家では好き嫌いするのに、園では完食という謎…。給食マジックの秘密に迫る!
「たまひよ」アプリユーザーから寄せられた、園での給食・お弁当のエピソードとともに、なぜか園では完食できたり嫌いなものを食べられる秘密を保育士・幼稚園教諭の資格を持ち子育てアドバイザーとしても活躍する、高祖常子さんに聞いてみました。
園ではなぜ食べるの? ママ&パパの驚き?!の声
まずみんなの給食マジックエピソードをご紹介します。
◾️保育園効果は偉大!
「偏食な我が子が給食は全部完食。家でどれだけ工夫しても食べないものも食べていて、保育園効果の偉大さを感じます」(さらさら)
◾️食欲が倍増
「幼稚園に入園してから毎日寝るのが早くなり、食欲も倍増しました。上の子も小学1年生になり、お腹が空いた~と男子2人ともに食欲が増えて母もビックリです」(おちびママ)
◾️飲んでる?!
「家では断固拒否のミルクを飲んでいます」(はぴ)
◾️好き嫌いがあるはずが…
「給食だと完食&おかわりするのに家では好き嫌いが多い。なぜ…」(みー)
◾️園ではおかわり!
「家ではシチューもカレーも食べないけど、保育園では完食!なんならおかわりしてるらしい…」(れんはるまん)
◾️好き嫌いがなおった!
「好んで食べなかった食べ物を完食!試しに家であげると完食できるようになっていた」(ななこ)
◾️食べむらが園ではない!
「少食で食べむらが凄いのに、保育園では物凄く食べています。ほかの園児の影響かもしれません。1日1食でもきちんと食べてくれたら、本当にひと安心です」(なうさん)
園でよく食べるのは、「先生と友だちと一緒だから」
自宅では好き嫌いが多いのに、なぜか園では残さず食べていることがあるようです。その秘密を高祖常子さんに教えてもらいました。
「『給食では完食』『好き嫌いがなおった』『食べムラがない』など、ママ&パパの喜びの声がたくさんですね。
もちろん給食では栄養士さんがバランスのいい献立を考えてくださっており、年齢に合わせて食べやすいように、食材の切り方や調理方法なども工夫してくださっています。そのような効果も大きいでしょう。
でも一番は、友だちや先生と楽しく食べるということだと思います。
大人でもそうですが、1人で食べるよりも、友だちと食べるほうが食が進むということはよくありますよね。
家での食事は、パパの帰りが遅いなどの理由から、子どもだけ先に食べさせるとあまり食べてくれなかったり、食べムラがあったりするということはよくあります。一緒に楽しく食べることは、食欲の促進にもつながります。
また、『園や学校では嫌いな食材も食べるのに、家では……』と言うケースがあるかもしれません。これは友だちと一緒だから『ボクも食べてみよう!』と頑張れるけれど、夕食時は疲れもあり、甘えやわがままが出てしまうということかもしれません。子どもに手伝ってもらって一緒に作ったり、一緒に食べたりするなど楽しい雰囲気作りを心がけると、食べてくれるようになるかもしれません。
園によって給食の見本が飾ってあったり、献立表が配られたりするので、家の食事の参考にしてみるのもいいですね」(高祖常子さん)
給食マジックの秘密は、「一緒に食べると楽しい」ということのようですね。時間があるときは家でも家族で一緒に食べるだけでなく、作ることにも挑戦してみるといいかもしれません。
(取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年6月の情報で、現在と異なる場合があります。
高祖常子さん
PROFILE)
子育てアドバイザー、キャリアコンサルタント。保育士、幼稚園教諭、社会教育主事、ピアカウンセラーなどの資格を持つ。NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリング・ジャパン副代表ほか。全国13万部発行の「育児情報誌miku」編集長として14年活躍。育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、子どもの虐待防止と、家族の笑顔を増やすための講演活動、ボランティア活動を行う。3児の母。『こんなときどうしたらいいの? 感情的にならない子育て』(かんき出版)『どう乗り越える?小学生の壁』(風鳴舎)など著書多数。