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ストップ 子宮頸がん!1997年4月2日~2006年4月1日生まれのキャッチアップ接種、今からでも間に合います【小児科医】

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女性の健康、婦人科、生殖器系の概念。
Elena Nechaeva/gettyimages

HPVワクチンは、ヒトパピローマウイルス感染症によっておこる子宮頸がん、中咽頭がん、肛門がんなどを防ぐワクチン。「ワクチン接種をしないままなら、年間1万人が発症。約2900人が命を落とすと言われている子宮頸がんは、撲滅可能な疾患です」と小児科医の太田文夫先生は話します。積極的接種勧奨を控えていた9年間に該当する人たちへのキャッチアップ接種が行われていますが、期間の延長が発表されました。「小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと」連載の#47は、HPVワクチンのキャッチアップについての解説です。

3回の接種が必要なHPVワクチン、今から開始でも間に合うように変更

現在日本では、2022年4月にHPVワクチンの「積極的な接種勧奨が再開」され、小学6年生から高校1年生相当までの女子が定期接種の対象とされています。
HPVワクチンは、2013年4月1日に定期接種がスタートしましたが、その後2013年6月14日に「積極的な接種勧奨の一時差し控え」が決定され、再開までの9年間、接種機会を逃してしまったケースが多くありました。その9年間の対象者(1997年4月2日~2006年4月1日生まれ)に適応できるキャッチアップ制度があります。

2022年4月にスタートしたキャッチアップ接種、2025年3月31日までに3回接種を終わらせないといけない制度でした。3回接種には半年かけるため、2024年9月までに1回目を済ませる必要がありました。
しかし、初回接種の終了期限ギリギリ(2024年9月末)の駆け込み接種希望者が増えて、ワクチンが手に入りにくくなり、初回接種の予約もできない事態も起こってしまいました。そこで2024年11月末になってですが、国からまだ接種ができていない人たちを救済するためのルール変更が発表されました。

2025年3月末までの1回目接種で、あと2回も公費で接種可能に

ルールの変更点について、要約して伝えます。

【1】キャッチアップ接種期間の延長

まだ未接種の人も、2025年度中(2025年3月31日)に1回以上接種をしておけば、その後の接種が2026年度(令和7年4月以降)にずれ込んでも、公費(無料)で接種を受けられるよう変更されました。

【2】対象者は従来通り

キャッチアップ接種の対象者は、従来と変わりません。1997年4月2日~2006年4月1日生まれの女子です。

【3】定期接種対象の高校1年生世代も延長

とくに、今年度が最終学年(高校1年生相当にあたる女子)には、今秋ごろのワクチン不足が大問題となっていましたが、この世代の接種期限も延長されました。キャッチアップ対象者と同じく2025年3月末までに1回以上接種をしていれば、その後の接種も公費(無料)対象になりますので、あせらず、2025年3月31日までに初回接種が済むように予約をしてください。

【4】接種期限は1年延長に

キャッチアップ対象者、高1世代どちらも、接種期限は1年延長されました。最終は2026年3月31日です。2025年3月31日までに1回目接種を終えていれば、あとの2回を2026年3月31日までに接種すれば公費(無料)対象となるということです。

もう接種期限が過ぎたとあきらめていませんか。
今からでも遅くないので、まず1回目の接種を終わらせることの検討をしましょう。2024年10月、11月に申し込もうとしたが、ワクチンが手に入らないから接種できないと断られた人も再度申し込みができます。

ただし、残念ながらまだワクチン流通が完全には元に戻っていません。すぐには接種できなくても、2025年3月末までに1回接種を済ませられるよう学校や仕事のスケジュール調整をしませんか。

文・監修/太田文夫先生  構成/たまひよONLINE編集部 

子宮頸がんは、初期の自覚症状が出にくく、自分では気づきにくい病気です。原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ予防接種を受け、定期的な検診によりがんになる前の段階やがんの初期に発見することが大切です。「せっかくめぐってきたチャンスです。子宮頸がんを予防できるようにワクチン接種を済ませておくと安心です。そして、接種が済んでいても検診も必要です」と、太田先生は強調します。

※HPVワクチンは、ワクチンの種類や接種時の年齢により、接種回数が2回のこともあります。

●記事の内容は2024年12月の情報であり、現在と異なる場合があります。

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