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「妊娠報告をしたら、ぶっきらぼうだった上司が…」職場での妊娠報告&育休復帰でうれしかったこと、モヤったことエピソード 知っておきたい制度を専門家が解説

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●写真はイメージです 写真提供/ピクスタ

「たまひよ」アプリユーザーに「職場へ妊娠報告をしたときや育休復帰後に同僚や上司にかけてもらった言葉やしてもらったことで、うれしかった・モヤっとしたことはありますか?」と、アンケート。たくさんのほっこりエピソードが届きました。一方でモヤッとエピソードも。厚生労働省「共育(ともいく)プロジェクト」推進委員で、働き方改革コンサルタントでもある大畑愼護さんに聞きました。

やさしい気遣いが素直にうれしかったエピソード

「直属の上司や部長には心拍確認前から報告していましたが、全体への報告は安定期になってからでした。すると同じチームの先輩(50代女性)に『一番大変なつわりの時期にわかってあげたかった!もっと早く報告してくれていいんだから!』と言われて、気遣いがとてもうれしかったです」(けいこ)

「報告後は、会うたびに体調を気にしていただき『赤ちゃん楽しみだね』と声をかけていただきました。普段はそこまで話が弾まない方とも子どもの話で盛り上がり新鮮でした」(ぶち)

「普段、職員はエレベーターNG、階段利用でしたが、妊娠の報告後は『心配だから絶対にエレベーターを使ってね』と、何度も言われました」(ゆうゆう)

「出産予定日が任期途中でまわりに迷惑をかけるため、妊娠報告はすごく勇気がいりました。でも実際には、上司も同僚もみんな喜んでくださり、とてもうれしかったです」(kaz)

「不妊治療をしていることを伝えていたので、報告をすると『ほんと?』と泣いて喜んでくれる人もいれば、『自分の子は小さく生まれたので、無理しないで』『出産祝い考えといて!なんでもいいよ!』と、みんなからやさしい言葉をかけていただきました」(どきんちゃん)

「保育士です。さすが女の職場!数人に伝えたら一気に全員へ広まりました(笑) 言わなくてもみんな知っていたので、妊娠初期のツライ時期でも助けを求めやすかったです。妊娠を経験してない若い保育士さんが多かったので、『無理しないでください』と言ってくれる人が多くてうれしかったです」(まりあんな)

上司にまつわるステキなエピソード

「上司に報告するためすごく緊張していたら、上司もこわばった表情に。妊娠報告をしたら『なんだ、そっちねー!もー!おめでとー!』と喜んでもらえました。退職すると思っていたそう(笑) 体力のいる立ち仕事だったので、上司から職場のみなさんにも報告してもらえて助かったし、ありがたかったです」(3児のまま)

「上司が男性でいつもはぶっきらぼうな方なのですが、実はすごく子育てに理解のある方でした。勤務のことでいろいろと考えてくださり、『無理しないでね』と言ってもらえたことにも救われました」(さく)

「上司に妊娠を報告したら、すぐに『妊婦通勤時間』や『妊婦健診休暇』など使える制度を紹介してくれました」(うさ)

働く母への理解が深まっている環境に、大畑愼護さんの見解です。

「実は日本の女性は世界的にも優秀なのです」と、大畑さん

日本の労働力人口は史上最多、7004万人(2025年総務省労働力調査)に到達しました。
『人手不足だ』『少子高齢化』だというニュースを見ていると少し意外かもしれませんが、主に増えたのはシニアと女性。
そして女性社員を雇用する企業側からは、『極めて優秀』という声をよく聞きます。
実は日本の15歳女子の科学的リテラシーはOECD加盟国1位を10年以上とっているというデータがあり、そのことからも日本の女性は世界的に見ても優秀な人材といえるのです(OECD「PISA2022」※1)

人手不足のなかで優秀な人材を確保するという背景から、仕事と育児を両立しやすい環境を整えるため、毎年のように育児介護休業法などの法改正が行われているのです。

その結果、働く環境を整備して人が集まる企業と、そうでない企業の二極化がはじまっています」(大畑さん)

大畑さんの見解を裏付けるように、モヤっとエピソードも少数ながら届きました。

※1 文部科学省国立教育政策研究所 

まだ旧態が根強い職場も?モヤっと系エピソード

「『うちは育休とかないから』と言われました」(急がば便利グッズちゃん)

「入社2年目で授かり婚だったせいか、上司から『これから迷惑かけることわかる?』と言われてモヤっ」(amn)

「妊娠はみんな喜んでくれましたが、次の人が見つからずまわりにしわ寄せがいってしまうのがパターンです。その会話が少なからず聞こえるので、申し訳ない気持ちとともに少しモヤっ」(みーママ)

「上司に妊娠報告をしたら、『本当は思うところがある』という表情はあるものの『おめでとう』の言葉をいただきました。チームメンバーの先輩のひとりからは、最後までおめでとうの言葉はなかったなぁ…」(ぞの)

「産後、子どもを連れて職場へ挨拶に行きました。上司に『復帰後は残業が難しい』と伝えると、『業務が終わっていなければ残業が発生するのはみんな同じ』と言われました。『所定外労働の制限』の制度を使う意味で話したかったのですが、上司はその制度を知らなかったようで、変な空気になってしまいました」(ゆうママ)

「度重なる法改正で充実する制度。しかし職場が追いつかない実態も」と、大畑さん

「度重なる法改正で、企業側の制度整備や管理職側の理解が追いついていない、という声もたびたび耳にします。企業が適切な制度を提案してくれることが理想ですが、私たちの側も時に提案して、一緒に模索していく姿勢を心がけるとよいのかもしれません。

妊娠期はつわりなど体調不良を考慮して通勤時間帯を変えたり、勤務時間の短縮や休憩時間の延長をしたいとき、母性健康管理指導事項連絡カード(通称:母健連絡カード※2)を、医師・助産師さんに記入していただくと会社とのやりとりがスムーズになりますよ。

エピソードで『うちにはそういう制度とかない』という声もありましたが、就業規則に書いていなくても、法律が優先されるため、使えますので安心してください」(大畑さん)

2025年にも育児介護休業法が改正されました。そのポイントについて大畑さんに伺いました。
また、職場復帰の際にはまわりに迷惑をかけるのではないか、やりがいのある仕事から外されてしまう、という葛藤を抱くママも多いようです。働き方改革コンサルタントとして、多くの企業を見てきた大畑さんからのアドバイスです。

※2 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」

「今、働く親に追い風が吹いています。だからこそ、貢献できる働き方を考えましょう」と、大畑さん

「2025年の育児・介護休業法の改正で、子の看護等休暇が『感染症に伴う学級閉鎖』や『入園(入学)式、卒園式』でも使えるようになり、所定外労働の制限(残業免除)も子どもが3歳未満までだったのが、小学校就学前になるまでと長い期間にわたり適用されるようになりました。

時短勤務を選択したことで賃金が減少する人の経済的負担を軽くするため、短時間勤務中の賃金の10%相当額が支給される制度ができました。

また、出生後休業支援給付金が創設され、育児休業中の給付金は手取り10割相当(最大28日間。夫婦ともに育児休業を14日取得など条件あり※3)になり、「夫が育休をとったほうが得」という時代になってきました。

今、育児と仕事の両立に追い風が吹いています。

だからこそ復帰後をイメージして、自分が職場に貢献できる武器は何かを振り返り、磨いておくことが大切です」(大畑さん)

※3 働くママのお悩み「育休中の減収」が解消される⁉と、噂の「出生後休業支援給付金」は、実はママのみでは給付されない…専門家に聞く

「『できないこと』ではなく『できること』を開示することで、役割分担がスムーズに」と、大畑さん

「多くの職場では、復帰後に配慮してもらえる場面に遭遇するでしょう。時にそれが『時短勤務なので出張はすべて避けてあげよう』『重要案件から外してあげよう』とやりがいまで失ってしまうケースがあります。
私は多くの企業を見てきましたが、育児中も、介護中も、独身の方も、さまざまな事情がある中で助け合い業務が回っている職場は、『働けない時間』『受け取れない業務』だけでなく、『働ける曜日』『積極的に受け取れる業務』についても伝え合っています。

『基本は園のお迎えがあるけど、水曜日はパートナーが変わってくれるので残業は大丈夫』『提案資料の作成は得意だから、他の人の分まで作れます』など、できることも積極的に開示することにより、気遣いを減らし、お互いに頼れる業務分担が実現していきます。

もちろん、無理は禁物ですので、家事代行サービス、ベビーシッターサービス、(もしお願いできるなら)ご両親など、自分一人で抱えすぎない体制を整えておきましょう。

私は、とくに第1子のときに全部自分でやろう・家庭内でなんとかしようという意識が強く、心身ともに大変だった時期があります。
実際には外部にお願いすることは少ないかもしれません。でも、『いざというときに頼れる先がこんなにあるんだ』と思えると、日々の気持ちが楽になりますよ。

100家庭あれば100通りの幸せの形があります。ぜひこの記事を材料にして、ご家庭で話し合われてみてください
」(大畑さん)

大畑愼護

PROFILE)
厚生労働省「共育(ともいく)プロジェクト」推進委員。前職では全国を駆け巡る激務のなか、個人及びチームの業務内容などを見直し・改善して残業時間半減を実現。その経験をいかして、現在は(株)ワーク・ライフバランス 働き方改革コンサルタントとして、多くの企業で講演・研修、コンサルタントを行っています。東京都「育業の普及促進に向けた啓発事業」選考委員、和歌山県特別職非常勤職員(子育て社員応援アドバイザー)で、メディアにも多数出演。3児の父で、第3子誕生の際には1年間の育休をとって一家5人で南国フィジーへ育休移住を決行しました。プライベートではトライアスロンに挑戦するなど、既成概念にとらわれず仕事・家庭・自分の時間の充実を提案する型破りパパです。

共育(トモイク)プロジェクト

大畑愼護さんのブログ「育休移住.com」

大畑愼護さんのインスタグラム「shindyyy777」

(取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部)

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2026年3月の情報で、現在と異なる場合があります。

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