養子ということでの苦労は今のところないかもしれません。

――そらまめくんの育児でうれしかったことや、印象深いエピソードなどありますか?

あきママ そらまめがわが家に来てくれたこともうれしいし、歩いたのもしゃべったのも、日々のことがすべてうれしかったので、「これ!」って決められないですね(笑)。毎日がうれしいの連続です。

この数カ月のできごとで印象的だったのは、そらまめが「ママのおなかに赤ちゃんいるよ〜」って言ってくることですね(笑)。もちろん私が妊娠していることは100%ないのですが、そこから「赤ちゃん、いまパパのこと見ているよ」「赤ちゃんがあおい森からからビューンって飛んできたよ」と頻繁に息子の会話に出てきています。

私たち夫婦は、2人目の子どもも養子で迎えたいと考えているところなので、もしかしてそらまめのきょうだいになる子が、生まれる前に養子先をのぞきに来ているんだったらすてきだなぁと、楽しく想像しています。

漫画は初心者。特別養子縁組を考える人の役に立てれば…

子育て漫画

――漫画・ブログを描くようになったきっかけを教えてください。

あきママ 斡旋団体での研修が終わると、いつ子どもが来てもいい状態の「待機家庭」になります。待機家庭になると、もしかしたら明日子どもが来るかもしれないという状態がずっと続くので、なかなか先の見通しが立ちません。

私たちがお世話になった団体は、待機家庭になって3カ月から半年ほどで子どもをお迎えしている方が多かったので、子どもが来たら当分ゆっくりできないだろうしと思って仕事も減らし、わりと暇だったんですね。

そのころインスタグラムを見ていると、エッセイ漫画を描いている方がたくさんいて、「特別養子縁組の体験漫画もあるかな〜」と何となく探してみたら1つもなくて。今まで漫画は描いたことがなかったけど、描いている人がいないなら下手くそでも描いたら読んでくれる人がいるんじゃないか、私が特別養子縁組の情報を集めるのに苦労したように、ほかにも困っている人がいて、特別養子縁組の体験漫画は結構役に立つんじゃないかな、と思って書き始めました。

――漫画・ブログを描き始めて、心に残っていることはありますか?

あきママ 元々は特別養子縁組を考えている人や、不妊治療に苦労しているけど特別養子縁組のことを知らないといった人のために描き始めたんですが、漫画をたくさんの人に読んでもらえるようになるにつれ、実際に養子縁組をした方や、乳児院の職員さんたちからもDMなどでメッセージをいただくことが増えたんです。

その中でも印象的だったのが、自分の子どもを養子に出したというお母さんからメッセージをいただいたことです。「自分は子どもを産んだとき、どうしても育てられなくて養子に出したけれど、ずっと子どもを捨ててしまったような罪悪感が拭えませんでした。でも、あきママさんの漫画で、息子のそらまめくんが愛されて幸せそうに育っているのを見ていると、自分が手放した子どももこんなふうにどこかで愛されて幸せに育っているんだろうと思えて、長年苦しかった気持ちが少し楽になりました。本当にありがとうございます」と、こんな内容のメッセージをいただいたんです。

そんなところで役に立つというのは、まったく予想してなかったことでしたが、本当にうれしいメッセージでしたね。

血縁はまったく関係なく、子育てが楽しい!

育児漫画

――赤ちゃんを迎えてから、それまでの子育てに関する考え方や気持ちに変化はありましたか?

あきママ 養子ということでは特別変化したことはないですが、実際にそらまめが大きくなっていくにつれて今後の習い事や教育のことなどをリアルに考えるようになってきて…。

私自身、子どものときは地元の公立学校に通い習い事もほぼやらない状態で育ったので、いわゆる「親が与えるプラスα教育」の下積み知識がほぼなくて。今までそれで困ったことはなかったのですが、最近SNSで「子どもの幼少教育が〜」「3歳までの脳が〜」とか「子どもの自己肯定感が〜」などいろんな情報が流れてくるのを見ると、親としてのプレッシャーを前より感じるようになりました。

――あきママさんが子育てにおいて大切にしていることは何でしょうか?

あきママ 親が子どもを自分より未熟で下の存在だと思って、家族以外には言わないような言い方で子どもに接したりしかったりしないように気をつけています。1人の対等な人間として上から目線にならず、あとは過度な期待はしすぎず、幸せに過ごさせてあげたいです。

――最後に、たまひよ読者のみなさんと、これから育児を経験するパパ・ママたちにひと言お願いします。

あきママ 私は今血縁のない子の子育てをしているわけですが、血縁とかはまったく関係なく「子育て楽しい!」って毎日思っています。私が楽しそうにしているからか、息子も毎日楽しそうに生きています(笑)。たいへんなことも多いですが、子育てを一緒に楽しみましょうね︎!

お話・写真提供/あきママさん 取材・文/安田萌、たまひよONLINE編集部

今回そらまめくんとの日常をお話ししてくださったあきママさん。特別養子縁組でお迎えした子どもといっても本当に特別なことはなく、愛情を注いで育児を楽しんでいる様子が伝わってきました。連載中のブログ『あきママの特別養子縁組日記』やインスタグラムには、ほかにも特別養子縁組についての体験談や、思わずクスッと笑ってしまうような楽しいエピソードがたくさん載っているので、ぜひご覧になってくださいね。

あきママさん

PROFILE
特別養子縁組でお迎えした息子のそらまめくんとパパの3人暮らし。自身の体験から、特別養子縁組の制度にまつわる話や日々の子育てについてインスタグラムとブログで発信中。

あきママさんのInstagram

あきママさんのNAPBIZブログ

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2024年12月の情報で、現在と異なる場合があります。

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