性別はいつ決まる?エコーの見方は?超音波検査でわかること【産婦人科医】


おなかの赤ちゃんの性別については、事前に知っておきたい人、生まれるまで知りたくない人、などそれぞれのプランがあると思います。事前に知りたいというママ・パパは、健診のたびにソワソワしているのではないでしょうか。性別が決まる時期や超音波写真の見分け方などを北島レディースクリニック院長・北島米夫先生に解説していただきました。
赤ちゃんの性別は受精の瞬間に決まる
精子には、男性を決定するY染色体を持つY精子と、女性を決定するX染色体を持つX精子がいて、数は半々。1回の射精で放たれる精子の数は2億〜4億個といわれています。グングン前へ進んで、子宮内へと泳いでいきます。一方卵子は、月に一度だけ排卵され卵管で精子との出会いを待ちます。ここまでたどり着ける精子の数は約60〜200個で、そのうちのたった1個の精子が卵子と受精します。Y精子が受精すれば男の子、X精子が受精すれば女の子ということになり、受精の瞬間に性別は決まっているのです。
男の子・女の子 超音波検査でわかること
検査でわかること&違いを深掘りしてみましょう。
女の子の超音波写真の特徴
女の子の体全体の断面図(超音波画像)は、胴体から脚のつけ根にかけてのラインが平らに見えるのが特徴です。男の子であれば陰茎が飛び出して見えるので、平らには見えません。また、女の子のお股まわりは、脚と脚の間に木の葉のような外陰部が見えます。また空洞のように見える膀胱と腸の間に、子宮が見えることもあります。
男の子の超音波写真の特徴
体全体の断面図(超音波画像)は、胴体から男の子のシンボルである陰茎が飛び出して見えます。また、妊娠30週くらいになると睾丸が下りてくるため、陰のうが陰茎より大きく写ります。男の子のお股まわりをアップで見ると、両脚の間に陰茎や陰のうが写ります。最初は陰茎しか見えませんが、妊娠30週くらいになると、陰のうもよく写ります。
超音波検査で性別がわかるのはいつ?
早ければ、妊娠12〜13週ごろにわかりますが、より確実にわかるのは14週ごろです。このころになると、超音波で赤ちゃんの体全体の断面図を見たときに、上記で説明した違いが見られるようになります。ただし、たまたまへその緒が赤ちゃんの性器を隠していたり、赤ちゃんが手や足で性器を隠すポーズをしたりして、見えないことも。
性差っておなかの中からあるの?
胎児のころから、性器や脳の構造、ホルモンの分泌などに性差はあります。でも、体格、言葉や運動機能の発達、物事のとらえ方などに象徴される、いわゆる「らしさ」とは、生後、脳や体の発達とともに現れてくるものです。ただしそれらの現れ方は個人差があります。
性別によってママの体に変化はある?
「つわりがきついと男の子」「胎動が激しいと男の子」「おなかが突き出ると男の子」などの、男女にまつわるさまざまな都市伝説。これらは基本的には迷信で、性別によって「ママの体がこう変化する」という特徴的な変化が現れる実証はありません。ただ、性別がわかる前に「どっちかな?」とワクワクしながら想像するのはとてもすてきな時間。実際に性別がわかってから、答え合わせをするのも楽しいでしょう。
監修/北島レディースクリニック院長 北島米夫先生 文/早田佳代、たまごクラブ編集部
超音波写真は見慣れないと、何が写っているかわかりづらいという人も。そろそろ性別がわかるかも⁉︎という人は、ぜひ超音波写真の見分け方を参考にしてください。性別が判明したという人は、ご自分の超音波写真を見ながら、それぞれの特徴をもう一度チェックしてみるのも楽しいかもしれません!
参考/『たまごクラブ2022年2月号』「おなかの赤ちゃん 男の子? 女の子? わかるともっといとおしい!」
※掲載している情報は2022年2月現在のものです。