子どもをむし歯から守る!仕上げ磨きのやり方はコレ
bee32/gettyimages
仕上げ磨きは、子どもが嫌がって泣き出すとママ・パパもあわてて、つい手を抜きがちに。しかし基本の磨き方をおさえて手早く行えば、キレイに磨けて、子どもも嫌がらないようになります。覚えておきたい仕上げ磨きの基本を、クラジ歯科医院 院長・倉治ななえ先生に聞きました。
効果的に磨くための仕上げ磨きのポイント!
間違った仕上げ磨きは、むし歯の原因です。正しい磨き方を歯の種類ごとに紹介します! 歯を磨く前に、ママ・パパは必ず手を洗ってください。
STEP1 まずは歯ブラシの当て方をマスター
前歯は、表面も裏側も歯ブラシを直角に当てます。
奥歯は、外側・舌側・溝の各面に歯ブラシを直角に当てます。
STEP2 “下の奥歯”を磨くときは、人さし指を入れて口を広げて!
歯ブラシを持たないほうの人さし指を歯に沿って口に入れて、子どもの口を軽く広げます。中指と薬指であごを押さえると安定します。舌側(下の奥歯の内側)は子どもに「あ~」と言わせて、舌が下がった瞬間に手早く磨きましょう。
歯の外側は、歯ブラシを直角に当てて1本ずつ磨きます。歯間を磨くときは、毛先を45度に当てて。
歯の溝は、歯ブラシを直角に当てて、溝の中に毛先をしっかり入れます。汚れをかき出すように磨いてください。
歯の舌側を磨くときは、舌とけんかしないように歯ブラシを上から縦に入れて1本ずつ磨きます。歯間も忘れずに。
STEP3 上の奥歯は、上唇をめくってていねいに
頬と歯の間に歯ブラシが入るようにします。上の奥歯をスムーズに磨くには、歯ブラシを持たないほうの人さし指を、口の中に入れて上唇をめくるのがポイント!
外側の歯は、歯ブラシを直角に当てて磨きます。歯と歯の間は、毛先を45度に当て小刻みに動かします。
歯の溝には歯ブラシを直角に当て、溝の中の汚れをかき出すように磨きます。
歯の舌側は、歯ブラシを直角に当てて1本ずつ磨きます。歯間を磨くときは、毛先を45度に当てましょう。
STEP4 下の前歯は、歯と歯ぐきが見えるように下唇をめくろう
唇の下に歯ブラシを持たないほうの親指を当てて押し下げて、前歯と歯ぐきの間がよく見えるようにしてください。そのとき中指と薬指であごを押さえると安定します。
歯の表側は、歯ブラシを直角に当てて、毛先が歯と歯ぐきの境目に当たるように。
歯の裏側は、歯ブラシの先端を縦に当てて、汚れをかき出します。
STEP5 上の前歯は、上唇小帯に注意しながら磨きます
前歯全体が見えるように、歯ブラシを持たないほうの人さし指で上唇をめくります。上唇の裏にある上唇小帯に歯ブラシが当たると痛くて嫌がるので、人さし指でガードしながら磨きます。
歯の表側は、歯ブラシを直角に当てて、毛先が歯と歯ぐきの境目に当たるように。
歯の裏側は、歯ブラシを縦にして先端部分を歯に当てて、汚れをかき出すようにします。
むし歯になりやすい歯は、①奥歯の歯間、②上の前歯、③奥歯の溝、④生え始め&生えてすぐの奥歯なので、とくに念入りに磨くことを心がけるといいそうです。子どもの歯はむし歯になりやすいので、毎日の歯磨きはもちろん、定期的に小児歯科で診てもらうことも忘れずに。健康な歯は、ママ・パパからのギフト。コツをつかんで、楽しく仕上げ磨きをしましょう。(取材・文/麻生珠恵・ひよこクラブ編集部)
監修/倉治ななえ先生(クラジ歯科医院 院長、日本歯科大学附属病院 臨床教授)
子どもが本来持っている“歯と口が健康になる力”を歯科医の立場で引き出す「子育て歯科」を提唱。『夢は矯正いらず“子育てできれいな歯並びを!”』(主婦の友社)など著書多数。
参考/1才2才のひよこクラブ2018年冬春号「歯磨き応援ポスターで、親子で楽しくむし歯予防!」より