妊婦健診でわかった子宮頸管ポリープ…どうしたらいい?【産科医・北島米夫のニンプのお悩み相談室】


妊婦健診のときに、子宮頸管ポリープがあることが判明。先生によると次回の健診のときに取ってくれるとのことですが、怖くて気が進みません…。
モヤモヤがスッキリ晴れる助言をくれる、と妊婦雑誌「たまごクラブ」編集部員からも信頼されている北島米夫先生が、ニンプさんのお悩みをスッキリ解決! 悩めるニンプさんの心を軽くするアドバイスをお届けします。
子宮頸管ポリープは取らなきゃダメ?
妊婦健診で「子宮頸管にポリープがある」と言われました。次回の健診時に外来で取るとのことですが、怖いです。麻酔はするのでしょうか? 痛みはないのですか?ただでさえ内診が苦手なので心配です。どうしても取らなければダメなんでしょうか? (妊娠7カ月のニンプより)
ほとんどが良性で、自然と取れることも
子宮頸管ポリープは、子宮の入り口にできる米粒くらいの大きさのポリープです。なぜできるのか原因はわかっていませんが、よく見られる症状で、ほとんどが良性です。ある程度大きくなると、血流が滞って壊死(えし)するため、自然と取れてしまうことがあります。また、自然分娩なら、赤ちゃんが産道を通るときにぐりぐりと頭をこすりつけるため、その刺激で取れることもあります。
妊娠中の子宮の入り口はとてもデリケートなので、ポリープがあっても放っておく医師が多いかもしれません。ただ、ポリープの表面はやわらかく、刺激でこすれたりすると出血しやすいので、切迫流産・切迫早産や前置胎盤(ぜんちたいばん)といった妊娠経過に関係する子宮内部からの出血と区別がつかず、まぎらわしいことも。そのため、健診で取る医師もいます。
一瞬で取れて、麻酔の必要もなし
取るとしても、内診の間のほんの一瞬で、いつ取ったのかわからないほど。痛みはないので安心してください。麻酔も必要ありません。
ご相談のニンプさんは内診が苦手とのことですが、体に力を入れると痛みを感じやすいので、ゆっくり息を吐きながら、入れている力をゆるめるようにしてみるといいでしょう。
もし、取ってもらわなかった場合は、産後の1カ月健診のときに、ポリープがまだあるかどうか確認してもらってもいいかもしれませんね。産後でも、タンポンやセックスの刺激でポリープの表面が傷つくと出血するので、ほかの病気との区別をするために、気になるなら取ってもらうといいでしょう。その際も、麻酔の必要はなく、痛みはありません。
先生から最後にひと言
妊娠経過に関係する出血と区別するために、健診で取る医師も。痛みはないので安心して!
監修/北島米夫先生 イラスト/花くまゆうさく 文/たまごクラブ編集部
いかがでしたか? 北島先生の相談室は「たまごクラブ」で好評連載中です。
参考/『たまごクラブ』2021年11月号「産科医・北島米夫のニンプのお悩み相談室」
※掲載している情報は2021年11月現在のものです。