妊娠中の花粉症でつらいです…我慢するしかない? 産科医の解答は?
花粉症のシーズン、妊娠中はおなかの赤ちゃんへの影響が気になって薬を飲むのを躊躇してしまう…。くしゃみも鼻水も、耐えるしかない⁉
モヤモヤがスッキリ晴れる助言をくれる、と妊婦雑誌「たまごクラブ」編集部員からも信頼されている北島米夫先生が、ニンプさんのお悩みをスッキリ解決! 悩めるニンプさんの心を軽くするアドバイスをお届けします
花粉症でつらいです
妊娠前から花粉症で、毎年この季節になると耳鼻科で内服薬と点鼻薬を処方してもらっていますが、今年は妊娠中なので耳鼻科には行っていません。くしゃみと鼻水が止まらない上、鼻が詰まってよく眠れずつらいです。それでも今は、我慢するしかないのでしょうか? (妊娠3カ月のニンプより)
花粉症の薬は基本的には赤ちゃんに影響しない
くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみといった、花粉症のつらい症状。「妊娠中は薬を服用してはいけない」と思い、我慢している人も多いようです。しかし、妊娠中だからといって、花粉症の症状を我慢する必要はまったくありませんよ。点鼻薬、点眼薬、内服薬とありますが、どれも妊婦さんが使って大丈夫なものがあります。おなかの赤ちゃんには影響しません。
たいていの場合、産院で相談すれば処方してもらえるはずです。妊婦さんに処方するようになってからすでに20年近く、漢方薬に至っては約30年の実績もあります。耳鼻科だと、妊婦さんへの薬の処方をためらうかもしれないので、産院でお願いしたほうがスムーズでしょう。
ただし、自己判断で市販薬を使うのだけはやめてくださいね。
花粉に触れないよう工夫することも忘れずに
処方された薬を使うのはまったく問題ありませんが、外ではマスクはもちろん、眼鏡をかけるなど、なるべく花粉に触れないように工夫することも大事です。また、帰宅したら、玄関に入る前に衣類についた花粉を払い落として、家の中に花粉を持ち込まないようにしましょう。そのあと、手洗い、うがい、入浴などで、体についた花粉を洗い流せば、家の中で症状が悪化するのを防ぐことができます。
もし、部屋数に余裕があるなら、花粉が入らない部屋を1つ用意するのもおすすめです。その部屋には、外から帰ってきたままの服では入らないようにし、空気清浄機をつけます。換気扇のある部屋だと、花粉が取り除かれてきれいになった空気がどんどん外に出ていってしまうので、注意してください。
先生から最後にひと言
つらい花粉症を我慢する必要はなし! 薬を使っても大丈夫なので、産院で処方してもらおう
イラスト/花くまゆうさく 文/たまごクラブ編集部
いかがでしたか? 北島先生の相談室は「たまごクラブ」で好評連載中です。