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「子どもの本屋」さんに聞く、3歳ごろにおすすめの本

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「そろそろストーリー性のある絵本を読ませたいけれど、どんな絵本がいいかな?」。3歳前後のお子さんを持つママ・パパにとって、本選びはなかなか難しい問題。そこで、東京・阿佐ヶ谷に児童書専門店を構えて25年になる「子どもの本や」さんに、「3歳におすすめの本」について聞きました。下は2歳ごろから、上は高校生まで。長く本に親しむ子どもをたくさん育ててきた「本選びの達人」のみなさんは、どんな絵本を選ぶのでしょうか?

関連:【絵本読み聞かせ】「赤ちゃんって、本当に絵本が好きなの?」

名作に宿る、子どもを夢中にさせる力

3歳前後の子どもに読んでほしい。「子どもの本や」さんが選んだ本4冊を紹介します。

1.『ねずみのいえさがし』(童話屋)
 ヘレン・ピアス(著)/まつおか きょうこ(翻訳)

ねずみが自分の家を探す様子を物語にして描いた写真絵本です。火の近くやギターの中など、住む場所をいろいろと試すのですが、どれもしっくりこない。それでも最終的にはおもちゃの家が見つかり、ねずみはひと安心します。この満足感が、絵本を読む子どもにはとても大事。「ここがいいかな」、「いやここはあつすぎる」といった具合に、話もテンポよく進みます。リズミカルな言葉は、子どもに快感を与えるでしょう。この本に登場するねずみは、作者のヘレン・ピアス氏が、主人公にぴったりのねずみを探し出し、毎日一緒に遊んで、心通わせていたといいます。こういうところからも、まっすぐな目線で子どもに語りかけてくる作者の温かみが感じられます。このシリーズは、『ねずみのともだちさがし』、『よかったね ねずみさん』へと続く三部作で、3冊まとめて買っていかれる方もいらっしゃいます。自分で字が読めるようになってからも繰り返し読み続けるお子さんも多いですよ。


2.『おやすみなさいおつきさま』(評論社)
 マーガレット・ワイズ・ブラウン(著)/クレメント・ハード(イラスト)/せた ていじ(翻訳)

子うさぎが、身のまわりのいろいろなものに「おやすみなさい」を言っていくお話です。暖炉には火が燃え、部屋の中を小さなねずみが歩き、部屋はだんだんと暗くなり、外の月はだんだんと高くなる。時間の経過とともに部屋の中が変わっていく様子をさし絵がていねいに描き出しています。一つ一つの言葉が短く、それがまるで詩のように美しい。大きな自然とともに時が過ぎてゆき、自分もその一部なのだと感じながら、安らかな眠りにつける本です。読み聞かせをする大人も楽しめる絵本です。「おやすみ そこここできこえるおとたちも」という部分の「そこここ」という言葉を気に入って、小さな子どもが使うようになったというお母さんの話も聞きました。。


3.『三びきのやぎのがらがらどん
 マーシャ・ブラウン(イラスト)/せた ていじ (翻訳)

1965年に出版され、半世紀以上愛されてきた名作です。三匹のやぎは草を食べるために山に向かいますが、そこに行くために通る橋の下にはトロルという怪物が住んでいて、やぎを食べようとします。一番目のやぎは「もう少しまてば、ぼくより大きい二番目のやぎがきますよ」と言い、食べられずに無事、橋を渡り終えました。続いて二番目のやぎ、三番目のやぎが通るのですが、三番目のやぎは大きくて強く、トロルを倒してしまいます。この話の奥には、力がない者は知恵を使ってでもなんとか人生を切り開いていくという昔話のメッセージが流れています。マーシャ・ブラウンのさし絵は、北欧の昔話の持つ力強さをよく表しています。子どもたちには、このような昔話をたくさん読んでほしいと思います。


4.『まよなかのだいどころ』 
 モーリス・センダック(著)/じんぐう てるお(翻訳)

3歳には少し早いかもしれませんが、4歳ごろのお子さんには、モーリス・センダックの絵本を必ずといっていいほどすすめています。センダック以前の絵本は、どちらかというと子どもの明るい面を描くものが多かったけれども、センダックは子どもの心の奥に宿るものをしっかりと探って作品にしています。気に入った子は、センダックの本を何ケ月も読み続けます。子どもは現実とファンタジーの世界を行ったり来たりしながら、現実を乗り越えて成長します。そうした子どもの力を、センダックは引き出そうとしていたのでしょう。同じ作者の『かいじゅうたちのいるところ』もおすすめです。

今回紹介した絵本は、「子どもの本や」さんとしては紹介したい本の中のごく一部。まだまだいい絵本はたくさんあるようです。子どもは気に入った絵本を見つけると、何度も何度も「読んで」とお願いしてきます。そんな一冊が見つかるといいですね。(取材・文・撮影/香川 誠、ひよこクラブ編集部)

取材協力/子どもの本や(東京都・阿佐ヶ谷)
多くの子どもに本を楽しんでもらおうと、小学生の子どもを持つママたち5人が1993年7月に阿佐ヶ谷で開業。子どもの本選びに困っている親のために、毎月1回、2~3冊の児童書を発送するサービスも行っています。本選びは一人一人の子どもの読書経験や成長に合わせて変えているとのこと。
住所:東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-47-7
TEL/FAX:03-3314-3455
営業時間:11:00~17:00
定休日:水、木、祭日
ブログURL:http://d.hatena.ne.jp/kodomonohonya/

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