冬の本格的おむつはずれ 始める前に知っておきたいこと!
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赤ちゃんが1歳を過ぎたころから、「おむつはずれ、いつ始めよう?」と気になるママ・パパが増えてくるようです。一般的には夏スタートがいいというけれど、冬に始める&進めるおむつはずれでもOK。実際に保育園で子どもたちのおむつはずれにかかわっている、新宿せいが子ども園の保育士さんに、冬のおむつはずれの基本の「キ」を聞きました。
そもそも「おむつはずれ」ってどういうこと?
「おむつはずれ」とは、おむつをはいたままでおしっこやうんちを出すことが当たり前だった子どもが、トイレで出せるようになることです。おむつは、親が“はずす”ものではなく、子どもが主体となって“はずれる”もの。親が早くはずそうとしてもうまくいきませんし、だからといって、何もしなくてもはずれるというものではありません。トイレでおしっこをする=生活習慣の1つとして、ママが子どもの心と体の発達に合わせ、根気強くかかわっていくことで、できるようになっていきます。
プレおむつはずれって?
プレおむつはずれは、本格的おむつはずれの前段階として、おしっこやトイレのイメージ作りをすること。「おしっこをすると気持ちいい」、そして「おしっこはトイレでするもの」ということを教えていきます。子どもの発達段階によって時期は異なりますが、1歳代から始めてもOKです。
本格的おむつはずれって?
本格的おむつはずれは、発達や環境の条件がそろった上で、決まったタイミングでトイレに誘うこと。1日数回、「トイレでおしっこしよう」と子どもを誘い、最終的にはおむつがはずれてパンツに切り替えられるよう、周囲が働きかけを行います。
おむつはずれはどう進む?
1歳代ではまず、おしっこやトイレのイメージ作りを始め、興味・関心を育てていきます。2歳代に入り発達条件がそろったら「トイレでおしっこしよう」と誘い始めて。3~4歳ごろになると日中のおしっこがトイレでできるようになる子も増えてきます。5~6歳になると外出先でもトイレに行けるようになり、おねしょも減って1日中布パンツでOKに。
本格的おむつはずれを始めてOKの「3つの発達条件」
おむつはずれをスムーズに進めるためには、あせりは禁物です。「おしっこしよう」と子どもを定期的にトイレに誘い始める時期は、「おしっこの間隔が空いてくる」「おしっこやトイレに興味を持つ」「1人で歩ける」の3つの発達条件がそろってからに。だいたい2歳が目安になります。
①おしっこの間隔が1時間30分~2時間空く
ある程度おしっこをためておけるよう膀胱が大きくなることは、おむつはずれを進める上で不可欠なこと。膀胱が発達して、日中のおしっこが1時間30分~2時間空くようになるのが、トイレに誘い始める目安です。
②おしっこやトイレに興味を持ち始める
「ちー」「しーしー」などのおしっこに関する言葉が出たり、おむつはずれの絵本が好きだったり、ママ・パパのトイレについてきたりといった様子が見られるように。トイレやおしっこに興味を示すしぐさなどがあれば、そのときが始めどきです。
③1人で歩ける
トイレでおしっこをするためには、子どもが自分でトイレまで歩いていくことができ、おまるや補助便座で座った姿勢を保てるくらいの体の発達が必要。これらができないうちからおむつはずれを始めると、子どもにもママ・パパにも負担がかかります。
おむつはずれをスムーズに進めるためには、子どもの体や心の発達とおむつはずれの進め方について、知っておきたいことがあります。まずはあせらずに、子どもに合ったおむつはずれのタイミングを見定めたいですね。(取材・文/前田ユリ、ひよこクラブ編集部)
取材協力/新宿せいが子ども園
子どもの自主性を育てる保育がモットーの私立子ども園。フロアごとに異年齢の子どもたちが、幼児用家具で区切られた空間でのびのびと活動しています。今回は石井佐知子先生、田村早百合先生にお話を聞きました。
参考/「1才2才のひよこクラブ」2018年冬春号「冬のおむつはずれ実践テク」より