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産科医・北島米夫の「ニンプのお悩み相談室」職場の理解がない

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モヤモヤがスッキリ晴れる助言をくれる、と編集部員からも絶大な信頼を寄せられる北島米夫先生が、ニンプさんのお悩みをズバッと解決! 悩めるニンプさんに愛あるアドバイスをお届けします。

〈今回のお悩み〉職場の理解がない

男性社員が多く、女性社員の妊娠・出産に理解がない職場で働いています。つわりの時期に2日休んだときも「仕事、続けられるの?」とイヤミを言われました。職場内でたばこを吸う人も多いです。仕事が好きなので、産休・育休を取って続けたいと思っていますが、難しいでしょうか?(妊娠6ヶ月のニンプより)

〈お答え〉会社側にも大いなる事情がある

本当のことを言えばね、妊婦さんがいようがいまいが、会社側が「職場で自由にたばこを吸える環境は問題だ」と気づかなくちゃいけませんよね。今どき、分煙や禁煙をしていない会社は遅れています。

ただ、職場でたばこを吸うのは悪いかもしれないけれど、今まで何も言わずに働いていたのに、妊娠した途端、急に目くじら立てて「たばこを吸わないでください」という態度をとると、露骨に抵抗をくらうと思いますよ。喫煙者は、たばこを吸うことに対して執念深いから(笑)。

会社側にしてみれば、社員に産休・育休をとられるのは大きな痛手。その間の人手を新たに確保しなければならない面もあります。ただし、「できれば辞めてほしい」と心の底で思っている会社が現実にあることは、とても残念です。

自分の身は自分で守って人間関係を円滑に

じゃあ、働き続けるにはどうすればいいのかというと、喫煙者とは離れた席に座って、マスクをして、中にガーゼを入れる。人間関係を考えると、そうやって自分の身は自分で守るしかないかもしれない。

そして産休・育休を取るなら、期間終了後はちゃんと会社に戻ること。もし育休が明けるタイミングで「やっぱり辞めます」なんて言ったら、次にだれかが妊娠したときに迷惑します。

「前回、だまし討ちにあったから、産休・育休はもうたくさん。今、妊娠中の女性社員のことは、なんだかんだイヤミを言って、辞職に追い込もう」と策を図られるかもしれません。あとから続く人のために、ちゃんと約束は守りましょうね。

〈先生から最後にひと言〉

会社側にも負担があることを知って、
人間関係が円滑になるようふるまおう

北島先生の相談室は「たまごクラブ」で好評連載中。最新版は雑誌でチェックを!(イラスト・花くまゆうさく、文・たまごクラブ編集部)

監修/北島米夫先生

■参考:『たまごクラブ』2018年6月号「連載 産科医・北島米夫のニンプのお悩み相談室」

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