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「新生児マス・スクリーニング」って何?

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Choreograph/gettyimages

「新生児マス・スクリーニング」という検査を知っていますか? 「名前から考えると、きっと生まれたばかりの新生児が受ける検査だよね。でも、何を検査するのかな?」とよくわからないママ・パパも多いのではないでしょうか。実は日本で生まれるほぼ100%の赤ちゃんが受けているというこの検査について、「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」の監修でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に詳しく聞きました。

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新生児マス・スクリーニングとは

赤ちゃんが生まれつきの病気を持っていることを知らないまま医療的な措置を行わないと、命の危険や障害が出る場合があります。それらの先天的な病気を早期に発見するための検査が、新生児マス・スクリーニングです。マスは“集団”、スクリーニングは“ふるい分け”を意味します。

この検査は、日本で生まれたすべての赤ちゃんが受ける国の措置です。1977年に検査が始まった当初は、6種類の病気しか検査できませんでした。新たにタンデムマス・スクリーニングという技術が導入され、より多くの病気が発見できるようになりました。現在は20種類以上の病気が検査対象になっています。

検査でわかる病気は?

検査対象になっている先天性の病気は、ある程度の頻度(数万~数十万に1人)で起こるものです。中でも比較的頻度が高いのが、先天性甲状腺機能低下症(せんてんせいこうじょうせんきのうていかしょう)。3000人に1人の割合で起こる病気で、成長とともに知能低下が見られますが、早期に発見できれば治療し、予防することができます。

新生児マス・スクリーニングで検査できる病気には、すべて治療法があります。つまり発病する前の早期に病気を見つけて、適切な治療することが可能だということです。この検査によって赤ちゃんは命の危険を回避したり、障害を予防したり、重い症状が出ないよう注意しながら日常生活を送ったりすることができるのです。

どうやって検査するの?

検査方法は、採血のみと簡単です。赤ちゃんのかかとに小さな針を刺して出た血液を専用のろ紙にしみ込ませ、それを専門の検査機関に送り、特殊な方法で病気の有無を調べます。検査費用そのものは国の施策なので無料ですが、採血料だけは別途かかります。
採血する時期は、だいたい産院を退院する生後5日目ごろが多いでしょう。生まれてすぐの赤ちゃんはまだ十分に体が活動しておらず、検査しても異常が出にくいため、生後5日目ごろが最適といえます。

 検査結果は、とくに異常がなければ、1ケ月健診のときに医師から「問題なし」と報告があります。もしくは、母子健康手帳に結果が添付されるはずです。もし、異常が疑われる場合は、医療機関から連絡が入ります。新生児マス・スクリーニング検査で異常が見つかったからといって、100%病気とは限りません。そもそもスクリーニングというのは、疑わしきものを広くすくい取るしくみです。より詳しい検査をしないことには、病気かどうか判断できないのです。たとえ先天性の病気だとしても、治療し発症を予防することができます。赤ちゃんのためにも、精密検査を受けましょう。

新生児マス・スクリーニングで異常が出ても、精密検査を受け、問題がないこともあります。もし、診断が確定したとしても治療法はあるので、むやみに不安がらなくて大丈夫。赤ちゃんの命や将来を守る検査であることを、知っておきましょう。(取材・文/永井篤美・ひよこクラブ編集部)

監修/若江恵利子先生
医療法人恵徳会あさかクリニック理事長。小児科医。東邦大学大森病院新生児科、愛育病院小児科を経て、栃木県で開業。

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