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コメンテーター金子恵美、結婚10周年。2回のそそうがあった夫の点数は98点。妊娠・出産にはリミットがあることを知ってほしい

更新

家族で沖縄旅行。早起きして日の出を拝みに。

元衆議院議員で、現在はテレビを中心にコメンテーターとして活躍する金子恵美さん。衆議院議員2期目の38歳直前で長男を出産後、2カ月で国会に復帰した金子さんに、働きながら子育てすることについて、女性の生き方についてなどを聞きました。全2回のインタビューの後編です。

▼<関連記事>前編を読む

産後2年間、ほとんど育児にかかわれなかった

親子で一緒に日比谷公園で、お弁当タイム。

――金子さんが政治家を志した理由やきっかけについて教えてください。

金子さん(以下敬称略) 私の地元は新潟ですが、村長だった父の姿を見て育った環境が大きいと思います。父は村長としてまち作りに取り組み、人口増も成し遂げました。また地域の人たちが暮らしやすくなったと喜んでくれたり、小・中学校や図書館の建設によって後世に資本を残せたり・・・父のそんな仕事を間近で見て、私もいずれ政治の世界で仕事がしたいと思っていました。

最初は新潟市が政令指定都市になるタイミングだった2007年に市議会議員になり、政治家としてのキャリアがスタートしました。

――金子さんは2012年から衆議院議員を2期務めたのち、2017年の選挙で敗退、2019年に政治家を引退しました。政治家をやめた理由はどんなことでしょうか。

金子 1つ、選挙に落選したことは、自分の成果や実績が評価されなかったと真摯(しんし)に受け止めました。もう1つは、国会議員としての仕事に葛藤があったことです。地方議員のときは有権者の方に望まれる仕事にすぐに取り組み成果を出すことができましたが、国会議員は選挙運動や資金づくりに注力しなければならない面もあり、葛藤があったんです。

同時に、出産後に議員活動をしていた2年間、子育てにほとんどかかわれなかった反省がありました。自分の生き方を見つめ直し、母親として息子とちゃんと向き合いたいという思いを持ち始めたタイミングで選挙に落選したのです。

――政治家引退後、働き方や家族との向き合い方にどんな変化がありましたか?

金子 議員活動は不規則で、会議によっては早朝からのこともありますし、夜に会合があれば子どもを寝かしつけることはできませんでした。昼は東京の会議に出て、夕方は地元新潟の拠点に行くような毎日でしたが、引退後は拠点が東京だけになり、子どもと一緒に過ごせる時間が圧倒的に増えました。

出産前はキャリアを最優先して政治を極めたいと思っていました。だけど、出産して子どもが最優先になったことは、間違いなく私の人生観や価値観を大きく変えたと思っています。

毎朝一緒にごはんを食べる、がわが家のルール

家族で鎌倉でバーベキューした様子。

――今も毎日忙しいのでは?

金子 そうですね、現在はたとえば月曜は静岡、火曜・金曜は名古屋、水曜は大阪、木曜は東京・・・と毎日地方に移動しています。隔週で北海道や九州などへ講演のために行くこともあります。それでも議員のときに比べれば時間はありますし、朝ごはんは家族一緒に食べることができるようになりました。

わが家のルールは毎朝家族で一緒にごはんを食べていろんな話をすること。夫も夜遅くまで仕事でいないので、朝食タイムにみんなで前日のできごとを報告し合ったり、息子の話を聞いたりしています。

――家事育児の分担はどうしていますか?

金子 基本的に得意なほうがやっています。私は洗濯が大好きですが、料理があまり得意じゃないから、料理は夫の担当です。私がゴミを集めて置いておくと、夫が出しにいく、というように、いつのまにか自然と分担してやっています。

――たまひよは「チーム育児」を提案してます。息子さんが乳幼児のころの子育て中にサポートはありましたか?

金子 私は産後2カ月で仕事復帰したので、私の両親が新潟から東京に来てサポートしてくれました。夫は出産前から育休宣言をしていましたが、私の出産直後に女性問題が報じられて議員を辞職しましたので、もれなく育休が取れたという状況で(笑)、育児に励んでいました。

また、議員時代は私の秘書も女性スタッフがほとんどだったので、スタッフにも助けてもらいました。やっぱり子育ては手が多ければ多いほど助かります。みなさんがいたからこそ、議員活動をしながらの子育てができたと思っています。

父親としての点数は100点、夫としての点数は98点!

宮崎さんお手製のシウマイお弁当。老舗のお弁当の再現度がすごい!

――今年、結婚10年目を迎えたそうです。どんなお祝いをしましたか?

金子 夫がサプライズで北海道旅行をプレゼントしてくれました。それが、私は今年が10周年だとすっかり忘れていたんです。大阪での仕事が終わって「終わったよ」と連絡したら、「伊丹空港からこの飛行機に乗ってください」とQRコードが送られてきて、飛行機に乗ったら、行き先は北海道でした。

家族旅行はいつも夫が段取りや手配をしてくれるので、このときもいつもの旅行だろうと思っていたんです。新千歳空港で夫と息子と合流して、ホテルに着いたら、そこで10周年のお祝いをしてくれました。夫は結婚10年でダイヤモンドのジュエリーをプレゼントするのが夢だったらしく、すてきなプレゼントをもらいました。夫と息子からのサプライズにびっくりして、うれしくてたまらず、大号泣しました。

――夫の宮崎さんは、父親としてパートナーとしてどんな人ですか?

金子 父親としては100点です。でも、夫としては98点ですね。2点の減点は夫の2回の女性問題です(笑)。それ以外については、本当にすばらしいパートナーです。私がいまコメンテーターとして活動できているのは、夫のサポートがあってこそ。私の衣装や小物のスタイリングもすべて夫がしてくれていますし、メディアでコメントする内容についても、私が専門外の分野は夫からのアドバイスがあってできることもあります。

逆に、夫がメディアでコメントをするときに私のほうが強い分野の場合は、夫に私がアドバイスをすることも。家庭でも仕事の面でもお互い補い合っているパートナー。本当に大切な存在です。

――金子さんはどんな妻でいたいと思っていますか?

金子 夫も息子も自由奔放なタイプで、それは2人のすごくいいところでもあると思っています。柔軟さというのは今の時代にはとても大事なことですよね。

私は自由奔放な2人の家族と生きて、最後はすべてを受け入れる人でいてあげたいなと思っています。夫がチャレンジしたいことに対しては否定はしないし、無理に思えることでも止めることはしません。夫の意見は尊重したいし、一緒に歩んでいく気持ちをこれからも持っていきたいなと思っています。

妊娠・出産にはリミットがあると知ってほしい

公園でボートをこぐ宮崎さんと息子さん。

――まだまだジェンダーギャップ指数が低い日本ですが、女性が社会で働く上でどんなことが課題だと考えますか?

金子 指導的地位の女性の割合を30%にするなどの目標達成ももちろん必要ではあります。ただ数値的なことよりも、実感として「不平等」と感じる人がまだまだ多いことが大きな課題。それは、やはり性別役割分担意識の根深さにあると思います。

少しずつ変わってきているとは思いますが、女性は家庭で、男性は外で働くという価値観を持つ人は世代によってまだ多い現実があります。欧米の男女比率に比べ女性議員が十分ではないですし、地方ではより深刻です。一方、女性が家事育児を多く担う不平等だけではなく、家事育児を担いたいと考える男性がいても「かい性がない」などと言われてしまうことがあり、それは男性の選択も尊重されていません。だれにとっても、仕事・家事・育児を選択できるように、男女の平等を追求する必要があると思っています。

――これから、子どもをもちたい人が産み育てやすい社会になるためには、どんなことが必要だと考えますか?

金子 日本は子どもに対しても、子育てしている人に対しても、欧米に比べ社会の目が優しくないと感じます。制度の面では、子育てする人たちが働きやすい環境作りが必要です。企業に両立支援の制度があっても、企業風土や職場の雰囲気から利用を後ろめたく思う人は少なくありません。男性育休を取得しにくい、という声は相変わらず聞かれます。企業側は、子育て支援に力を入れたほうが優秀な人材が集まる・流出しないというマインドチェンジが必要です。

一方、制度があったとしても仕事と子育ての両立に自信がないと感じている人も少なくないでしょう。実際は「大変!どうしよう!」と思いながらもだれかの手を借りながらなんとかなるものなので、自信を持って一歩踏み出してほしいです。キャリアも、子どもを持つ幸せも、どっちも得ることができる社会になってきていますから。

――自身の経験から、子どもを持ちたい女性に知ってほしいことはありますか?

金子 人生設計する上で、妊娠・出産にはリミットがあることは知っておいてほしいです。一生懸命頑張って仕事をしている女性たちは、自分の体のことを後回しにしがちで、その結果女性特有の病気になったり、不妊症に悩まされたりすることがあります。

もちろん、子どもを産まない人生を選ぶことも尊重されるべきです。ただゆくゆく子どもがほしいなら、自分の体に目を向けてほしいと思います。生理痛が重いとか、体に少しでも異変があると感じたら決して無理しないで、できるだけ早くレディースクリニックに行ってほしいです。キャリア形成とともに、妊娠・出産も自分の人生設計に組み込んで考えてほしいと思います。

お話・写真提供/金子恵美さん 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部

政治家をゲストに招き、その人となりを深掘りするYouTubeチャンネル「ヒトトナリよろしいですか」を始めた金子さん。「“なんとなく悪いことをしている人”のイメージがある政治家の横顔を知っていただくことで、政治を身近に、そして自分ごとに感じてほしい」と話します。

金子恵美さん(かねこめぐみ)

PROFILE
1978年、新潟県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2007年新潟市議会議員選挙に当選、新潟県議会議員を経て、12年に衆議院議員に初当選。16年に総務大臣政務官に就任。17年の衆議院議員選挙で落選。現在フジテレビ系『Live News イット!』、TBS系「ゴゴスマ」など、多数のメディアにコメンテーターとして出演中。

金子恵美さんのオフィシャルブログ

金子恵美さんのX

金子恵美さんのYou Tubeチャンネル

金子恵美さんのYou Tubeチャンネル 「ヒトトナリよろしいですか?」

●記事の内容は2025年7月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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