大注目のスーパーフード「フリーカ」を輸入したのは、育児中のママ!
キヌアやチアシードに続けと様々なスーパーフードが名乗りを挙げているなか、今もっとも注目を集めているスーパーフードが、アラブ諸国の古代穀物「フリーカ」。
さまざまなメディアが話題にするそのプリミティブな食材には、あるママのバックストーリーがありました。
2児のママが偶然出会い、人生を変えた食材
「身体によいことはもちろんですが、調理が簡単で、とにかくおいしいことが人気の秘密。いくら身体によくても、おいしくないと続かないですから。食物繊維が豊富なので、次の日のお通じがよかった!という声が一番多いですね」と熱く語るのは、フリーカのおいしさにハマり、自ら輸入&卸の仕事を始めたエディット・ジャパン代表の堺あゆみさん。堺さんは2歳と8歳の女の子を育てる働く40代のママでもあります。
『VERY』はじめさまざまな女性誌でそのライフスタイルも注目されている堺さんですが、1年ほど前は、高齢出産で体調を崩したこともあり、家にこもりがちな育児オンリーの生活。先の見えない悶々とした日々を送っていたといいます。
「でも75歳で夢をかなえた、あるおばあさんの記事をたまたま読んで励まされたんです。年齢や置かれた状況のせいばかりにしていちゃいけないな、とにかく動いてみれば何かが変わるかもって」。
自分を変えるために、0才の娘をおんぶしてパレスチナへ
何かを変えたい!そんな風に思っていた堺さん。ちょうどそのころパレスチナに住んでいるママ友から「オーガニックコスメを輸入してみない?」というビジネスの誘いもあり、会社員の夫を日本に残してパレスチナへ母子3人で視察しに行くことを決意。上のお嬢さんは7才、下のお嬢さんはわずか11カ月。エルゴでおんぶしたままパレスチナの地に降り立ちました。
そのママ友の家ででたまたま食べたのが、運命を変えたのがフリーカだったのです。
「最初食べたとき『何コレ!?おいしい!』と思わず叫んでしまいました。一度バーナーで焼いているから独特の香ばしさとコクがあるんですよね。あの感動と衝撃は今でも忘れられません」。
“ネクストキヌア”とも称されるフリーカは、青麦(麦がまだ青い若芽の状態で収穫)をローストして乾燥させたもので、食物繊維が白米の21倍、玄米の4倍、ビタミンやミネラルが豊富で低GI、高たんぱく……と栄養満点で、美容効果も抜群。一昨年ごろからNYをはじめとする欧米のヘルスコンシャスな人々の間で火がつき、ブームを起こしています。
日本人の舌に合うおいしさで身体にいい、欧米では注目されているけれども日本にはまだない。そして日本はスーパーフードブームである……。堺さんはすぐに、『これはいける!』とピンときたと言います。帰国後、堺さんはすぐに動きはじめます。
おんぶしながら工場見学

0歳の次女をおんぶしながら工場見学。現地の人々の想いと安全面をここで確認できたことが、その後日本で営業をする際とても役に立ったそう。
あまりのおいしさから、素人なのに輸入を決意!
やろう!と決めたあとも、販売に至るまでには大変な苦労がありました。
当然ながら書類はすべて業界用語。食品輸入に関する書類の一字一句を確かめるため、何度も関係省庁に問い合わせをしたり足を運んだりしたのだそう。
「とにかく難しい専門用語だらけ。これホントに日本語かしらって。それぐらい何度読んでも理解不能で(笑)。でも受験生のように、業界用語の単語帳を作ったり、かき集めた知識をノート書き出したりするうちに、だんだん流れややるべきことがつかめてきて。学生時代よりもよっぽど勉強しました」。
食品輸入に関して素人の堺さん。しかも相手は文化の異なるパレスチナ。「アバウトだったりのんびりだったり……良い意味でも悪い意味でもおおらかな国民性なんです(笑)。いろいろ素人丸出しだった私は、信用を得られるまでは時間がかかりました」。
でもその堺さんのがんばりにより、販売チャネルや、売上実績は少しずつ増加。それにともない、相手からの信頼も少しずつ深まっていきました。いまでは「現地メーカーの社長自らから『あゆみはわが社にとって日本のアンバサダーだ』とメールをくれるほどになりました」。
また、思わぬ波及効果もあります。
堺さん本人も予想外だったというのが、堺さんの想いや生き方に共感し励まされた女性たち、とりわけ育児中のママたちからの熱い支持です。
中には堺さんにもらった勇気をきっかけに、夢に向かって行動を起こし始めたママたちもいるそう。
「できるかできないかではなく、やるかやらないか。少し勇気を出して一歩でも動いてみると世界が変わるような気がします。子どもがいても、40歳を過ぎても、未経験でもあきらめなくていい、新しいことは始められる。フリーカを通じて私はそう思えました」。
フリーカは今では、日本で最も注目されるスーパーフードのひとつりなり、女性誌をはじめ多くのメディアでトレンドとして取り上げられています。
「おいしいから、おしゃれだから食べていたら、身体によかった、しかも社会貢献につながっていた―――」。
オーガニックとフェアトレードにこだわったコンセプトも、ママたちの支持を集める理由の一つになっています。
(文/ひよこクラブディレクター)
現在フリーカは、伊勢丹新宿店ビューティアポセカリー、PLAZA銀座、イオンボディほかトレンド発信地で購入可能。詳しくは、レシピも掲載されているホームページをチェック!
www.editjapan.jp
麦がまだ青い若芽の時期に刈り取ってバーナーで焼き、天日干ししたもの。食物繊維が玄米の4倍、高たんぱくで低GI、そして独特のコクと旨みがあっておいしい、まさにスーパーな食材。有機フリーカ 1箱250g ¥2,150(税別)/エディット・ジャパン
次回はフリーカを使った堺さん直伝のレシピをお伝えします。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。