頑張らなくても、朝夜のバタバタが激減!すぐマネできる、朝の“ながら”家事
共働き家庭にとって、朝と夜の限られた時間をどう使えばいいのかという悩みはつきることがありません。そこで、時短家事や環境整備についてのセミナーや講演を行う知的家事プロデューサーの本間朝子さんに働くママ・パパがすぐに実践できる家事テクについてアドバイスいただきました。
朝家事は動線に絡めてこなすとラクになる
掃除や洗濯、料理や子どもの支度などは、ちょっと考え方を変えて行動してみると、グンと楽になるはず」と本間さんは言います。特に朝は時間を短縮するために、効率のいい動線と家事のルーチンワークを提唱しています。
「 寝る前に寝室にフロアモップを置いておきます。朝はまず、起きたらフロアモップを持って掃除をしながら洗面所へ。洗顔をした後、顔を拭いたタオルで鏡をふき、タオルは洗濯かごにイン。またモップで廊下からキッチン、ダイニング、リビングと拭けば、5分で 主要スペースの掃除が終了です」
朝食に時間をかけない
さらに朝家事のポイントは朝食に手間をかけ過ぎないことだそう。
「素敵な朝食は時間に余裕がある時だけでいいんです。平日の忙しい朝なら、ごはんに納豆やじゃこを『のせるだけ』や、バナナと牛乳を『かけるだけ』のシリアルで十分。果物なら包丁を使わずに食べられるバナナやイチゴ、ぶどうなどがオススメです。野菜が欲しければ、切る作業は時間がかかるので、トマトは切らずに食べられるプチトマト、手でちぎれるレタスやそのまま出せるベビーリーフを用意します。和食がいいのなら、ご飯のお友の納豆、海苔、鮭フレークなどをトレーに乗せて冷蔵庫に用意しておき、そのまま出せばOK。乾燥ワカメや冷凍野菜を入れて具だくさんにしたインスタント味噌汁もおススメです。」
(編集部注)小さい子がいる場合は窒息のリスクがあるので、包丁を使って小さくカットしてください。
夜の片付け時間をラクにする「帰宅後5分」の攻略法
本間さんは、夜家事での決め手は帰宅後の5分にあると提唱しています。
「家が散らかる原因は外からものが入って来た時なんですね。ですから帰宅した後にものをどう置くかが重要 。私は『帰宅後5分は魔の時間』と呼んでいます。この5分を制することができれば家の散らかりはかなり予防できるんです」
では「魔の5分を制する」にはどうしたらいいのでしょうか。
「簡単にいうと、家から持ち出したものを定位置に戻すこと、そして新たに入ってきたものをその場で仕分けすることです」
本間さんは、鍵をかける場所や仕事用のバッグを置く場所など、ものの定位置を無理のない場所に決めています。
「カギは靴箱の扉裏のフックにかける、カバンはクローゼットの中、など、しまいやすい位置を決めておけば自然と戻せます。新たに入ってくる郵便物はゴミ箱と、その近くの引き出しにハサミを用意しておき、すぐに開封して必要のないものは処分します。いるものは一件ずつクリアーフォルダーにいれてファイルボックスへ。 」
夫も子どもも同じように、カバンやランドセル、帽子などそれぞれ置く場所を決めておけば、帰宅後にリビングにものがあふれることもないそう。
「また買ってきた食材はキッチンの床ではなく、調理台に置くようにするんです。常温でいいからと、目のつかない場所に置いておくとそのままになってしまうから、必ず邪魔になる場所に置きましょう。『床に物は置かない』がルールです」
朝家事・夜家事の最大のポイントは自分が動かなくていい時間を活用すること
朝家事・夜家事のどちらも「もっと自分をラクにする方法を取り入れて欲しい」と本間さん。
「これまでの家事は、自分が家で起きている時間にしかできないというのが常識でした。でも今は最新のスマート家電を使うことで自分の代わりに家事がこなせるようになりました。ロボット掃除機は、自分がいない間に掃除してくれる強い味方です。自動調理鍋なら菌が繁殖しない温度を保ったまま、手間のかかる煮込み料理が帰宅した後にできていますよね。洗濯についても乾燥までを、私は外出している間に終わるようにセットしています」
家事環境を整えて、無理せずに家事をこなせるようにしたいですね。
(石井香奈子/メディア・ビュー)
■監修/本間朝子さん
知的家事プロデューサー。
自分自身が仕事と家事の両立に苦しんだ経験から、家事の効率化に役立つメソッド「知的家事」を考案し、メディアや講演等にて提案。毎月自由が丘で無料セミナーを開催している。『写真でわかる! 家事の手間を9割減らせる部屋作り』(青春出版社)、『ゼロ家事』(大和書房)など著書多数。http://honma-asako.com/