お子さんに教えてあげましょう。節分のこと&楽しみ方
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節分といえば伝統行事の一つですね。豆まきをしたり、恵方巻をいただいたり。楽しいことを思い出す方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、節分について、お子さんにも教えてあげたい、やさしい知識と楽しみ方をご紹介します。
中川 裕美子
マナー講師・コンサルタント
マナー&コミュニケーション講師です。OL時代は役員秘書を担当し、儀礼手配に勤しむ日々を過ごしてきました。日頃、おもてなしの教育を担当しています。
節分に、なぜ、豆をまくの?
節分と言えば、豆まき。中国と日本の伝統行事が重なって、室町時代くらいから豆まきが始まったといわれています。でも、なぜ節分に豆まきをするのでしょう。
そもそも、節分とは?
節分とは、季節の変わり目を意味し「立春」「立夏」「立秋」「立冬」と、本来は年に4回あります。春の始まりを告げる「立春」は年の最初ということもあり、特に大切にされてきました。そのため、今は「節分」というと「立春」の前の日である2月3日(頃)を、一般的には意味するようになっています。
豆まきは、魔よけのため
豆まきは「厄除け」のために行われます。「鬼」は、災害や病気などの悪いことを意味します。豆は鬼に象徴されるような悪霊を祓う(はらう)力があるとされています(注:諸説あります)。お子さんには、「悪いことをする鬼を、力があるお豆さんで追い出すのよ!」と教えてあげましょう。
豆まきのしかた
ここで、豆まきのしかたをご紹介しますね。
豆まきは夜に行いましょう
豆まきは、節分の夜に行います。ドアや窓を開けて「鬼は外、福は内」と大きな声で言いながら、家の内外に豆をまく地域が多いです。最近の都市部では、近所迷惑や掃除の大変さから、小声で行い、豆を小さな袋に入れて、部屋の端に置くような家もあります。
伝統的に楽しむのであれば、ご主人が豆をまきましょう
伝統的に楽しむのであれば、家内安全を願い、一家の主人が豆まきをします。最近では、パパが鬼の仮面をかぶって、お子さんが鬼役のパパに豆をぶつける家も増えてきました。思いっきり豆をまいて、鬼が戻って来ないように、ドアを強く閉めると良いとも言われています。
豆まき後、年の数だけ豆を食べます
豆まきを終えたら、家族それぞれが年の数だけ、豆を食べましょう。無病息災を願って、一粒ずつ頂きます。食べきれないときは、お豆をお茶に入れた「福茶」を頂くのも、縁起が良いとされています。
節分、節分行事の楽しみ方
豆まきのほかにも、節分には、楽しみ方がたくさん!ごちそうやイベントなども、ご紹介しますね。
「恵方巻」で、1年の幸せを願いましょう
節分に作られる、長いのり巻きに、「恵方巻」(えほうまき)があります。節分の日に、吉方を向いて、恵方巻にかぶりつく!という風習があります。関西から始まった、無病息災を祈る風習という説が有力です。最近は全国に広がりつつあります。
節分のごちそうパーティー
節分には、恵方巻やのり巻きのごちそうパーティーも楽しいかもしれませんね。春らしいお花をテーブルに飾り、季節の野菜サラダを添えてみてはいかがでしょうか。インスタ映えもしそうですね。伝統的なお料理を楽しみたい方には、邪気を祓うとされる、炒ったお豆の料理がおすすめです。
神社やお寺では、節分のお祭りやイベントも!
節分行事、節分会(せつぶんえ)を行う神社やお寺が数多くあります。大きな神社やお寺などで行われる、有名人を招いた盛大な豆まきは、ニュースなどでもよく見かけることでしょう。また、伝統的に楽しみたいときは、立春に向けての雅楽や日本舞踊のイベントがおすすめです。そうした行事に合わせて、福を呼ぶとされる「福豆」や魔除けのための「祓い人形」を配っている神社やお寺もあります(有料の場合あり)。お子さんと一緒に神社やお寺に参拝に行くのも、楽しいかもしれませんね。
暦の上では、立春がお正月。その前日の節分は大みそか。この大みそかでもある節分に厄除けし、無病息災や1年の幸せを願って日本の伝統文化を楽しむことは、家族にとって、とても有意義な時間になるかもしれません。どうぞ素敵な春をお迎えになりますように。