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赤ちゃん・子どもの「朝早く起きすぎる問題」には“遮光カーテン”⁉ 米国IMPI公認・乳幼児睡眠コンサルタントが秘策を伝授

更新

母と小さな赤ちゃんがベビーベッドでは朝目が覚めたし、笑みを浮かべて
Kuzmichstudio/gettyimages

今回のテーマは「早朝起き」。春~夏になると、赤ちゃんや子どもの早朝起きで悩むママ・パパが増えてくるとか⁉

日本人初の米国IMPI公認・乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文さんが、赤ちゃんや子どもの睡眠について米国NYから情報を発信する「愛波文さんのぐっすりねんねROOM#3」。

愛波さんもご長男の早朝起きに悩んだ時期があったそうです。科学的根拠に基づいた早朝起きの予防策や改善法を教えてくれました。

朝日が昇るタイミングではなく、朝6時を過ぎたころの起床がベスト

春~夏になると、お子さんの早朝起きで悩む方が増えてきます。早朝起きはねんねトラブルの中でも改善に時間がかかることがあるため、できるだけみなさんには早めに予防をしていただきたいと思っています。

朝日が昇ってくる時間が日に日に早くなってきていますが、お子さんが朝日の光とともに起きてしまい、そのまま1日を始めていませんか? これだと1日のリズムが狂ってしまいます。では、どのようなことに気をつけるといいのでしょうか?

乳幼児の睡眠コンサルテーションでは朝6時前はまだ夜、6時を過ぎたら朝という判断をします。朝6時でも早いと思う方はいらっしゃるかと思いますが、朝6時に機嫌もよく元気な場合は十分睡眠が取れているため起きてもいい時間とみなされます。親の都合で朝6時前に起きないといけない場合は、もちろんそれでOK。けれど、1日の合計睡眠量がきちんととれているかの確認はしてくださいね。

まずは朝日が寝室に入ってきていないかチェック!

私も長男のときは早朝起きに悩みました…。春~夏にお子さんの早朝起き(朝6時より前に起床すること)で悩んだ場合、以下のことを確認し、改善をしてみてください。

その1.朝方、部屋に光が入ってきていないかを確認

第一に確認していただきたいのが、光。人間の脳は、朝の光を浴びると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が止まるため、わずかな光でも敏感な子は脳が光に反応し、起きてしまいます。
「うちは遮光カーテンだから大丈夫」と思っていても、すき間から光がもれていることも。光がもれている場合は、対策をしたほうがいいでしょう。

私の長男は、カーテンのすき間から一筋の光が入ってきていたせいで、毎朝、4時半に起きていた時期がありました。そこで、遮光カーテンのすき間をすべて面ファスナーを使ってふさぎ、カーテンレールの上からもれる光も布を当てて防ぎました。その結果、次の日から朝6時半まで寝るようになりました。長男の場合はすぐ効果が表れましたが、早朝起きは改善に2週間から1ケ月ほどかかることもありますので、続けてみてくださいね。

愛波家の寝室のカーテンはこうなっています

愛波さんの個別相談をうけた人の実例1

愛波さんの個別相談を受けた実例2

子どもの活動時間や生活音も原因になることが…

2.夕寝(昼寝)から就寝までの活動時間が長すぎる

2つ目に確認していただきたいのが、夕寝(昼寝)から就寝までの活動時間(起きている時間)。夕寝(昼寝)から就寝までの活動時間が長すぎると、脳が興奮した状態で寝るため、ゆっくり休むことができず、朝早く起きてしまう原因につながることがあります。多くの親は就寝時間を遅くしたほうが、朝遅く起きてくれると思うのですが、活動時間が長すぎて就寝時刻が遅くなってしまうと、脳が興奮状態になってしまい、寝ぐずりをしたり、夜泣きをしたり、早朝起きにつながる確率が高くなります。

3.早朝に何か音がしていないか

その次に確認していただきたいのが、音。朝方は徐々に睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が少なくなってきて、浅い睡眠になってきます。そのため、少しの音でも起きてしまうことが。窓の外を走るトラックやごみ収集車の音、鳥や犬の鳴き声、家族がシャワーを浴びたりキッチンで料理をしたりする音など…。これらが早朝起きの原因になりますので、“ぐっすりノイズ”(ホワイトノイズに代表される、雑音をブロックする音)を使用して音を消すのが効果的です。寝かしつけから朝起きるまで、連続して同じ音を流しましょう。ホワイトノイズを発生させる機械やアプリを使ったり、空気清浄機の音がボーボーとうるさいぐらいでしたらそれでも代用ができます。

親の反応や朝寝の長さ、室温にも気を配るとGOOD

4.朝方お子さんが起きた時の親の反応

早朝に子どもが起きたとき、親がどのように反応しているかもポイントです。お子さんが起きたらすぐ授乳や添い寝をしたり、リビングに連れていったりしていませんか?
それらが朝早く起きてしまう原因につながっていることがあります。起きたら授乳や添い寝をしてくれる、リビングで遊べるということを子どもが学習すると、どんどん早く起きるようになってしまうことが。朝6時までは授乳をしない、リビングに連れていかないと決め、一貫性をもって対応をしてみましょう。
もし、お子さんが早朝に起きたとしても、そっとしておきましょう。そして6時になった時点で、カーテンを開けて大げさに「○○ちゃん(○○くん)おはよう!」と伝えてみてください。これを毎日繰り返し行うことで、“ママ・パパがカーテンを開けて「○○ちゃん(○○くん)おはよう!」と言ったら起きる時間なんだ”ということを少しずつ理解していきます。

5.朝起きてから次の睡眠の時刻

午前中に昼寝をする“朝寝”開始の時間が早すぎたり長すぎたりすると、お子さんにとって朝寝が夜の睡眠の延長になってしまっていることがあります。個人差はありますが、一般的に9カ月ぐらいから8時前の朝寝は一日の睡眠スケジュールを崩してしまいますので、おすすめしていません。(一人一人成長によります)

6.子どもが暑すぎたり寒すぎたりしていないか

春~夏に、冬と同じ衣類を着せて寝かせている場合は暑すぎます。子どもは暑いと寝苦しくなるので(大人もですが)、汗をかいていたら衣類で調整するか、エアコンをつけてあげましょう。睡眠に適している室温は、親が肌寒く感じる20~22度になります。

早朝起きは改善に時間がかかることがありますが、親(保育者)が一貫性を持って続けることがとても大切です。わが家は寝室の遮光を徹底した結果、次男は早朝起きになることはありませんでした。まだ早朝起きがない子でも、いつ早朝起きが始まるかはわかりません。家族全員で質のいい睡眠をとるためにも、遮光を心がけてくださいね。(構成・ひよこクラブ編集部)

愛波 文さん

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