赤ちゃんのおすわりはいつから始まる?しっかり座れるようになるには?

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6ケ月を過ぎたころから、赤ちゃんの運動発達のひとつ「おすわり」が始まる子が出てきます。赤ちゃんの成長がわかる大きな発達なので、ママ・パパはうれしいものですが、「おすわりはどのようにしてできるの?」「練習は必要?」など疑問・気がかりも多いよう。「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に、「おすわり」について聞きました。
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6~7ケ月ごろの運動発達「おすわり」
筋力が発達し、運動能力に大きな変化が見られるのが6~9ケ月ごろ。そのひとつが「おすわり」です。約80%の赤ちゃんがこの時期におすわりできるようになります。おすわりの姿勢が安定すると、視野が広がり、両手も自由に使えるようになるので、赤ちゃんの遊びの種類・範囲も広がってきます。
おすわりはいつから始まる?
6ケ月ごろになると、ママやパパがおすわりの姿勢にしてあげると、両手を前について体を支えながら不安定ではありますがおすわりのような姿勢ができる子が出てきます。しかしまだ、長時間おすわりの姿勢にすると泣いて嫌がったり、後ろや左右にゴロンと倒れてしまったりすることも多いので、無理は禁物です。
おすわりのステップ
おすわりに慣れてくると、だんだん両手で支えることなく座れるようになってきます。1人でうつぶせ→おすわりへと、体勢を変えることができるようになる子もいます。8~9ケ月ごろになると、おすわりの姿勢で後ろを振り向いてもぐらつかないほどに、筋力やバランス感覚が発達し、おすわりが安定していきます。
「おすわり」に向けてやっておきたいこと
おすわりができるようになるためには、背中や腰の骨・筋肉が十分に発達していることが重要です。おすわりできる時期には個人差があるため、ママ・パパはあせらずに成長を見守りましょう。おすわりが安定するまでは、おすわりの姿勢から前後に倒れるなどして、頭を打つなどの事故が起こることが。事故を防ぐための環境づくりも進めましょう。
遊びの中に「おすわり」を取り入れて
まだ腰が安定しない時期から無理におすわりの体勢にするのは、赤ちゃんの体に負担がかかるのでNG。しかし、絵本を読んだり手遊びをしたりする際に、ママに寄りかかるようにして座らせ、遊びの中でおすわりに慣れていくのはいいでしょう。赤ちゃんが泣いて嫌がるようなら、ねんねの体勢に戻してあげて。
事故を防ぐ環境作りを
おすわりをし始める6~7ケ月ころは、まだ体勢が安定せず、後ろや左右に倒れてしまうことが多いもの。両手を離して座れるようになるまでは、そばを離れる際は寝かせるようにしましょう。また倒れたときに頭を打たないよう、クッションなどを周囲に置いてガードして。もちろん、危険なもののそばに座らせないよう注意しましょう。
「おすわり」前後のママの疑問・気がかり
おすわりが始まる時期・安定する時期には個人差があります。なかなかおすわりが安定しないと、心配になるママ・パパも多いようです。よくあるおすわりの疑問について、若江先生に聞きました。
Q おすわりが不安定です。練習方法は?(5ケ月・男の子)
A 練習は必要ありません。遊びの中で試してみても
5ケ月の赤ちゃんは、まだおすわりできません。不安定なのが当たり前。ママやパパが、おすわりの姿勢でひざに抱っこして座らせるだけでじゅうぶんです。
Q 早くにおすわりしたら、腰に悪影響が出る?(6ケ月・女の子)
A 嫌がっていなければ、悪影響はありません
赤ちゃんは、体に負担がかかればぐずったり泣いたりして嫌がるもの。おすわりを楽しんでいるようなら、腰に負担がかかっているということはないでしょう。おすわりは、おすわりの姿勢になる機会がないと上達しにくいので、嫌がらなければ積極的に座らせても大丈夫です。
多くの赤ちゃんが7~8ケ月ころに「おすわり」できるようになりますが、できるようになる時期には個人差があるので、ママ・パパはあせらず見守って。赤ちゃんが嫌がらなければ、遊びの中でおすわりを取り入れてみるといいでしょう。(取材・文/前田ユリ・ひよこクラブ編集部)
監修/若江恵利子先生
医療法人恵徳会あさかクリニック理事長。小児科医。東邦大学大森病院新生児科、愛育病院小児科を経て、栃木県で開業。
参考/「ひよこクラブ」2018年2月号「赤ちゃん40人の成長と運動発達のこと、ぜんぶ!」より
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