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コロナ禍を経て変わった価値観、3位「友人」2位「仕事」、1位は…? 「出世よりも大切なものに気づいた」という声が続々

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ビジネスコンセプト、ワークライフバランス
takasuu/gettyimages

2020年4月の1回目の緊急事態宣言から始まった「コロナ禍」。2023年3月「マスクは個人の判断で」となり、日常が戻って間もなく3年目を迎えます。そこで「たまひよ」アプリユーザーに「コロナ禍を経て、自分の考えが変わったものはありますか?」と質問。1位はダントツで「健康・感染症に対する考え」でした。2位以降は僅差で「仕事に対する考え」、「友人との関係」、「家族との関係」と続きました。いくつもの会社でワークライフバランスの講演を行っている、ワーク・ライフコンサルタントの大畑愼護さんに聞きました。

Q. コロナ禍を経て、自分の考えが変わったものはありますか?以下からあてはまるものを全てお選びください。

1位 健康・感染症に対する考え
2位 仕事に対する考え
3位 友人との関係
4位 家族(夫・子ども・親・義両親など)との関係
5位 お金の使い方や価値観
6位 住む場所や家に関する価値観
7位 趣味に対する考え
8位 その他

自分だけの問題じゃない「健康・感染症に対する考え」

最も多かったコメントが、

「帰宅したら必ず手洗いうがいなど、感染症対策が体に染み付きました」(mattun)

アンケート回答者は「自身が妊娠中」「子どもが幼い(=感染症にかかりやすい)」、さらに「親が高齢」という家庭も多いことから、継続して感染症予防に高い意識をもつ人が多いようです。

「以前は具合が悪くても自分だけの事だし、と軽く考えていましたが、今は体調を崩して周りに迷惑をかけないようにと心掛けるようになりました」(なおちゃん)

「親が高齢になってきたので、感染させないようにと慎重になります。子どもたちが保育園で様々な感染症をもらってくるので(コロナ禍後はとくに様々な感染症が流行っており)ひやひやです」(sao)

「職業柄、感染症対策は必須なので、外食をしなくなりました」(ぷくママ)

リモートワークなど働き方の多様性を知る「仕事に対する考え」

「仕事よりもプライベートを重視するようになりました。リモートワーク導入の影響があると感じています」(つちもん)

「通勤時間が長かったので、リモートワークのおかげで時間を有意義に使うことに目覚め、勤務先を見直すキッカケになりました」(たいちゃんのママ)

「毎朝疲れた体を無理やり起こして準備し、満員電車で出社することのバカらしさに気がつきました。出社しないとできない仕事はありますが、私の場合は出社しなくてもいい業務だと気がつきました」(ぴよた)

「リモートでも働ける仕事を選ぶようになりました。首都圏を離れて、空気の綺麗な落ち着いた場所で暮らしたいです」(モモ)

「私は出社大前提の仕事です。大好きな仕事ではありますが、コロナ禍をへてリモートで働ける職になりたいと思うように。せめて子どもには、多様な働き方ができる仕事に就いてほしいと思います」(ゾロ目はは)

良い意味で“削減”された「友人との関係」

「あいまいな関係だった友人とは全く会わなくなりました。逆に、コロナ禍をへて本物の友人が残ったと思います」(ねね)

「帰省のたびに会っていた友人とは、コロナ以降会わなくなりました。会いたい友というより、ただの習慣だったようです」(ママちゃん)

「コロナがある程度明けてからも『コロナが落ち着いたら会いましょう』と言っている方は、あまり会いたくないのだと判断して疎遠になりました(笑)」(みー)

「良い意味で、会社の飲み会がほぼなくなりました。親しい同僚以外からの誘いも断りやすくなりました」(りー)

あらためて大切な存在と気づいた「家族(夫・子ども・親・義両親など)との関係」

「家族3人がコロナになったとき、両親と弟に助けられました。両親はLINEで子どもの高熱の対応や看病の仕方をこまめに送ってくれ、弟は車で2時間かけて必要な食材や物品を届けてくれました。赤ちゃん麦茶からおかゆ、レトルト食品やゼリーまで揃っていて、本当に救われました。これまで以上に家族を大事にしようと思ったし、何かあった時は必ず力になろうと思った」(るん)

「独身でずっと実家暮らしでしたが、コロナ禍で“自分の家族”に憧れを持つようになり、婚活を経て結婚→妊娠→出産しました」(玉蒟蒻)

「コロナ禍前は仕事最優先で過ごし、プライベートは後回し。でもコロナ禍での行動制限でやりたいことがやりたい時に出来ないことを経験し、今はプライベートで『やりたい』と、思ったことは即実行するように。実は結婚もその1つ。遠距離でお互い仕事が大事な時期でしたが、『この人と結婚したい!』と思ったので、躊躇せずに別居婚で入籍しました(今は同居中です)」(さんご)

「家族と過ごす時間の優先順位が高くなり、仕事は時間に融通がきくものが良いと思って転職しました」(おかき)

昭和のテレビCMでビジネスマンが「24時間、戦えますか?」とあったように、日本人はプライベートよりも仕事を優先し、会社への忠誠心が旺盛と言われていました。コロナ禍で急速に浸透したリモートワークは、働き方だけでなく時間、家族に対する考えを大きく変えたように感じます。

多くの企業でワーク・ライフコンサルタントを手掛ける大畑愼護さんに、今何が起きているのかを聞きました。

「若年層を中心にライフ(柔軟な働き方)を重要視し、ワーク(給料)と同等に考えるように」と、大畑愼護さん

「保育園に通う息子が、いつも『もしもしカメよ~カメさんよ~♪』と、歌い終わるまで手洗いをする様子を見て、昨今の衛生習慣の高まりを感じています。

10数年前は、私たちが『働き方改革を』と言った瞬間にポカンとされるような時代でした。『そんなことをやる意義が分からないし、やる気もない』と、言われることもありました。
しかし、まだまだ道半ばではありますが、コロナ禍をきっかけとして、多くの企業が長時間労働削減やリモートワークに取り組み、それが自社の業績向上とも関係があることを理解し始め、採用戦略としてもやるべきだと認識が広がってきています」

長時間労働はお断り⁉ 変わる“働きがい”の考え方

「あるアパレルの会社では、仕事人生だった人たちがコロナ禍でのステイホームにより、過去にないほど家族と多くの時間を過ごしたことをきっかけにその大切に気づき、男性育休取得率が約30%増えたと聞いています。

最新の厚労省調査※1では、若年層が“働きがい”を感じる働き方は『定時であがる/休みは取得するけれどもその時間内は密度濃く仕事をする』と、9割近くが回答しており、仕事の責任はもちろん、家庭の責任も果たしたい、そんな会社を選びたいという価値観の変化がうかがえます。
これまで上司が“働きがい”と聞くと『長時間労働をさせてあげよう』と結びつけがちでしたが、そうではなかった!ということが目からウロコですね。

私たちのクライアント企業も、若手の優秀層がワーク・ライフバランスを一番の理由として転職し始めていることに危機感を抱いています。つまり、柔軟な働き方(ライフの時間を持てること)は、給与報酬と並んで、新しい報酬の柱になってきたということです」

※1 令和6年度「若年層における育児休業等取得に対する意識調査」(本調査)

育児、介護と、全ての人に重要なライフがある

「この話を『子育てと仕事の両立』とくくってしまうと、“子持ち様”問題を想像してしまうかもしれませんが、実は、50歳前後の方々にとっても『介護と仕事の両立』というテーマで注目されています。

ある建設会社さんは、育児で時短勤務をとっている女性社員の数よりも介護で時短勤務をとっている男性社員の数が多いという状況になっています。
独身社員にも家族・友人との時間、通院の時間、きょうだいのケアの時間などがあることを想像すると、ほとんどのライフは目に見えないだけであることがわかります。
お互い言い出せないだけで『全ての人に重要なライフがある』。コロナ禍をきっかけに、それに気づけたことも大きいのではないでしょうか」

「24時間」から「3、4時間」働けますか? の時代に

「『人間の脳が集中力を発揮できるのは、朝目覚めてから13時間以内であり、それ以降は酒気帯びと同程度の集中力しか保てない』(※2 慶應義塾大学 島津明人教授)と言われています。

別の調査では職種に関係なく『生産性を最大化させるのに理想的な集中時間』が1日平均約4時間であることが明らかになりました。※3
こういった研究が進み、栄養ドリンクのCMも『24時間戦えますか?』から、実は2014年には『3、4時間戦えますか?』に変わっていきました。
『私たちに働き方改革・リモートワークなんて無縁だ』と、思っている方々も、少し前まで週6勤務が当たり前だった時代を考えると、振り返ってみれば大きく変わっていることに気が付くかもしれません。

少しずつですが、仕事も私生活もどちらも大切にして良い時代が近づいていると感じます。
目の前の仕事が魔法のように消えるわけではありませんが、今の働き方や職場環境を見直して、充実した人生を一緒に歩んでいきましょう」

※2 ワーク・ライフバランス「職員の生産性を向上させ、離職・メンタル疾患を防ぐ11時間の勤務間インターバル制度について」

※3 Workforce Index

大畑愼護(おおはた しんご)

PROFILE)
前職では全国を駆け巡る激務をこなし、個人及びチームの業務内容などを見直し・改善して残業時間半減を実現します。その経験を生かして生産性の向上を提言するワーク・ライフバランス社へ転職。コンサルタントとして企業の講演・研修を担当し、東京都「育業の普及促進に向けた啓発事業」選考委員、和歌山県特別職非常勤職員(子育て社員応援アドバイザー)で、メディアにも多数出演。プライベートでは3児の父。前職では激務のせいで一家離散の一歩手前でしたが、こちらも見事に立て直し、第3子誕生の際には1年間の育休をとって一家5人で南国フィジーへ育休移住を決行しました。プライベートではトライアスロンに挑戦するなど、既成概念にとらわれず仕事・家庭・自分の時間の充実を提案する型破りイクメンパパです。

大畑愼護さんのブログ「育休移住.com」

大畑愼護さんのインスタグラム「shindyyy777」

(取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部)

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年8月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数163人)
※記事の内容は2024年10月の情報で、現在と異なる場合があります。

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