「なぜかタオルを貸してくれない」「自分の箸で子どもに食事をあげようとする」などなど。義実家への帰省でモヤったエピソード
「たまひよ」アプリユーザーに「義実家への帰省で価値観や習慣などモヤることがありましたら、教えてください」と、エピソードを大募集。ママたちの愚痴コメントが届く一方で、「壁を感じて寂しい…」という、戸惑い系の愚痴も届きました。2児の母であり、子育てアドバイザーの長島ともこさんに聞きました。
クスっと笑えるエピソードはないけれど、せめて愚痴を言わせて
Q.「年末年始の義実家への帰省で気が重いこと、大したことではないけれど義実家の価値観や習慣でモヤることがありましたら、クスっと笑える感じで教えてください」と、募集したところ、笑えるエピソードは少数派。
しかし、
「妊娠中に義実家とは色々あり、一生帰りたくないと思っています」(はるはる)
と、スパッと言い切る人も少数派。
みなさん、モヤモヤを抱えながらも帰省はしているようです。愚痴の1位は、「いろんな意味での価値観の違い」でした。
1位 生活習慣、価値観が違いすぎる系
「みんなお酒をかなり飲むので、お風呂に入るのが早くても23時過ぎ。寝るのも遅くなるのでモヤッ」(えび)
「義実家は飲食業をされているので夕ご飯の時間が遅い。子どもがもたない…」(みこちゃん)
「義きょうだいの子どもとの絡みがしんどい。育児の考えが合わないので、あまり一緒に過ごさせたくないのが本音。あと、孫に会えた嬉しさで義父のテンションが高いこともしんどい」(mari)
「部屋にモノがあふれており、子どもが触って壊さないか、というかケガをしないかヒヤヒヤします。さらに家が狭くて子ども遊べるスペースがないので、『散歩して遊んできます』と、言うと、毎回渋い顔をされる。『一緒に行きますか?』と、一応誘いますが『行かない』と。でも、子どもが『じーちゃん、ばーちゃん、一緒にいこ!』と誘うとくる(笑) ある日、子どもがシャカシャカと何かを振って義母と遊んでいるなぁと思ったら、錠剤の入った薬瓶。しかも蓋が開きそう!『いい音するね~、ばーばの大事な風邪薬だから無くなったら大変』と、冷静に取り上げたけれど、内心は焦りました」(えだまめ)
「愚痴ってもいいですか?義母が毎回許可なく勝手に孫を外に連れ出します。真冬でも、日が沈んだあとの夕方でも、近所に孫自慢しにお出かけ。『10倍粥を作ったよ』と言うのですが、出てきたのは濁った白湯。我が子は食べませんでした。さらに饅頭を食べさせようとする、勝手にでんぐり返し教える、自分のお箸で食事をあげようとする……本当にモヤモヤします」(コナン)
「なぜかタオルを貸してくれないので、毎回荷物がかさばる。あと、誰も喋らないので静かすぎる」(かぶ)
「私は他人の家に泊まる経験がほぼないまま大人になったので、そもそも泊まること自体が苦手です。他人の家の風呂に入りたくない、1人分のご飯の量が多すぎるけれど残しづらい、会話が少ないので気まずい…」(かなこ)
「共働き率の高い県在住です。義両親、義姉夫婦2組も共働き。私は専業主婦なので、なんとなく居心地が悪い」(もすもす)
「方言が強いので、夫の通訳なしではコミュニケーションが難しい」(りおこ)
2位 衛生観念、家が古い…住環境でモヤッ
「古い家なので寒い」(はーちゃんママ)
「家が古いのと清潔感が無いこと。しかも地域猫を餌付けしていて…。私自身、動物が得意ではないので、赤ちゃんを連れて行くことに抵抗があります」(あやか)
「エアコンが少しカビ臭いのとお布団のハウスダスト。くしゃみと鼻水が止まらなくなる」(ねるねり)
「部屋が片付いていないというか、いわゆる汚部屋。いろいろ物が落ちていて、子どもが転んだり、怪我したりしないか怖い」(もこもこ)
「…汚い。とくにトイレ」(biko)
「義家族が全員タバコを吸うので、帰宅すると服がめちゃくちゃタバコ臭い」(姫ママ)
3位 食事にまつわるエトセトラ
「食事のペースが早い。皆あっという間に食べ終わるので、いつも私が最後になり気まずい。皿洗いなどの後片づけも非常に手際が良く、ペースについていけないのが地味にストレス」(たな)
「義母が天ぷらを揚げてくれたのですが、素手で天ぷらをつかんで私と夫のお皿に『へい、おかわり!』と...。いろいろ嫌で、一周まわって笑いました」(もきち)
「満腹なのに『食べて食べて!』と、言われることかな」(さくら)
「産前産後は食欲が増していたため、義実家でもたくさんお食事をいただいていました。今は食欲が落ち着きましたが、相変わらずたくさんご飯を用意して待っていてくれます。お義母さんの笑顔を見ると断れず、いつも食べすぎてしまいます(笑)」(あお)
「義実家は少食です。下の子の授乳中のとき、ランチが甘いクレープ1つ。全然足りなくて、屋台のメンチカツとコロッケを買って、子どもと分け合いました」(あー)
「お義母さんは好き嫌いが多く、料理のレパートリーはほとんどありません。こちらがいろいろ作ったり、外食に誘ったりしますが、食べた事がない。『なにそれ気持ち悪い』『自分は苦手』など、誰といても嫌味を言う。正直、一緒に食事をしたくない」(小林そらまめ)
気遣いはありがたいけれど、壁を感じてモヤる系
「帰省のたびに我が子の服一式から帽子、鞄、靴が用意されていて『(今、着ている服や靴が)汚れたらいけない』と、着替えさせられます。そしてなぜか靴は義母とお揃い…モヤッ」(レギュラーまんたん)
「義実家はあまり干渉しないタイプで、帰省は基本日帰りです。泊ったことがありません。あっさり解散しすぎて、嫁の立場はこれでいいのか?と逆に不安になります」(まめ)
「これまで『狭いから』と、義実家に入れてもらえたことがない。夫が義実家へ行く時は息子だけ連れて行かれます。気を遣わなくていいから、全然いいけど…」(すー)
「結婚して6年目ですが、一切家事を手伝わせてもらえない。月に一回は帰省するのにずっとお客様扱いなのが悲しい」(しょーり)
図太い嫁ですがいいですか?くすっと笑える系
「寝る前はいい嫁ですが義両親たちが寝た後、夜な夜な勝手にラーメン作って部屋中、にんにく臭を充満させる嫁です(笑)」(あちゅ)
「私はいびきがすごいです。帰省すると私たちが1階、義両親は2階で寝ますが、いびきが聞こえていたそうで、夫はとっさに『俺のいびき』と、気を利かせてくれました。夫よ、グッジョブ(笑)」(221)
価値観の違いは永遠のテーマですね。そして干渉されるのも辛いですが、「壁があって悲しい」というお悩みは令和ならではかもしれません。2児の母であり、子育てアドバイザーの長島ともこさんに聞きました。
「帰省中は、異文化を楽しむ気分で寛容に。モヤる時は日程を調整しましょう」と、長島さん
どのコメントも「あるある」で、多くの方が共感できるのではないでしょうか。ランキングでも示されているように、価値観や生活習慣の違い、衛生観念や住環境、食事といった普遍的なテーマでのモヤモヤは、だれもが一度は抱いたことがあるでしょう。
かくいう私の義実家も、古い木造の家で冬は底冷えがするほど寒く、子どもが小さい頃、子どもが布団から手を出したまま寝ているときは、そっと手袋をさせていました(笑)。
「年末年始くらい、多少夜更かししたりハメをはずしたりしてもいいだろう」という空気感も理解できますが、小さい子どもを育てていると、親として「なるべくわが子の生活リズムは崩したくたい」と思いますし、空気が乾燥して風邪やインフルエンザが流行する時期だからこそ「風邪をもらいたくない」「体調管理をしっかりしたい」と思いますよね。だからこそ抱く親としてのモヤモヤも、少なくないと思います。
一方で、「お客様扱い」や「干渉が少ない」といった声もあり、義両親の世代による変化も感じられます。現代は核家族化が進み、価値観が多様化しているため、従来の義両親との関係性が変化しているのかもしれません。
とはいえ、とくに年末年始の義実家への帰省は、義両親やその親戚と今年1年を振り返り、子どもの成長を喜んでもらい、来年もお互い幸せに元気に過ごせるよう、食べて話して交流する大切な「イベント」といえるでしょう。義実家との関係にもよりますが、「異文化を楽しむ」くらいの、少しラクな心持ちで帰省されるのはいかがでしょう。
どのくらいの期間帰省するのか、家庭によりさまざまだと思いますが、「昨年は2泊3日だったが長く感じられ、精神的にキツかった」という場合は、夫と相談し、仕事や他の都合をかこつけて「今年は1泊2日にする」など、滞在期間の短縮を提案するのも一案でしょう。
多くのおじいちゃんおばあちゃんは、孫との対面を楽しみにしています。子どもにとっても、おじいちゃんおばあちゃんから愛情をもらうことは、とても嬉しいもの。
「少し風邪気味なのに、無理やり外に出そうとする」「アレルギーがあるものを(知らずに)食べさせようとする」など、ママパパにとって明らかに「NG」な行動に対してはきっぱり断りつつ、それ以外のことについてはおおむねご好意に甘え、可愛がってもらえるといいですね。
長島ともこ
フリーライター、エディター、認定子育てアドバイザー。教育、育児、妊娠&出産を中心に幅広い分野で取材、執筆、企画ディレクション等を行う。PTA活動にも数多く携わり、その経験をもとに、書籍『PTA広報誌づくりがウソのように楽しくラクになる本』『卒対を楽しくラクに乗り切る本』(厚有出版)を出版。All About子育て・PTA情報ガイド。大学生と中学生の母。
(取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年12月の情報で、現在と異なる場合があります。