幼稚園・保育園から子どもが帰るのは何時?20年間で幼児の生活はこう変わった!
少子化や共働き世帯の増加など、社会の変化や親の生活の変化を受けて、子どもの生活も変わってきています。首都圏の幼児の保護者を対象にした調査によると「幼稚園児や保育園児が平日、家の外にいる時間が長くなっている」ことがわかりました。その現状と要因について、調査を実施したベネッセ教育総合研究所に聞いてみました。
子どもが園で過ごす時間が長くなっている
以下は、この20年間の「子どもが家を出る・家に帰る時刻と家の外にいる平均時間」を比較したデータです。
幼稚園児・保育園児ともに、家を出る時間が早く、帰宅する時間が遅くなっていています。それに伴い、家の外にいる平均時間もそれぞれ30分~60分ほど増えているという結果に。
家の外にいる時間が増えた理由と背景
この理由について、ベネッセ教育総合研究所に聞いてみました。
「この20年間で子どもが家に帰る時刻が遅くなっている傾向は、就労する母親の増加を背景に、預かり保育や延長保育を実施する園が増加していることも一因でしょう。また子育て支援の一環で降園後に園庭開放を行う園もありますし、遠方の園に子どもが通う家庭では送迎の時間が長くなっていることも考えられます。」(ベネッセ教育総合研究所)
また、同じ調査で「子どもが園で過ごす平均時間について」、次のようなデータも出ており、特に保育園児は1日のうち、多くの時間を園で過ごしています。
・保育園児では「8時間くらい」から「10時間くらい」が約7割
・幼稚園児では「5時間くらい」と「6時間くらい」で約8割
子どもとの時間をどう過ごしてる?先輩ママに聞いてみた!
園にいる時間が長いということは、言い換えれば、家庭で過ごす時間が短くなっているということ。限られた時間の中で、ママたちはどのように子どもと接しているのでしょうか? 口コミサイト「ウィメンズパーク」では、さまざまなアイデアや工夫が語られていました。
「余裕がなく、つい子どもに怒ってしまうこともありますが、見ているよ~と伝えることを心がけています。『あら、早く起きられたね。今日はいつもより顔をきれいに洗えてカッコイイ。そのズボンいいね。(靴とってくれて)ありがとう。(朝の準備)おっ、全部自分で出来とるやん』など、できるだけ気を配って声かけするようにしています」
「子どもは保育園に通っています。家事は、手抜き・家電に頼る(ロボット掃除機、食洗機等)・ファミサポと病児保育も利用しています。頼れるものには頼って、子どもと過ごす時間が増えたり、私の息抜きになるなら、それはそれでいいかなと思っています」
「朝、少し早起きして、園に行く前の30分は子どもと遊ぶ時間と決めています。遊びの内容は、折り紙だったり、カードゲームだったり、ひらがなの練習だったり…子どもの気分によって違いますが、朝一通り遊ぶと満足してスムーズに園に行ってくれます。その分、夜は子どもと一緒に寝落ちしてしまいますが(笑)」
さまざまな方法で奮闘している様子がうかがえます。園でどのように過ごしているのかを先生に教えてもらい、関連した遊びを家で取り入れてみるなどの工夫も子どもの遊びを深めることにつながるかもしれませんね。(文・川島ヒロヒト)
〈調査データ〉
出典:「第5回幼児の生活アンケート」(ベネッセ教育総合研究所)
■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。
■記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。