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目の病気 【1歳~幼児】 子どもがかかりやすい病気の話

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Bronwyn8/gettyimages

乳児期に目の異常があると、視力の発達そのものに影響を与えます。中でも視力の異常は早期発見がなかなか難しいもの。日ごろから赤ちゃんの目の動きや物の見方などに注意し、気になることがあったら早めに受診しましょう。

結膜炎(けつまくえん)・ウイルス性結膜炎(ういるすせいけつまくえん)・細菌性結膜炎(さいきんせいけつまくえん)

*かかりやすい時期・季節/新生児期~・通年
*主な症状/目の充血、目やに

結膜炎 こんな症状

★結膜が炎症を起こして目が充血します
 白目とまぶたの裏側を覆う部分(結膜)が炎症を起こす病気です。白目が充血したり、黄色い目やにが出ることから症状が始まり、ひどくなると、目やにがびっしりこびりついて、目が開けられなくなることもあります。代表的なのは、ウイルス性結膜炎と細菌性結膜炎です。

ウイルス性結膜炎

 ウイルス感染で起こり、非常にうつりやすい病気です。ほかの症状を伴って発症することもあり、高熱が出てのどの炎症を起こす咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)、角膜にも炎症を伴う流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)などがあります。

細菌性結膜炎

 インフルエンザ菌、肺炎球菌、ブドウ球菌が原因として多く、黄色っぽい目やにがたくさん出ます。菌の種類によって、目やにの量や性質、色が異なります。

結膜炎 治療とホームケア

★ウイルス性結膜炎は家族への感染に注意
 どちらの症状にも抗菌薬入り点眼薬を使います。細菌性結膜炎は、抗菌薬入り点眼薬や軟膏で1週間ほどで治ります。細菌の種類によっては内服が必要になります。ウイルス性結膜炎は完治までに2~3週間かかることも。ウイルス性結膜炎は感染力がとても強いこともあるので、タオルや洗面器などは家族と別のものを使い、お世話のあとは手をよく洗いましょう。
 目やにがひどいときは、湿らせたティッシュでふき取り、その都度捨てます。

さかさまつげ(睫毛内反症(しょうもうないはんしょう))

*かかりやすい時期・季節/先天性・通年
*主な症状/目の充血、目やに

さかさまつげ こんな症状

★まつげが内向きに生えていて眼球に触れます
 赤ちゃんのまぶたは脂肪がついているため、まつげが内向きになる傾向があります。その結果、まつげが眼球に触れた状態がさかさまつげです。上まぶたより下まぶたに症状が多く、まぶたの脂肪が減ってくる2~3才ごろには自然に外向きになって治っていきます。

さかさまつげ 治療とホームケア

★症状が出る場合は、点眼薬で感染予防を
 目やにが出る、目が充血する、屋外に出るとひどくまぶしがったりするなどの症状が強い場合には受診しましょう。
 角膜保護薬と、感染を考えての抗菌薬入りの点眼薬などで結膜炎などの感染予防をする場合もあります。角膜を傷つけるほどでなければ、自然に治るのを待ちますが、まつげがかたく、角膜に傷がある場合は、すぐに手術をすることもあります。
 3才を過ぎても治らない場合にも、成長とともにまつげがかたくなって角膜を傷つける危険があるので、受診しましょう。家庭では、湯で絞った清潔なガーゼなどで目やにをやさしくふき取ってあげましょう。

鼻涙管閉塞症(びるいかんへいそくしょう)

*かかりやすい時期・季節/先天性、新生児期~・通年
*主な症状/涙目、目やに

鼻涙管閉塞症 こんな症状

★涙が鼻へ流れる通路が詰まっている状態です
 目頭の孔(あな)から鼻を通って鼻腔(びくう)へ流れる涙の通路(鼻涙管)が詰まる病気。目が潤み、涙があふれるのが主な症状です。涙が鼻のほうへ流れないので、常に涙目になり、朝になると目やにが出ています。
 鼻涙管は通常は妊娠6~7カ月ごろに開通するものですが、生まれたあともふさがっている先天性鼻涙管閉塞症の場合も。後天性の鼻涙管閉塞症の場合は、ひどい鼻炎や結膜炎などが原因で起こります。

鼻涙管閉塞症 治療とホームケア

★目頭のマッサージで症状が改善します
 結膜炎や涙点から膿(うみ)が出る涙嚢炎(るいのうえん)の症状が出たら、受診します。抗菌薬入り点眼薬を使い、目頭を軽くマッサージすると1カ月ほどで治ることもあります。
 自然に治らない場合は、鼻涙管を開通させる手術を行います。ブジー(細い針金状の器具)を使う方法が一般的で、日本では5カ月前後に、点眼麻酔をして処置することが多いようです。

斜視(しゃし)

*かかりやすい時期・季節/先天性・通年
*主な症状/目を細める、両目の視線が定まらない

斜視 こんな症状

★黒目が上下や左右にずれていて視線が合いません
 片方の目だけは目標を向いているのに、もう一方が別のほうを向いている状態です。片方の目が内側に向く内斜視(ないしゃし)、外側を向く外斜視(がいしゃし)、上または下を向く上下斜視(じょうげしゃし)があります。これらは遠視や目を動かす外眼筋肉のバランスが悪いとか、中枢神経の病気などが原因で起こります。赤ちゃんの斜視はほとんどが偽内斜視(ぎないしゃし)です。偽内斜視は治療の必要はありませんが、受診して本当に偽内斜視かどうか診断してもらいましょう。

斜視 治療とホームケア

★眼鏡による矯正や手術をします
 常に斜視が見られる場合は、眼科を受診します。いいほうの目にパッチをかぶせ、利き目でない目で見る訓練をします。外斜視は間欠的に斜視が見られることが多いので、心配なときは受診しましょう。
 1才前半に見られる斜視は手術が必要です。遠視が原因で起こる調節性内斜視だけは遠視矯正の眼鏡を早期にかけることで治る場合も。白内障(はくないしょう)や網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)という腫瘍が原因のこともあるので、視線が合いにくい、顔を横に向けて物を見るなどがあったら、早めに眼科を受診します。

弱視(じゃくし)

*かかりやすい時期・季節/新生児期~・通年
*主な症状/視力が弱く目を近づけて見る

弱視 こんな症状

★視覚刺激が少なくて視力が低下する状態
 視力は、物を見ることで発達し、生後6カ月まで著しく発達し、3才でほぼ成人レベルまでに達します。その発達の途上で、視覚刺激が妨げられる要因があると弱視になります。
 弱視の原因には、斜視、屈折異常弱視(くっせついじょうじゃくし)などのほかに眼瞼下垂(がんけんかすい)、白内障や角膜混濁などがあります。

弱視 治療とホームケア

★弱視の原因により治療方法が異なります
 早期に治療を始めることが大切です。赤ちゃんが物を見るときに異常に目を近づける、顔を横に向けて物を見るなど、おかしいと感じたら早めに受診しましょう。手で目を交互に隠して、嫌がる反応の違いを見ると片目の弱視に早く気づくことができます。治療は、原因によって両方の目で映像をとらえられるように眼鏡を使って矯正します。片目の弱視の場合は、もう一方の目をパッチで隠して、弱視の目を使う訓練をする遮蔽法(しゃへいほう)で治療します。


監修:松井潔 先生
神奈川県立こども医療センター 総合診療科部長
1986年愛媛大学医学部卒業後、神奈川県立こども医療センターに勤務。2005年より現職。専門各科と連携しながら、総合診療科で治療に努めていらっしゃいます。

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