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問い詰めるのは逆効果!夫の意識を変える「確認ワード」

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AntonioGuillem/gettyimages

夫婦を続けていく中では、日々さまざまなコミュニケーションが発生します。当然ですが、常にいい関係とは限りません。普段はうまくいっていても、何かの拍子やちょっとしたボタンの掛け違いですれ違う事もあります。そういう時、どうすればいいのでしょうか。夫婦のコミュニケーションのテクニックについて、夫婦カウンセラーの木村泰之さんに教えていただきました。

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木村 泰之
夫婦カウンセラー
一般社団法人夫婦問題レスキュー隊 代表理事。3万人以上のカウンセリング、夫婦カウンセラー養成、セミナー、相談者交流会等、様々な形で日々アドバイスを行う。
ブログ:一般社団法人夫婦問題レスキュー隊(毎日更新中)

夫婦のコミュニケーションとは

夫婦になる前、恋人同士だったときは上手くいっていたはずの二人。夫婦になるとなぜすれ違いが生じるのでしょうか。これはコミュニケーションの質が変わることに一因があります。

夫婦になる前の関係

夫婦になる前の恋人関係の時を思い出してみましょう。恋人の時は、比較的自分の思っている事をお互い気にせずに話せます。なぜなら「これを言うと相手はどう思うのか」という、相手を知りたいという心理が働くからです。恋人というのは自由な関係であり、お互いに縛りもなく責任も希薄です。時にはつい相手を傷つけたり、見当違いな事を言ったりする事も珍しくありません。その中から「この人はこういう人なんだ」「これを言うと怒るんだ」等、無意識のうちにケーススタデイを作っています。恋人の時はいわば、お試しの関係のコミュニケーションでもあります。

夫婦になってからの関係

では、そういう恋人の関係から夫婦になるとどう変わるのか。夫婦とは簡単に言えば一生を共にする関係ですから、現実的な会話が増えます。住まいの事や仕事の事、子育てやママ友との付き合い等、とにかく暮らしの中で発生する会話が殆どです。日々の生活に直結するので、少々の事を気にしていては前に進みません。理解してもらうために強く言ったり、繰り返し言ったりする事もあります。
その反面、長い間一緒にいて相手を知っている分、細心の注意が必要な事もあります。「相手のプライドを傷つけない言い方をしなければ」という意識が働いたりもします。このように夫婦のコミュニケーションは、二つの異なる意識を使い分ける関係でもあります。

夫婦のコミュニケーションが円滑な時、すれ違う時

夫婦になって日常のコミュニケーションが増えると、普段は問題なくても、感情をぶつけてしまう時もあります。しかも、それはいつでも突然起こります。午前中は和気あいあいとしていたのに、あるきっかけで午後は大喧嘩なんて事も珍しくないのが夫婦です。
いくら正しい事を言ったとしても、いくら細心の注意を払っていたとしても、すれ違いはどうしても発生してしまいます。誰でも常にいい関係を保ちたいのですが、すれ違いを100%回避するのは難しい事です。ではどうすればいいのでしょうか。

円滑な時には期待感・真摯な気持ちがある

夫婦のコミュニケーションが円滑な時、夫婦で和気あいあいとしている時には、「〇〇しようか!」「○○がいいね」「○○はどう?」「○○でもいい?」という期待感や真摯な気持ちが存在します。会話が提案型で、相手に選択肢を渡しているのです。それは、相手を認めている、相手へのリスペクトの気持ちがあるからです。その気持ちを相手も感じ取るので、「それいいね」「そうだね」「いいと思う」「いいんじゃない」と自然に肯定の言葉が出てきます。そういう時の夫婦は自然と笑顔が出ますし、思いやりも感じられます。

すれ違う時には喪失感・決めつけがある

では、逆に夫婦にすれ違いが生じる時はどうでしょうか。そういう時には、「○○って言ったのに」「○○はやめてよ」「○○は違うだろ」「〇〇をやらないで」など、会話に喪失感や決めつけが存在します。相手を自分の考えに寄せたいとか、相手に自分の気持ちをわからせたいという、一方的な心理が働きがちです。残念ながらそういう時ほど、相手が反発するのは目に見えています。なぜならこういった決めつけの言葉は、相手には「ごめんと言わせたがっている」と映るからです。型にはめようとすると、ウンと言わないのが人間の心理です。

夫婦のコミュミケーションの鍵は妻にあり

そこでカギになるのは、夫婦の思考の違いです。日ごろのカウンセリングでもよく感じますが、夫よりも妻の方が「圧倒的に思考に柔軟性がある」場合が多いことです。例えば妻側の相談では「いろいろ言っても無駄」「一度言ったら曲げない」「頑固でテコでも動かない」という夫のイメージが出てきます。それを正面から変えさせるのは非常に難しいのです。逆に言えば、妻側には柔軟性があるという事です。多くの場合、妻が夫婦のコミュニケーションの進行役になるという意識を持ってもらうと、会話がスムーズになってきます。

夫には問い詰めではなく「確認」

具体的な相談例を出しますと、夫が何か予期せぬ事をすると「これあり得ないんだけど」「何度も言わせないでよ」「私には意味不明」「ちょっとそんなに慌てないでよ」と、どうしても夫を止めさせたい、言う事を聞かせたいという言葉が出てしまい、うまくいかない場合があります。そういう言い方をすると、夫からは「仕方がないだろう」「俺のせいじゃない」と、逆ギレや反発の言葉が返ってきて、途端に空気が悪くなります。そうなると、お互いにまた疲れる関係に陥ってしまいます。
そういう時にこそ、夫婦のうちより柔軟性をもっている方の出番です。どう言えばいいのかというと「このままで本当にいいの?」「言っている事わかる?」「わかるように説明してくれる?」「急がないといけないの?」というように、相手に丁寧に聞き返す意識です。問い詰めから丁寧な確認の言葉に変えると、相手の受け止め方もガラリと変わります。ウンとかハイとか言わせるのではなく、その理由や原因を聞いてみるというイメージです。そうすると、相手も「自分にも責任がある」「簡単に考えてはいけない」「ちゃんと答えなければいけない」という意識が出てきます。

言葉、表情、タイミングの選択

また、大事なのは言葉の置き換えだけではありません。話している時の表情やタイミングも非常に重要です。相手の目をみながら、「ちゃんと話をして欲しい」と穏やかな雰囲気で話すイメージです。また、空腹の時や仕事で忙しそうにしている時、自分も体調がすぐれない時には難しい会話は避けるべきです。逆に精神的に余裕がある時に話すと、全然会話が違ってきます。

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夫婦の会話は、どうしても自然体ではうまくいかない時もあります。そういう時にはどこかで、コントロールしたくなる意識が働いてしまいます。そんな時こそ、しっかり考えなければいけません。本来好きで一緒に暮らしているのが夫婦です。だからこそ一番気を許せる相手であり、一番気を遣う相手でもあります。その思いを持って臨むのが一番のコミュニケーション術です。

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